15. 執筆・講演等のご案内

政策保有株式

 

日経平均株価が2万円を回復したタイミングを
ねらったわけではないのですが、次のinswatch
最近のガバナンス改革で政策保有株式の在り方が
問われているという文章を寄稿しました。

先月策定されたコーポレートガバナンス・コードに
政策保有株式に関する原則が盛り込まれたことを
取り上げたもので、「禁止」「縮小」ではありませんが、
保有の合理性を具体的に説明する必要があると
紹介しました。

コーポレートガバナンス・コード(金融庁のサイト)

もっとも、主要投資部門別の株式保有比率を見ると、
直近(2013年度末)では保険会社は5.1%にすぎません。
1980年代から90年代前半までは15%程度だったものが、
2012年度末には10%を下回り、今に至っています。

都銀・地銀等(直近では3.6%)とともに、かつてに比べると、
株式市場における生損保の存在感が小さくなっていると
わかりますね。

銀行や生損保の保有比率が下がった一方、
事業法人等の保有比率はこの10年間、20%強で
ほとんど変化していないのは意外でした。
ただし、この中には取得した自己株式もあるので、
実質的な比率はもう少し低そうです。

※東京駅の4階に素敵なラウンジがありました
 (宿泊客専用です)。

 

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今年もオープンセミナー

 

4月になったところで、RINGのオープンセミナーのご案内です。

今年で17回目を迎えるRINGの会オープンセミナーが
7/4(土)にパシフィコ横浜で開催されます。
毎年1000人規模が集う保険流通最大級のイベントです。

プログラムは例年通りの3部構成で、私は第1部のパネル
「制度改正は、本当に代理店を直撃するのか?」の
コーディネーターを務めます。

第2部と第3部についてはプログラムをご覧いただくとして、
第1部のパネリストは、損保協会シニアフェローの栗山さん、
増島弁護士、そして保険ジャーナリストの中崎さんと、
珍しくアドバイザーで固めてあります。

それにしても、プログラムのパネリスト紹介は控えめというか、
現在の肩書きだけなのですね。私が言うのもなんですが、
このテーマでは最強のメンバーだと思います。

ご存じないかたのために(勝手に)解説しましょう。

栗山さんは1990年代に安田火災(現・損保ジャパン日本興亜)
の社長室に所属し、その後広報部長を務め、2000年代後半には
常務執行役員として保険会社の経営を担っていたかたです。

ちなみに旧Y社の「社長室」は経営企画部門のこと。
自社の経営はもちろん、行政にも業界にも通じたポジションです。

増島さんは森・濱田松本法律事務所の「パートナー」。
彼は2010年から2012年にかけて金融庁の保険課で
法務担当をしていた弁護士さんです
(ちなみに当時私は彼の隣りに座っていました)。

今般の募集規制改革の議論は2012年6月に始まりました。
このとき彼は保険課唯一の弁護士として在籍していました。

中崎さんは保険流通に詳しい専門ジャーナリストとして
40年のキャリアを持ち、現在も全国を飛び回っています。

プロ代理店の世界をはじめ、保険流通を語らせたら、
中崎さんの右に出る人はいないのではないでしょうか
(この世界で若手が育っていないという見方もできますが...)

と、ここまで書いて、コーディネーターの責任の重さを
ひしひしと感じてしまいました。

ところで、このイベントが「オープンセミナー」なのは、
オープンではないセミナーがあるからなのですね。
RINGのアドバイザーは今回登場する私たちだけはなく、
いろいろな専門分野の皆さんが関わっています。

詳しいことはセミナー当日の「RINGブース」で
たずねてみてはいかがでしょうか。

↓お申込みはこちらから↓
RINGの会 オープンセミナー

※写真は皇居外苑です。「二重橋」はどちらの橋でしょう?

