05. 金融・経済全般

「公的年金運用を考える」

 

先週の日経「経済教室」(4/24、25)をご覧になったでしょうか。

テーマは年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産運用。
24日は伊藤隆敏先生による「債券減らし 分散投資急げ」、
25日は玉木伸介先生による「リスク投資 国民の理解を」でした。

どちらの論文も、昨年11月に公表された有識者会議の報告書
(伊藤先生はこの会議の座長ですね)を踏まえたものだったので、
この分野にはあまり明るくないものの、改めてこの報告書を読んでみました。
有識者会議報告書(PDF)へ

有識者会議の主な提言は次のようなものです。
 ・国内債券を中心とする現在のポートフォリオを見直す
 ・運用対象の多様化を図り、分散投資を進める
 ・ガバナンスやリスク管理の見直し

最初に「国内債券を中心とするポートフォリオの見直し」、
つまり、国内債券の比率を引き下げろということなのですが、
報告書にはその理由として、次のようにあります。

「デフレからの脱却を図り、適度なインフレ環境へと移行しつつある
 我が国経済の状況を踏まえれば、収益率を向上させ、金利リスクを
 抑制する観点から、見直しが必要」

これって、要は相場観ですよね。

私が最も気になるのは、有識者会議の報告書を見ても、
経済教室の両論文でも、公的年金の財政や負債特性について
あまり考慮されていないように思えることです。

例えば、経済教室の伊藤論文には、次のようにあります。

「毎年5%の利回りを確保すれば、元本を減らすことなく
 毎年6兆円の取り崩し要請に応えていけるが、利回り0.6%台の
 国債の大量保有に固執していれば、6兆円の取り崩しの継続で
 元本はどんどん減少していく」

今の年金財政の検証では積立金を取り崩さないどころか、
後述する「マクロ経済スライド」まで見込んでいるのですが...

それはそうとして、現役人口が減っていくため、保険料収入と
年金給付のバランスが悪化していくのはほぼ間違いありません。

しかし、その際の選択肢は「リスクをとった運用」だけなのでしょうか。

確かに資産ポートフォリオのリスクを高めれば、高いリターンが
期待できるものの、大きな損失が出る可能性も高まります。
リスクをとらず、保険料をさらに上げるという方法もあるでしょう。

選択肢を示さないということはく、初めから運用リスクの拡大
(というか債券から株式へのシフト)ありきに見えてしまうのですね。

先に触れたとおり、今の公的年金には「マクロ経済スライド」、
すなわち、給付削減の仕組みが採り入れられています。

例えば前回の財政検証結果をみると、100年間のシミュレーションを行い、
約20年間のマクロ経済スライドの実施により、財政均衡を図っています。
H21年の財政検証要旨(PDF)

つまり、制度としてはすでに給付削減を組み込んでいる中で、
財政バランスをどのようにしてとるべきかという話をすべきであって、
単に「国債を減らせ」「運用の専門家を置け」という議論ではないはず。

ちなみに、伊藤先生が挙げている「海外の先進的な年金基金」
の代表例が新聞掲載の「ノルウェー」「オランダ」等だとすると、
「ノルウェー政府年金基金グローバル」をネットで調べてみたところ、
これはノルウェーの石油・ガス収入を積み立てているものなのですね。
「オランダ公務員総合年金基金」は文字通り公務員のための年金です。

GPIFが運用する資金は基本的に国民からの保険料と税金ですし、
給付を受けるのも公務員ではなく一般の国民です。
資金の性格はかなり異なると思います。

なお、公的年金には定額部分と報酬比例部分があり、
負債特性が異なるはずですが、今回はスルーさせて下さい。

※お花がきれいな時期になりましたね。ハナミズキとチューリップです。
RINGの会 オープンセミナー

 

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事業会社の経営管理

ある会合で、事業会社の経営管理の問題点について
スピーチを聞く機会がありました。
中小企業ではなく、大企業を念頭に置いた話です。

・自己資本比率が高ければ財務の健全性が高いのか?

・無借金経営(実質を含む)が望ましい経営なのか?

・「営業利益」で部門別の損益管理をしていていいのか?

