沖縄だより

今回は空き時間を利用して首里城へ行きました。
1715年にできた建物が戦前まで残っていたのですが、
日本軍の司令部が置かれたこともあり、沖縄戦で焼失。
今の建物は1992年に復元されたものです。

沖縄を中心に地図を見ると、日本や中国、東南アジアとの位置関係から
かつて中継貿易で栄えた理由がよくわかります。
同時に米軍が重要な拠点としている理由もよくわかります。

金融危機の影響で観光客(特に団体)がやや減っているようですが、
今のところ沖縄経済はそれほど打撃を受けていないようです。
本土とは産業構造がかなり異なるためなのでしょう。

 

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かんぽ生命のがん保険

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かんぽ生命のがん保険販売に対し、米国生命保険協会が反対しています。
ただ、かんぽの宿問題とは違い、総務相はこちらは認める方向のようです。

かんぽの契約は、すでに政府保証はなくなっているわけですし、
海外からの圧力に負けず、このまま認めてほしいですね。

そういえば少し前、某国大使館のパーティーにお呼ばれした際に、
米国とカナダの経済担当者がこの件について叫んでいたのを思い出しました。
でも、根拠は「日本政府が株式を100%保有している」ということだけです。

かんぽ生命が郵便局を独占しているのであれば別ですが、
民間にも広く解放しています。
そのようななかで、政府が株式を全て手放さないと
かんぽ生命は新しい事業ができないなんて、かなり無理がある話です。
それじゃあAIGはどうなんだ、ということにもなりますよね。

結局、郵便局チャネルを外資系生保で押さえたいという話なのでしょう。

※出張で沖縄に来ています。暖かくていいですよ。

 

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日経ビジネス「生保危機 再び」

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3/23号の日経ビジネスは生保特集でした(第2特集ですが)。
第1章が「運用難・少子化・過当競争の三重苦」、
第2章が「人口減で生き残る智恵」、
第3章が「財務が生む『不作為の経営』」という構成です。

第1章には「(市場の変化の要因は)少子高齢化と市場の成熟化」
という私のコメントが載っています。
もちろん取材ではこれだけではなく、いろいろな話をしています。

最後の第3章「不作為の経営」はちょっと強引な感じでしたね。
記事では「(危険準備金や価格変動準備金の取り崩しによって)
単年度の業績が覆い隠される経営をどう判断すればいいのか」
と生保の財務構造が不作為の経営につながっていると示唆しています。

しかし、各社の貸借対照表の純資産&各種準備金の動きをみれば、
今回のような局面では経営が厳しいかどうかは一目瞭然。
さすがに経営も深刻さを実感しているはずです。

財務構造と経営の関係を指摘するのであれば、
「各種準備金で補い、単年度の業績が見えにくくなるから問題」
なのではなく、
「新契約獲得能力が落ち込んでいるにもかかわらず、
 保有契約からの利益に隠れ、深刻さが見えにくくなっている」
ことだと思います。

 

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つくしを食べました

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植村家では春になると「つくし」を摘んで食べる習慣があります。
今年も親子3代(父、私、娘)で日産スタジアム脇の土手に行き、
つくしをたくさん摘みました。

私の子供のころは結構ライバルがいたのですが、
今は通行人が珍しそうに眺めていくだけです。
つくしを摘んで食べようという人は少なくなっているのでしょうね。

つくしで大変なのは袴取りです。
写真のように1本1本手で取り除く作業なので、
これだけあると3人でもかなり時間がかかります。
指先が真っ黒になり、しばらく落ちません。

でも、母に煮てもらったつくしを食べると、
春が来たなあと感じるのですね。

 

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大和生命の更生計画案

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東京地裁への提出は23日ですが
大和生命の更生計画案が固まったようです。

報道によると、債務超過額が当初(2008/9末)の
140億円から643億円に拡大しました。
これを埋めるために、責任準備金の削減で333億円、
保護機構の資金援助が278億円、残りは営業権32億円
として計上し、今後の利益で償却していきます。

2008/9末の責任準備金は2600億円なので、
1割カットだと260億円にしかならないはず。
削減額が333億円なのは、補償される責任準備金が
おそらく「全期チルメル式」だからです。

営業権32億円はジブラルタ生命が負担するのではなく、
予定利率の引き下げなどで収益性を改善し、
そこから償却することになります。
つまり、32億円は既契約者の負担となります。

ただ、大和生命は費差損構造だったようなので、
逆ざや負担がなくなったとしても、コストを相当下げないと
収益性は改善しません。
契約者には買い手がついてよかったと思います。

 

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変額年金に関する2つの記事

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3/9(月)の日経に、「変額年金 撤退・縮小広がる」という記事。
運用環境の悪化で変額年金のリスク負担が膨らんだため、
保険会社の撤退や縮小の動きが広がってきたというものです。
投信よりも変額年金が厳しいというトーンです。