 

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きんざいの書評(その2)

12月に続き、週刊金融財政事情の今週号(2015.3.16)に
書評(一人一冊)が載りました。
今回は「12大事件で読む現代金融入門」を選びました
(著者は倉都康行さん)。

「だれもが耳にしたことのある危機のストーリーを通して、
 現代までの金融の流れや今日の経済の仕組みが
 ざっくり理解できる本」

ということで、国際金融の実務家ならではの視点で
約40年間に起こった12の事件を取り上げています。

同じような事件が繰り返し発生していることがわかり、
 「金融パーソンには学習能力がない」
 「過去を知っても金融危機は避けられない」
という絶望感に襲われてしまうのですが、それでも、
何も知らないよりはずっと有利とのことでした。

ところで、この号は珍しく保険特集でして、
それも保険商品を取り上げた意欲的な企画でした。

取り上げているのは次の6つです。
 ・テレマティクス自動車保険
 ・ガン団信
 ・畜産業者向けの費用補償保険
 ・長割り終身
 ・少額短期保険
 ・アニコム損保(ペット保険)

銀行が主力とする貯蓄性の強い保険ではなく、
市場のイノベーションにつながった事例等を示し、
多種多様な「将来への備え」を示したところが
なかなか興味深いです。

※4年ぶりに日本工業倶楽部に行きました
 (東日本大震災のとき以来です)。

 

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出版記念講演会

 

ブログでご紹介した「保険ERM経営の理論と実践」
出版記念講演会は無事終了しました。

会場となった損保会館のサイトを確認すると、定員は225名。
ところが参加希望者が非常に多かったので、机を取っ払い、
何とか300人まで入れるようにしたのだそうです。

それでも、「申し込もうとしたら、もう締め切られていました」
という声を複数のかたからいただきました。

ということで、ご参加いただけなかったかたのために
勝手ながら私の印象に残ったところをご紹介します。

金融庁・小野審議官の基調講演「高まるERMの重要性」では、
ERMの各要素について、「先進的な社」「態勢整備を進めている社」
「検討に着手している社」「限定的な取り組みの社」の事例を挙げた
スライドがあり、当局の見方の一端がわかって興味深かったです。

座長の家森先生からは、
「MM理論を適用すると、企業が保険に入る必要はない」
「同じように考えると、ERM活動をしても企業価値に影響はない」
といった趣旨の発表がありました。

もちろん話には続きがあって、ERM研究の紹介となるのですが、
会場の皆さんは一瞬、目を丸くしたのではないでしょうか。

本書のERM経営の実践編である第3章・第4章については
執筆者を代表して東京海上の玉村さんがスピーチ。

会場には経営者や行政官も出席していましたが、
「ERM経営の推進には経営者のリーダーシップが不可欠」
「保険監督への期待(と不安)」
といった話にも触れていただきました。さすがです。

「行政への期待(と不安)」はパネルでもテーマとなりました。

講演とパネルで2時間という非常に限られた時間でしたので、
議論を深めるというよりは、講演会に参加された皆さんが
自分の業務を振り返ったり、何らかの考えるヒントを
持ち帰ったりしていただく、そんな機会になったのであれば幸いです。

 

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週刊ダイヤモンドに寄稿

今週の週刊ダイヤモンドは保険特集号でして、
私は保険の国際規制改革について執筆しました。

時々このブログでも紹介していますが、
金融規制改革の波が保険分野にも迫っていることや、
「激しくなる銀行規制」「保険規制はリスクベース(?)」
といった規制動向の違いなどを書いています。

だんだん「対岸の火事」ではなくなりつつあるので、
この特集号を読むであろう現場の方々も意識して
できるだけわかりやすく書いたつもりです。
機会があればご高覧下さい。

特集そのものは、生損保業界の動向に関する記事
(日生vs第一など)や保険商品ランキングに加えて、
乗合代理店向けなど保険流通規制の進展を踏まえ、
代理店の特集にも多くのページを割いているようです。

掲載誌をまだ読んでいないので、楽しみにしています。

それにしても、イールドカーブのフラット化は
どこまで進むのでしょうか。
30年国債利回りが1%に接近するなんて。

「金利はこれ以上下がらない」とみて
ミスマッチを続けてきた生命保険会社の場合、
会社価値を損なってしまったことになるのですが、
経営としてどのような総括をされるのでしょうね。

※義父からお年玉(お酒)をいただきました。
 この齢になってもいただけるとは、ありがたいですね。

 

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ERM経営の本が出ました

久しぶりに自分が関係する本の紹介です。

「保険ERM経営の理論と実践」が無事出版となりました
発売は22日と聞いていますが、すでにアマゾンでは
購入できるようです。

著者である「ERM経営研究会」は、昨年、損保総研が
立ち上げた、実務家と保険研究者の合同研究会です。

3メガ損保のリスクマネジャーをはじめとする実務家と、
金融・保険学者メンバーで、ERM経営のあり方について
議論を重ねてきました(各会の詳細は本書に掲載)。
その成果をまとめたものです。