当然ながら、いずれも企業価値の拡大という観点からは
誤りです。

経営リスクに見合う自己資本が重要なのであって、
自己資本比率だけを見ても意味はありません。
それに、自己資本のコストは非常に高いので、
「自己資本が多いほどいい」なんてことはありえません。

また、営業利益で損益管理を行っているということは、
借入利息も資本コストも見ていないということです。
これでは企業価値への貢献度はわかりません。

この15年間、専ら保険会社や銀行を対象にしており、
たまに先進的な事業会社の例を勉強する程度だったので、
上記のような問題提起はちょっとしたショックでした。

「資本コスト」「エコノミックキャピタル」といった概念は、
事業会社では一部の財務スペシャリストだけにしか
浸透していないのでしょうか。

※某大学の光景です。私たちの時代には「資格取得」よりも
 「合宿免許」「海外旅行」だったように思います...

 

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金融システムレポート

 

17日に日本銀行が「金融システムレポート」を公表しています。
日銀のHPへ

今回のレポートは「基本的に2013年3月末までの情報」
による分析とあるので、先般の量的・質的金融緩和については
織り込まれていません。

「はじめに」を見ると、

「この政策は、長めの金利や資産価格などを通じる波及ルートに加え、
 市場や経済主体の期待を抜本的に転換させる効果が期待できる」

「この政策のもとで、金融システムにおける資金の流れや金融機関、
 投資家の行動にどのような変化が生じていくかを分析していく」

と述べられていますので、次回以降に期待しましょう。

今回のレポートでは、金融機関の経営課題として真っ先に、
「収益力の向上を図る必要がある」と指摘しています。
とりわけ地域金融機関は収益環境は厳しさを増しているようです。

その一方で、銀行・信用金庫の金利リスク量(=金利上昇を想定)
が総じて増加方向にあることも示されています。

すなわち、地域金融機関は低下する収益力を補うために
債券投資を増やし、残存期間を延ばしている姿が伺えます。

そこにきて、今回の量的・質的金融緩和です。

人口の減少や高齢化の進行に伴う資金需要の低迷に対し、
金融緩和によって状況が改善に向かうでしょうか?
他方、日銀の思惑通りにイールドカーブが潰れれば、
地域金融機関の債券投資に伴う収益は確実に低下します。

収益を維持したければ、投資のボリュームを増やすか、
もしくは残存期間を一段と延ばすか、となるのでしょう。
いずれにしても、金利リスク量をさらに増やすことになりますね。
うーん。大丈夫でしょうか。

あるいは、レポートで「ひとつの選択肢となりうる」としている
合併などを通じた経営効率の改善が加速するかもしれません。

もっともレポートでは、1991年度以降に合併した信用金庫のうち、
合併後に基礎的な収益力が改善したのは6割だったという
分析結果が示されています。これをどう見るか...

なお、このところ保険会社の分析が充実する傾向にあったので、
楽しみにしていたのですが、今回はかなり控えめだったようです。
こちらも次回以降のお楽しみといたしましょう。

それにしても、日銀の発表によると、5月から超長期債の買入額が
さらに増える可能性があるようです。日銀HPへ(PDF)
いよいよ生保と日銀で超長期債の奪い合い、でしょうか?

※日比谷公園の松本楼でランチ。18日は20回目の結婚記念日でした。

 

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債券市場はどうなる?

 

日銀の量的・質的金融緩和により、債券市場が混乱模様です。
5日の市場では、10年国債利回りが0.315%まで下がった後、
午後になると一転して0.62%まで急騰しました。

相場のことは相場に聞けと言われるとおり、
今後の展開はだれにもわかりません。

ただ、日銀は「イールドカーブ全体の低下を促す」としており、
具体的な金融緩和策を打ち出しているわけです。

 消費者物価上昇率「2%」を「2年程度」で実現するため、
 長期国債・ETFの保有額を「2年間で2倍」に拡大し、
 長期国債買い入れの平均残存期間を「2倍以上」にする...
 日銀の公表文(PDF)

「日銀の金融緩和が財政赤字の穴埋めだと見なされれば、
 金利上昇のリスクが顕在化する」(5日の日経)

という声は根強いものの、物価2%というハードルが高いなかで、
日銀がそう簡単に長期金利の大幅な上昇を許容するはずはなく、
場合によっては米FRBのようなツイストオペ(短期売り・長期買い)
なども駆使してイールドカーブを抑えにかかるだろうと思います。

もし、金利上昇に賭けて(?)資産・負債をミスマッチ
(負債よりも資産のポジションを短く)していた場合、
これはしばらく厳しいかもしれませんね。
反対に、資産の長期化を進めてきた会社にとっては、
リスクヘッジが功を奏したということになります。

