15. 執筆・講演等のご案内

週刊ダイヤモンドに寄稿

今週の週刊ダイヤモンドは保険特集号でして、
私は保険の国際規制改革について執筆しました。

時々このブログでも紹介していますが、
金融規制改革の波が保険分野にも迫っていることや、
「激しくなる銀行規制」「保険規制はリスクベース(?)」
といった規制動向の違いなどを書いています。

だんだん「対岸の火事」ではなくなりつつあるので、
この特集号を読むであろう現場の方々も意識して
できるだけわかりやすく書いたつもりです。
機会があればご高覧下さい。

特集そのものは、生損保業界の動向に関する記事
(日生vs第一など)や保険商品ランキングに加えて、
乗合代理店向けなど保険流通規制の進展を踏まえ、
代理店の特集にも多くのページを割いているようです。

掲載誌をまだ読んでいないので、楽しみにしています。

それにしても、イールドカーブのフラット化は
どこまで進むのでしょうか。
30年国債利回りが1%に接近するなんて。

「金利はこれ以上下がらない」とみて
ミスマッチを続けてきた生命保険会社の場合、
会社価値を損なってしまったことになるのですが、
経営としてどのような総括をされるのでしょうね。

※義父からお年玉(お酒)をいただきました。
 この齢になってもいただけるとは、ありがたいですね。

 

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ERM経営の本が出ました

久しぶりに自分が関係する本の紹介です。

「保険ERM経営の理論と実践」が無事出版となりました
発売は22日と聞いていますが、すでにアマゾンでは
購入できるようです。

著者である「ERM経営研究会」は、昨年、損保総研が
立ち上げた、実務家と保険研究者の合同研究会です。

3メガ損保のリスクマネジャーをはじめとする実務家と、
金融・保険学者メンバーで、ERM経営のあり方について
議論を重ねてきました(各会の詳細は本書に掲載)。
その成果をまとめたものです。

保険ERMに関する本は、どうも規制の解説になりがちです。
本書はそうではなく、メガ損保のリスクマネジャーとして
ERM経営の現場で日々奮闘するメンバーが執筆しており、
参考になるところも多いのではないでしょうか。

また、第6章では保険会社のERMに関する学術研究を
取り上げています。ERM研究は萌芽期とのことですが、
学会でも急速に関心が集まりつつあるそうです。

私は第2章を執筆しました。自分の担当もさることながら、
今回は他の章をいかに充実したものとするかに注力しました。
おかげで、メンバーから相当嫌われたかもしれません^^

保険会社のERM経営(あえて「ERM経営」としています)は
発展途上の分野であるだけに、研究会でも議論が足りない
テーマがまだまだあると思います。
例えば、「グループベースのERM」「日本的ガバナンスとERM」
あたりは、さらに議論が必要かもしれません。

とはいえ、行政や格付会社への対応というのではなく、
自らが主体的・能動的に実践するERM経営について
本書が考えるきっかけになればいいなあと願っています。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします

 

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特別講座のご案内

 

今回もご案内が締切ギリギリとなってしまいました。
来週の9/4(木)に損保総研でスピーチをします。
損保総研のHPへ

タイトルは「わが国保険業界のERM態勢の整備に向けて」。
ただし、「最近の健全性規制の動向を踏まえて」の副題があり、
金融庁が公表した「金融モニタリングレポート」の分析など、
ERMに関連する内外規制動向についてもコメントする予定です。

最後の「わが国保険会社のERM経営の方向性」では、
損保総研の研究会で取り組んできた成果の一部を
可能な範囲でご紹介したいと考えています。

単なる規制動向の紹介にはならない予定ですので、
ご関心のあるかたは、どうぞお越し下さい。

※台北から電車で九?へ。週末だったので大賑わいでした。

 

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今年もオープンセミナー

 

今年も国内最大規模の保険(流通)業界向けセミナー
「RINGの会オープンセミナー」の季節が近づいてきました。
6/14(土)に横浜で開催されます。
詳しくはこちら → RINGの会オープンセミナーのHPへ

私が関わるようになったのは2007年以降のことです。
セミナーはもう16回目にもなるのですね。

ちなみに毎年のテーマはご覧の通り(2007年以降)。

 第 9回(2007年) 代理店経営の近未来戦略 ―最新保険業界事情―

 第10回(2008年) これからの代理店経営を語る
             ・・・あなたの未来戦略に一石を投じる・・・

 第11回(2009年) 保険大再編!! 「顧客・代理店はどうなる」

 第12回(2010年) プロ代理店は死滅の道を辿るのか?