保険ERMに関する本は、どうも規制の解説になりがちです。
本書はそうではなく、メガ損保のリスクマネジャーとして
ERM経営の現場で日々奮闘するメンバーが執筆しており、
参考になるところも多いのではないでしょうか。

また、第6章では保険会社のERMに関する学術研究を
取り上げています。ERM研究は萌芽期とのことですが、
学会でも急速に関心が集まりつつあるそうです。

私は第2章を執筆しました。自分の担当もさることながら、
今回は他の章をいかに充実したものとするかに注力しました。
おかげで、メンバーから相当嫌われたかもしれません^^

保険会社のERM経営(あえて「ERM経営」としています)は
発展途上の分野であるだけに、研究会でも議論が足りない
テーマがまだまだあると思います。
例えば、「グループベースのERM」「日本的ガバナンスとERM」
あたりは、さらに議論が必要かもしれません。

とはいえ、行政や格付会社への対応というのではなく、
自らが主体的・能動的に実践するERM経営について
本書が考えるきっかけになればいいなあと願っています。

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特別講座のご案内

 

今回もご案内が締切ギリギリとなってしまいました。
来週の9/4(木)に損保総研でスピーチをします。
損保総研のHPへ

タイトルは「わが国保険業界のERM態勢の整備に向けて」。
ただし、「最近の健全性規制の動向を踏まえて」の副題があり、
金融庁が公表した「金融モニタリングレポート」の分析など、
ERMに関連する内外規制動向についてもコメントする予定です。

最後の「わが国保険会社のERM経営の方向性」では、
損保総研の研究会で取り組んできた成果の一部を
可能な範囲でご紹介したいと考えています。

単なる規制動向の紹介にはならない予定ですので、
ご関心のあるかたは、どうぞお越し下さい。

※台北から電車で九?へ。週末だったので大賑わいでした。

 

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今年もオープンセミナー

 

今年も国内最大規模の保険(流通)業界向けセミナー
「RINGの会オープンセミナー」の季節が近づいてきました。
6/14(土)に横浜で開催されます。
詳しくはこちら → RINGの会オープンセミナーのHPへ

私が関わるようになったのは2007年以降のことです。
セミナーはもう16回目にもなるのですね。

ちなみに毎年のテーマはご覧の通り(2007年以降)。

 第 9回(2007年) 代理店経営の近未来戦略 ―最新保険業界事情―

 第10回(2008年) これからの代理店経営を語る
             ・・・あなたの未来戦略に一石を投じる・・・

 第11回(2009年) 保険大再編!! 「顧客・代理店はどうなる」

 第12回(2010年) プロ代理店は死滅の道を辿るのか?

 第13回(2011年) 期待と課題(今私達に求められる事・出来る事)

 第14回(2012年) 代理店価値の再認識

 第15回(2013年) 主役交代 ~その最前線を知れば、変化の道筋が読める~

 第16回(2014年) 2024年、進化した保険代理店が業界を変える!
             ~RINGの会が分析する近未来の保険代理店像とは~

その時その時の保険流通を取り巻く外部環境を踏まえつつ、
代理店経営を考えていこうという内容になっています。

当日は朝から夜まで保険漬け。会場での情報交換を含め、
普段はなかなか得られない情報や気づきがあるはず。

特に今回は保険業法が改正され、保険流通の規制環境が
抜本的に変わるなかでの開催です。
ご参考 → 保険業法等の改正案(PDF)

そのような状況で、午前中のパネルには、金融庁時代の同僚で
この分野に非常に明るい増島弁護士が昨年に続き登場します。
さらに午後のパネルには、「イノベーション」というキーワードで
ライフネット生命保険社長の岩瀬大輔さんも登壇します。

今回はこの二人の話を聞くだけでも、セミナーに参加する価値が
あると思いますよ。
(RINGのHPではあまりアピールしていないようですが...)