他方、3/16号の週刊金融財政事情には、
「10月以降、投信販売額は半減し、年金保険へのシフト進む」
というレポートが掲載されています。
銀行が手数料ビジネスの中心を、投信販売から
年金保険販売にシフトしているという内容です。

二つの記事から言えることは、
・保険会社は最低保証付き運用商品の提供が難しくなっている
・銀行は引き続き手数料ビジネスに力を入れている
・顧客の安全志向が高まっている
などです。

これまでのような顧客のコスト負担が重く、かつ、保険会社の負担も重く、
銀行だけが手数料を稼げるといったビジネスは限界なのでしょう。

ただ、銀行が目先の手数料収入を追うのではなく、
リテール分野に腰を据えて取り組むことになれば、
銀行を通じた保険販売は次のステップに進むのかもしれません。

 

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損保ジャパンと日本興亜の統合計画(続き)

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昨日(3/13)に経営統合に向けた基本合意が公表されました。

「両社の存続を前提」「両社対等の精神」という言葉が並び、
「共同CEO体制」「社内取締役は両社同数」などがうたわれています。
統合比率が決まっていないので何とも言えませんが、
大手と準大手の経営統合とは思えない書きぶりでした。

今回の件に関して、いくつかコメントが載りましたのでご紹介します。

日経(13日)では、3メガ損保を比べた記事のなかで、
なぜか三井住友海上についてのコメントが取り上げられました。
「有力企業の取引が多いのが特長」というものです。

もちろん、他にも「東京海上は(他の損保に比べ)生保事業が強い」
とか、「損J&NKは地銀に親密先が多い」とか話しており、
記事にも反映されているようです。

読売では、合併ではなく持株会社の傘下で2社が併存する
今回の統合スキームについてのコメントです。
「現体制を維持したままの統合では、合併に比べコスト削減にも制約がある」
どのような取り組みが行われるのか注目したいです。

朝日はネット版だけコメントが載ったようです。
業界再編が消費者に与える影響について、一般論として、
「寡占が進むと、消費者の選択肢が狭まるという弊害もある」
とコメントしています。

※写真は日産スタジアムです。「ちびっこ駅伝」の応援に行きました。

 

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損保ジャパンと日本興亜の統合計画

けさ(3/12)の日経とNHKに続き、各紙も夕刊で報道していますね。

先にご紹介した週刊ダイヤモンドのなかで、
損保ジャパンの佐藤正敏社長は次のように語っていました。

「三社統合という判断はよい考えだと思う。
 私自身、規模が大きくなることはまったく否定していない」
「まずは品質の向上が大事だ。そのうえで相手企業と大義が合えば、
 経営統合も検討する」

経営統合にかなり前向きなコメントですよね。
ただ、仮に統合が実現するとなると、注目は統合比率です。

それにしても、メガバンク3つにメガ損保3つ。
消費者にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

 

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週刊ダイヤモンドの保険特集

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今週(3/14日号)の週刊ダイヤモンドは保険特集ですね。
全部で50ページもある力作です。

今回は興味深い企画が多かったように思います。

まず、「契約前の約款開示を覆面調査」というのがありました。
今でも約款は簡単に入手できないものなのですね。
「お客は契約書を読まないで契約する」とは本当に変な話です。

次に目を引いたのは、「代理店の手数料を初公開!」です。
キャンペーン期間中のインセンティブやランクごとの手数料率、
保険種類ごとの手数料体系など、興味深いデータが出ています
(L字型の初年度部分だけのようです)。

定期保険の付加保険料比較もあります。
「ライフネット効果」とでも言うべきでしょうか。
ちなみに比較表にはプルデンシャルグループ2社と
アクサ生命が載っていないのですが、どうしてなのでしょうね。

ご参考ですが、保険会社の経営分析のコーナーに
私のコメントが載っています。
朝日生命について、「収益力が低いため内部留保が少ないが、
その割に株式の保有比率が高い」というものです。

数ページ後のトップインタビューでも、
「あまり内部留保を積むことができないまま、今回の金融危機に見舞われた」
と朝日生命の佐藤美樹社長がコメントしています。
「株価の下振れについてはヘッジをした」とのことです。

 

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「行列のできる保険代理店の作り方」

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京都で保険代理店を経営している加藤さんの著書です。
私は代理店経営者ではありませんが、とても面白かったです。
キーワードは「集客力」。

読んでみて、生保の営業職員チャネルの話を思い出しました。
日本の生保は営業職員の数を増やそうとするだけで、
どうやって保険を売るかという科学的な取り組みを怠ってきたというもの。
生保も損保も同じなんだなあと思いました。
保険会社には保険営業のノウハウはないのですね。

それにしても、ここまで「秘訣」を提供していいのかなあ
なんて余計なことも考えてしまいました^^

 

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