くれぐれも債券の含み益だけで生保を評価しないようにしましょう
(特にメディアの皆さん!)。

それにしても、超長期債の買入額には驚きました。
生損保が主な買い手となってきた超長期国債市場において、
日銀は毎月0.8兆円、年間だと9.6兆円もの国債を購入するとか。

長期国債の平均残存期間を2倍以上にするには
超長期国債の買入額を増やすのは自然といえば自然なのですが、
そんなに買えるものなのでしょうか。

今年度の10年超の国債発行予定額は22.8兆円です。
これに対し、従来は年1.2兆円買っていた主体が、
いきなり年9.6兆円を買い入れるというのです。

もちろん、発行市場だけではなく、流通市場も見るべきですが、
ALM目的で保有する生損保が大量に売却するとは考えにくく、
流通市場を考慮しても、「池のなかの鯨」状態でしょう。

市場流動性の低下が価格(利回り)にどう影響を与えるか、
いろいろと心配になります。

※写真は大人気の沖縄美ら海水族館です。

 

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格付会社への規制

 

証券化商品のリサーチで有名な江川由紀雄さんが、
「過度な格付会社への締め付けは投資家利益にならない」
という主旨の論文を週刊エコノミストに発表しています
(2013.3.12)。

ご存じのとおり(?)、私のブログの「保険アナリスト」とは
私が格付会社のアナリストだったことに由来しています。
通算すると約16年間、格付アナリストを務めました。

しかし、格付会社を取り巻く環境は、私がいたころとは
だいぶ様子が異なるようです。

米サブプライムローン問題を契機に格付会社への
規制が強まり、日本でも今や格付会社は規制業種です。
金融庁の監督を受け、立ち入り検査もあります。
担当アナリスト(または格付委員会のメンバー)の
ローテーション規制も導入されました。

昨年末には金融庁がS&P(日本法人)に対し、
業務改善命令を出しています。

さらに衝撃的だったのが、米司法省によるS&P提訴です。
「不当な格付により金融機関が損害を被った」として、
この2月に50億ドルもの損害賠償を請求しました。
結果がどうなるかわかりませんが、すごい金額ですね。

格付会社の抱える構造的な問題は、主な収入源が
評価を依頼した発行体からの手数料に依存していることです
(投資情報からの収入だけでは厳しいのです)。

そこで格付会社では、経営が格付決定に関わらない、
投資家等に対して格付基準や評価を説明する、など、
利益相反の問題とならないような仕組みを構築しています。
規制の役割はその仕組みの実効性を確保することです。

ところが、まるで官庁のように担当を頻繁に変えるとか、
結果的に間違ってしまった評価に対して懲罰的に臨むとか、
これでは格付部門に対する発行体や他部門からの圧力が
弱まったとしても、格付の質は相当犠牲になりそうです。

マニュアル通り、あるいはスコアリングモデルで
格付を決めるのであれば、もはやアナリストは不要です。
ただ、そんな格付が投資家にとって有益とは思えないのですが。

※写真は最終日朝の東横線・渋谷駅です。

 

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国債発行額が税収を下回る

 

2013年度政府予算案について、麻生副総理兼財務相は
「4年ぶりに税収が公債金を上回る状態を回復」
と、国債発行額の抑制についてアピールしているようです。

税収43.1兆円に対し、新たな国債発行額は42.8兆円とか。

でも、これは2013年度に予定していた事業の一部を
2012年度補正予算に前倒ししたことが大きそうです。

2013年度予算案に限ってみても、新たな国債発行額を
42.8兆円と言うのは無理があるように思います。

2013年度の国債発行計画を確認してみましょう。
財務省HPへ

この42.8兆円には、基礎年金の国庫負担分の財源をまかなうための
年金特例公債2.6兆円が含まれていません。
将来の消費税率引き上げを財源とする「つなぎ国債」なので、
新たな国債発行額から除外したようです。
これを加えただけで、税収を上回ってしまいますね。

さらに「復興債」があります(1.9兆円)。
一般会計ではありませんが、震災復興予算は0.6兆円増えており、
とりあえず復興債を増発して対応し、日本郵政株式の売却などを
あてるとか。

これで「財政規律にも配慮した」と言えるのでしょうか。

それにしても、政府のアピールをそのまま受けて、
「財政配慮、国債を抑制」「税収が4年ぶり逆転」
(29日の日経夕刊)
と大きな見出しをつけていますが、どうしちゃったんでしょう。