それでは皆さん、6/14に横浜でお会いしましょう。

※神戸・北野の洋館です。2年半ぶりに行きました。

RINGの会 オープンセミナー

 

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損保総研でスピーチします

 

前回更新の際、うっかりご案内を忘れてしまいました。

来週の水曜日(3/12)の夜、前回のブログで取り上げた
監督指針や保険検査マニュアル等の見直しをテーマに
損保総研で講演する予定です。
損保総研のHPへ

演題は、「最近の『保険会社向けの総合的な監督指針』及び
『保険検査マニュアル』等の改正(案)について」です
(そのものズバリですね^^)。

保険募集・販売ルールの話にも触れるつもりですが、
やはりORSAなど統合的リスク管理(ERM)に関するものが中心です。
ちょうどパブコメの結果が出て、ラッキーでした(笑)。

ご関心とお時間のあるかたは、どうぞお越し下さい。

それにしても、改めてパブコメを読んでみると、なんというか、
「金融庁に教えてあげよう」的な、親切な(?)コメントが多いですね。

「我が国の組織文化においては、残念ながら、取締役会メンバー自身が、
 取締役会の場では特に発言をせず、発言しやすい(自分より下のメンバー
 しかいないような)非公式な場において、取締役会の決定内容を否定したり、
 あるいは覆したりするような発言をし、取締役会の指示・決定が一部の
 取締役メンバーによって実体的に覆される等、取締役としての自覚に欠ける
 発言・行動がとられることも想定される」

なんてコメントも寄せられていて、勉強になります。

※写真は東急世田谷線です。外国のトラムみたいですね。

 

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保険行政と内部監査

 

先週、日本内部監査協会のCIAフォーラム研究会で
「保険行政と内部監査--リスク管理面を中心に」
というテーマでスピーチする機会がありました(2/27)。

 ↓こちらのサイトの下のほうに載っています
 GoodWayのサイトへ

講演では、保険市場や保険行政の変化に触れたうえで、
保険会社や行政がERMを重視していることとその背景、
内部監査部門に求められる役割などについて話しました。

ところで、昨年12/15のブログで取り上げた監督指針等の改正案
に対するパブリックコメントとその回答を金融庁が公表しました。
パブリックコメントの結果等について(金融庁HP)

「80の個人及び団体から延べ156件のコメント」とのことで、
全61ページの大半が統合的リスク管理態勢に関するものでした。
2011年の保険検査マニュアル見直しの時よりもずっと多いです。

詳しくはご覧いただければと思いますが、明らかになった点も。

まず、「統合リスク管理」と「統合的リスク管理」を使い分けていること。

 「統合リスク管理とは、統合的リスク管理手法のうち各種リスクを
  VaR等の統一的な尺度で計り、各種リスクを統合(合算)して、
  保険会社の自己資本等と対比することによって管理するもの」

なのだそうです。

 ERM ≒ 統合的リスク管理 > 統合リスク管理

という式になるのだと思います。

監督当局へのORSA 報告の義務化は、「検討中」ということも
確認されました。

今回のテーマである内部監査部門に関しても、
興味深い回答がいくつかありました。

 「リスクとソルベンシーの自己評価をリスク管理部門中心に実施している
  場合でも、有効性の全般的な評価をリスク管理担当役員が行うという
  ことでよろしいのでしょうか」(Ⅱ-3-5-2)

という質問に対し、

 「例えば、リスク管理担当役員が全般的な評価や確認を行い、
  内部監査部門が独立した立場から評価結果を検証すること等が
  考えられます」

との回答が。他にも、

 「『リスクとソルベンシーの自己評価』は、『統合的リスク管理』に包含
  されますが、監督指針『Ⅱ-3-5-2(5)』では、『統合的リスク管理』が
  内部監査の対象外といった誤解を回避するため、『統合的リスク管理
  及びリスクとソルベンシーの自己評価』と記載しております」
  (Ⅱ-3-5-2等)

という回答があり、保険行政(金融庁)は内部監査部門に対し、
統合的リスク管理の有効性検証や、経営陣への提言(必要に応じ)を
求めていることが明らかになりました。

なお、改正された監督指針案等は「本日(=2/28)より適用を開始」
だそうです。つまり、もう適用されているということですね。

※写真は「かいぼり(=日干し)」中の井の頭公園です。
 約30年ぶりとのことで、そろそろ再び水が入るのではないでしょうか。

 

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