
10月1日開催の金融審議会・保険制度ワーキンググループのメンバーに、私のゼミも参加している全国学生保険学ゼミナール(RIS)の先生方が3名(早大の中出先生、明大の中林先生、慶大の柳瀬先生)も入っていて、なんとなくうれしく思いました。
単に「保険の調達が難しくなっている ⇒ 再保険キャプティブを使いやすくする」というのではなく、企業のリスクマネジメント意識と能力を高めるような取り組みになるといいですね。
企業のリスクマネジメントと言えば、2024年6月の有識者会議報告書および12月の金融審WG報告書の公表からかなりの時間がたったものの、この9月に金融庁が企業内代理店に関する規制を再構築する案を公表しました。
企業内代理店を、「その立場の不明確さが独禁法抵触リスクを高める一つの要因となるおそれがあるほか、保険募集に係る実務能力が不十分であったとしても、グループ企業等の保険契約を取扱うことで損害保険会社から一定の手数料収入が得られ、保険代理店として存続できている実態や、当該手数料が保険料の実質的な割引になっているおそれがあることが判明」としたうえで、特定契約の「特定者」の範囲を広げるとともに、対象種目を限定していた「経過措置」を撤廃する案を打ち出しました。
注目していた「適用除外(=特定契約取扱代理店に該当しない代理店)」について、この案では「保険料の実質的な割引・割戻しが生じない態勢が構築されていること(=手数料適正化要件)」と「損害保険代理店として十分な実務能力を有し、親会社等からの自立が図られていること(=態勢整備要件)」を満たす必要があります。判断するのは代申会社です。
後者だけではなく、前者が置かれたことで、実務上のハードルが高まったと言えそうです。例えば代理店は所属保険会社に対し、保険代理業にかかる原価のみを分離して報告する必要がありますし、原則として原価を上回る手数料を受け取ることができなくなります(つまり、特定契約では利益が出ないと読めそうです)。
適用除外を設けるのは、「全ての企業内代理店に対して特定契約比率規制を画一的に適用すると、例えば、専門的な知見を有する企業内代理店による保険募集を通じたグループ企業のビジネスへの貢献が、現行と比較して著しく制限されるなど、企業向け保険市場における募集実務に一定の悪影響が及ぶおそれがある」「企業内代理店の中には一定の実務能力を有し、企業にとってなくてはならない保険リスクマネジメント分野に貢献している等の保険代理店もあることが判明」(いずれも金融審WG報告書より引用)との理由からです。
しかし、「グループ企業のビジネスへの貢献」「保険リスクマネジメント分野への貢献」への対価を負担すべきは保険会社ではなく、当該企業のはず。そもそものところに無理があるのでしょう。
パブコメの締切は10月13日です。どのようなコメントが出てきて、金融庁はこれらにどう回答するのでしょうか。
※浦和うなこちゃんに会ってきました。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。
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