相互会社が見直されている?

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7/2(木)に大手生保(第一生命を除く)の社員総代会があり、
いくつかのメディアから取材がありました。
どこかの媒体でコメントが出るかもしれません。

聞くところによると、AIGの経営危機などを踏まえ、
「相互会社に比べ、株式会社は株主からの圧力でリスクを取った経営になりがち」
という声があるようです。

確かに米国では、数少なくなった相互会社形態の大手生保が
高い信用力を維持しているのに対し、公的資金が入ったAIGにしても
ハートフォードにしても、株式会社形態です。

ただ、米国では相互会社形態を維持している大手生保の経営戦略が、
株式会社の大手生保とはかなり違っているのに対し、
日本の生保は相互会社も株式会社もほとんど変わらないように見えます。

相互会社の保険料が実質的に安いわけではなさそうですし、
「5年利差のみ配当商品」が主流というのも変な話です。
変額年金事業や海外保険事業も手掛けていますし、
保有株式を考えれば、リスク抑制的な経営とも言えません。

ですから、米国で相互会社形態が見直されているとしても、
日本の現状を踏まえると、あまり説得力がないように思います。

会社形態の違いが経営に反映されていると感じるのは
協同組合である大手共済です。
実質的な掛け金をできるだけ抑え、商品内容はシンプルで、
資産運用リスクもほとんどとっていないなど、
保険会社の経営とはかなり違いますね。

※広島に続く夏の出張第二弾は大阪でした。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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