 第13回(2011年) 期待と課題(今私達に求められる事・出来る事)

 第14回(2012年) 代理店価値の再認識

 第15回(2013年) 主役交代 ~その最前線を知れば、変化の道筋が読める~

 第16回(2014年) 2024年、進化した保険代理店が業界を変える!
             ~RINGの会が分析する近未来の保険代理店像とは~

その時その時の保険流通を取り巻く外部環境を踏まえつつ、
代理店経営を考えていこうという内容になっています。

当日は朝から夜まで保険漬け。会場での情報交換を含め、
普段はなかなか得られない情報や気づきがあるはず。

特に今回は保険業法が改正され、保険流通の規制環境が
抜本的に変わるなかでの開催です。
ご参考 → 保険業法等の改正案(PDF)

そのような状況で、午前中のパネルには、金融庁時代の同僚で
この分野に非常に明るい増島弁護士が昨年に続き登場します。
さらに午後のパネルには、「イノベーション」というキーワードで
ライフネット生命保険社長の岩瀬大輔さんも登壇します。

今回はこの二人の話を聞くだけでも、セミナーに参加する価値が
あると思いますよ。
(RINGのHPではあまりアピールしていないようですが...)

それでは皆さん、6/14に横浜でお会いしましょう。

※神戸・北野の洋館です。2年半ぶりに行きました。

RINGの会 オープンセミナー

 

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損保総研でスピーチします

 

前回更新の際、うっかりご案内を忘れてしまいました。

来週の水曜日(3/12)の夜、前回のブログで取り上げた
監督指針や保険検査マニュアル等の見直しをテーマに
損保総研で講演する予定です。
損保総研のHPへ

演題は、「最近の『保険会社向けの総合的な監督指針』及び
『保険検査マニュアル』等の改正(案)について」です
(そのものズバリですね^^)。

保険募集・販売ルールの話にも触れるつもりですが、
やはりORSAなど統合的リスク管理(ERM)に関するものが中心です。
ちょうどパブコメの結果が出て、ラッキーでした(笑)。

ご関心とお時間のあるかたは、どうぞお越し下さい。

それにしても、改めてパブコメを読んでみると、なんというか、
「金融庁に教えてあげよう」的な、親切な(?)コメントが多いですね。

「我が国の組織文化においては、残念ながら、取締役会メンバー自身が、
 取締役会の場では特に発言をせず、発言しやすい(自分より下のメンバー
 しかいないような)非公式な場において、取締役会の決定内容を否定したり、
 あるいは覆したりするような発言をし、取締役会の指示・決定が一部の
 取締役メンバーによって実体的に覆される等、取締役としての自覚に欠ける
 発言・行動がとられることも想定される」

なんてコメントも寄せられていて、勉強になります。

※写真は東急世田谷線です。外国のトラムみたいですね。

 

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保険行政と内部監査

 

先週、日本内部監査協会のCIAフォーラム研究会で
「保険行政と内部監査--リスク管理面を中心に」
というテーマでスピーチする機会がありました(2/27)。

 ↓こちらのサイトの下のほうに載っています
 GoodWayのサイトへ

講演では、保険市場や保険行政の変化に触れたうえで、
保険会社や行政がERMを重視していることとその背景、
内部監査部門に求められる役割などについて話しました。

ところで、昨年12/15のブログで取り上げた監督指針等の改正案
に対するパブリックコメントとその回答を金融庁が公表しました。
パブリックコメントの結果等について(金融庁HP)

