台湾(台北)で保険業界向けセミナーの講師を務めました。
テーマは「金融危機と生保業界」です。
9時から16時という時間設定だったのでやや不安だったのですが、
通訳が入ることもあり、時間が余って困ることはありませんでした。
質疑応答も1時間です。会場から次々に質問の手が上がります。
主な質問としては、
・為替リスクに対し、台湾では準備金を設定することで
ヘッジコストを節約しようと考えているが、どう思うか。
・日本でも外資系生保の事業売却が起こっているか
(台湾ではINGなど外資の撤退が目立ちます)。
・日本の死差益はなぜ大きいのか。
などなど。
質問ではありませんが、
・破綻リスクを高める内的要因として「経営者に関するもの」が重要とのことだが、
ぜひ台湾生保の経営者に直接話してほしい。
というコメントもあり、会場から拍手が起こりました。
台湾は政治的に難しい立場にあるため、経営者に長期的視点が乏しいとのこと。
とにかく短期間で利益を上げようとする経営者が多いのだそうです。
万一の際はいつでも海外に逃げられるように準備しているとか。
このようななかでリスク管理の実効性を高めるには工夫が必要でしょうね。
ちなみに、拙著「経営なき破綻 平成生保危機の真実」の中国語訳を
ぜひ出してほしいという、うれしいコメントもありました。
サクラではありません^^
※写真は懇親会の会場にあったポスターです