 

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リタイアメント準備度調査

 

先日、オランダに本社があるエイゴングループ
(日本ではソニー生命との合弁会社が営業)が、
「リタイアメント準備度調査」をまとめていて、
興味深い結果が出ていました。
調査レポート(PDFファイル)へ

この調査は日本、米国と欧州8カ国の1万人を対象に、
退職後の生活に対する意識と、退職後の生活資金の
準備状況に関する実態を調べたものです。

調査レポートのなかに、現役世代が退職に向けて
どの程度の準備が進んでいるのかを指数化した
「エイゴン・リタイアメント準備度指数」というものがあり、
日本が10カ国中最下位となっていました
(トップはドイツ、2位は米国です)。

準備度調査は次の6つの質問に対する回答から
算出されているようです。

<退職に向けた取り組み>
・退職後に十分な収入を確保するために自助努力は
 必要だと思うか?
・退職後に向けた資金計画を立てる必要性は認識
 しているか?
・退職後の生活や年金に関する金融知識はどの程度か?

<実態調査>
・退職に向けた計画はどの程度進んでいるか?
・資金準備のための貯蓄は進んでいるか?
・希望する生活を送るのに必要な収入の確保に向けた
 取り組みはどの程度進んでいるか

日本は、「自助努力の必要性を強く感じる」という回答が
87%に達し(ちなみ全体では71%、米国84%、ドイツ76%)、
「資金計画の必要性を強く認識している」という回答が
75%ありました(全体では62%、米国77%、ドイツ81%)。

別のアンケートでは、公的年金の給付が削減されるだろうと
考えている人が多いことも示されています。

ところが、「退職後の資金準備が進んでいる」という回答は
わずか11%(全体では25%、米国32%、ドイツ43%)、
「準備ができていない」という回答が64%もありました
(全体では46%、米国40%、ドイツ27%)。

公的年金は減ると思っているけど、依存度は大きい。
自助努力が必要と考えているけど、実践はできていない。
この結果をどう考えたらいいのでしょうか?

※週末の横浜中華街は賑やかですね。
 焼き小籠包の店に行列ができていました。

 

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国債市場関係者の見方

 

安倍政権の緊急経済対策が決まり、国債が増発されます。
市場は順調に消化できるのでしょうか。

これに関して、10日に財務省が「国債市場特別参加者会合」と
「国債投資家懇談会」を開催し、議事要旨を公表しています。
市場関係者の見方を知るうえで参考となりそうです。
国債市場特別参加者会合の議事要旨へ
国債投資家懇談会の議事要旨へ

ちなみに「国債市場特別参加者」とは、

「国債市場(発行市場及び流通市場)において重要な役割を果たし、
 国債管理政策の策定及び遂行に協力する者であって、
 国債市場に関する特別な責任及び資格を有する者」

として財務大臣が指定したプライマリーディーラーで、
メガバンクや大手・外資系証券など24社です(1/4現在)。

国債投資家懇談会のほうは投資家と学者・研究者がメンバー。
投資家メンバーは金融機関や大手投資家など15社で、
現在の保険会社メンバーはかんぽ生命、東京海上、日本生命
となっています。

超長期債について両会合の議事要旨を比べてみました。
プライマリーディーラーは総じて超長期債の発行増額には慎重、
投資家懇談会では「特定の投資家層の需要」をどう見るか、
といったところでしょうか。

下に抜粋しましたが、HPをご覧いただくと、なかなか興味深いです。

<国債市場特別参加者会合>
 ・超長期債の需給環境は良くないが、発行年限の長期化のために
  増額する場合、消去法的に30年債になる。

 ・現在の金融緩和環境を踏まえれば、5年債、10年債を中心に増額し、
  次に2年債、超長期債を増額すべきと考える。(中略)
  30年債は月1,000億円程度の増額は可能とみている。

 ・20年債、30年債については、これまでの入札結果が芳しくないことや
  世界的な金利環境を鑑みると増発負荷の許容度はやや低いと思われる。

 ・超長期債の増発はあくまでも5年債、10年債、2年債を増発した上で、
  それでも不足する場合に検討を行うべきである。

 ・平均償還年限の長期化を引き続き継続していくという全体の構図に
  若干違和感を覚えている。銀行主体の消化にならざるを得ないという
  構図であることや、満期が到来する年限を考慮すると、中長期債中心の
  増額になるのではないかと考えている。

<国債投資家懇談会>
 ・30年債がALMの中心であり、30年債で足りない部分を一部20年債で
  代替している状況である。国債の増発については、30年債について、
  一回当たりの発行額を1,000億円減額したとしても毎月発行を希望する。

 ・潜在的な長期化需要が、超長期ゾーンの価格形成に過度に影響を
  与えないためにも、市場の厚みを増すという観点から超長期債供給の
  拡大を継続的に行っていただきたい。具体的には、生命保険会社等の
  投資が拡大していることもあるため、30年債の増額を優先していただきたい。

 ・超長期債は、イールドカーブがスティープ化しており、増発は控えるべき。

 ・20年債については(中略)超長期の負債を保有する生保や年金に加え、
  銀行等も参入してきており、多少増額しても消化に不安はない。
  30年債については、引き続き超長期の負債を保有する生保を中心に
  潜在的なニーズがあると考えている。

 ・国内サイドの需給がよいのは分かるが、海外が平時になり金利上昇した
  場合には、影響を受けざるを得ないため、超長期ゾーンの増額は慎重に
  なる方がよいのではないか。

 ・超長期債は流動性が低いため、増発は慎重にすべきで、発行頻度は
  現状維持として頂きたい。

 ・超長期債については、特定の投資家層の需要はあるため、需給を
  壊さない範囲で増額は可能と考える。

 

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2012年のノーベル平和賞

 

過去にも理解に苦しむ授賞はありましたが、
2012年の平和賞がEU(欧州連合)だなんて、
ノーベル賞委員会は何を考えているのでしょうね。

「EUとその前身機関は60年以上にわたり、欧州における
 平和と和解、民主主義、人権の進展に貢献してきた」

それはその通りでしょう。
しかし、それなら冷戦終結後とかドイツ統一後、
あるいは加盟国が増えた後など、相応しいタイミングは
何回かあったはずですよね。なぜ今年なのか。

ここ数年、連日のようにギリシャだスペインだと振り回され、
今月ようやくESM(欧州安定メカニズム)が発足したものの、
スペインは支援要請をせず、膠着状態となっているなかで
平和賞などチャンチャラおかしいという感じがします^^

もう少し冷静に考えてみても違和感が消えないのは、
ユーロ圏が揺らいでいるのは各国が対立しているからではなく、
ユーロ圏経済の抱える構造的な問題によるものであって、
これが解決に向かっているとは思えないなかでの授賞だからです。

せめて、先日ECB(欧州中央銀行)が発表したOMT
(債券買い取りプログラム)や、銀行同盟などが動き出し、
ユーロ崩壊ではなく、さらなる統合に向かっていることを
確認してからでも遅くはなかったのではないでしょうか。

まあ、委員の皆さんは政治のことはわかっても、
経済はよくわからないということなのかもしれませんね。

※写真は某高校の文化祭。軽音にダンス部です。

 

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ブランド・アンバサダー

 

NHKラジオ「実践ビジネス英語」をご存じでしょうか。
講師の杉田敏先生がPR会社の社長ということもあり、
扱うテーマは興味深いものばかりです。

9月最初のテーマは「ブランド・アンバサダーの活動」でした。
「アンバサダー」は英語で「大使」という意味です。
ブランド・アンバサダーは企業の代表者(大使)として、
企業ブランドの認知度を高め、ファンを育てる役割を果たします。

例えば、ミズノのブランド・アンバサダーには
多くのプロ野球選手が就任しています。
スポーツ選手がブランド・アンバサダーというのは
日本でも結構多いようです。

「ビジネス英語」では大学生がブランド・アンバサダーとなり、
新入生のサポートをしたり、歓迎会を主催したりする事例を
紹介していました。

企業は、広いネットワークを持ち、周囲から人気のある学生を
アンバサダーとして採用します。
採用されたアンバサダーは友人への売り込みなどはせず、
口コミなど自然な形でブランドの浸透を図るのだそうです。

採用された学生には、1学期に給与や特典、製品などの形で
数百ドルから数千ドル支払われるという話も出ていました。

「ビジネス英語」によると、米国では一万人近い大学生が
ブランド・アンバサダーを務めるのだとか。

ただ、単に大学のイベントでスポンサーが付くというのではなく、
ある種の誘導が行われるわけですよね。
マーケティング戦略と言われればそれまでですが、
ちょっと抵抗を感じます。日本でも行われているのでしょうか。

※写真は米カリフォルニア大学バークレー校です。

 

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