「80の個人及び団体から延べ156件のコメント」とのことで、
全61ページの大半が統合的リスク管理態勢に関するものでした。
2011年の保険検査マニュアル見直しの時よりもずっと多いです。

詳しくはご覧いただければと思いますが、明らかになった点も。

まず、「統合リスク管理」と「統合的リスク管理」を使い分けていること。

 「統合リスク管理とは、統合的リスク管理手法のうち各種リスクを
  VaR等の統一的な尺度で計り、各種リスクを統合(合算)して、
  保険会社の自己資本等と対比することによって管理するもの」

なのだそうです。

 ERM ≒ 統合的リスク管理 > 統合リスク管理

という式になるのだと思います。

監督当局へのORSA 報告の義務化は、「検討中」ということも
確認されました。

今回のテーマである内部監査部門に関しても、
興味深い回答がいくつかありました。

 「リスクとソルベンシーの自己評価をリスク管理部門中心に実施している
  場合でも、有効性の全般的な評価をリスク管理担当役員が行うという
  ことでよろしいのでしょうか」(Ⅱ-3-5-2)

という質問に対し、

 「例えば、リスク管理担当役員が全般的な評価や確認を行い、
  内部監査部門が独立した立場から評価結果を検証すること等が
  考えられます」

との回答が。他にも、

 「『リスクとソルベンシーの自己評価』は、『統合的リスク管理』に包含
  されますが、監督指針『Ⅱ-3-5-2(5)』では、『統合的リスク管理』が
  内部監査の対象外といった誤解を回避するため、『統合的リスク管理
  及びリスクとソルベンシーの自己評価』と記載しております」
  (Ⅱ-3-5-2等)

という回答があり、保険行政(金融庁)は内部監査部門に対し、
統合的リスク管理の有効性検証や、経営陣への提言(必要に応じ)を
求めていることが明らかになりました。

なお、改正された監督指針案等は「本日(=2/28)より適用を開始」
だそうです。つまり、もう適用されているということですね。

※写真は「かいぼり(=日干し)」中の井の頭公園です。
 約30年ぶりとのことで、そろそろ再び水が入るのではないでしょうか。

 

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ア会の年次大会報告集

 

昨年11月のブログに、日本アクチュアリー会の年次大会で
2日続けてMCに挑戦したことを書きました。
「MCを務めました」へ

その報告集が先週ア会HPにアップされ、一般公開されています。
会員外への公表は従来にない取り組みです。
日本アクチュアリー会「年次大会報告集」HPへ

先述のとおり、私は「金融機関のガバナンス」(特別講演)と、
ERM委員会のパネルディスカッションで司会を務めました。

HPにアクセスしていただくと、当日のスライドだけではなく、
講演内容やパネリストどうしのやり取りを見ることができますし、
私が冷や汗をかきながら鼎談を進めているところもわかります^^
(やや大きめのPDFファイルなのでご注意下さい)。

もちろん、報告集には私がMCを務めたものだけではなく、
興味深いプレゼンテーションがいくつもありますのでご覧下さい。

※写真は新潟の弥彦神社と弥彦駅です。
 駅のほうもなかなか立派な造りでした。

 

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MCを務めました

 

7日(木)、8日(金)は日本アクチュアリー会の年次大会。
初日の特別講演、2日目のパネルディスカッションと、
2日続けてMC(≒司会者ですね)に挑戦しました。

初日のテーマは「金融機関のガバナンス」。
名古屋大学の家森信善教授と、先日ブログでもご紹介した
『金融機関のガバナンス』の著者である天谷知子さんに
それぞれ30分ずつお話しいただいた後、フロアに代わり、
私がお二人にいろいろと質問をしました。

2日目は「ERM」「ERMとアクチュアリー」をテーマに、
東京海上HDの伊藤卓CRO、金融庁検査局の佐々木審議官、
東京大学の国友直人教授といった産官学の重鎮に対し、
ERM資格の初回合格者である藤澤陽介さん(ライフネット生命)と、
ERM委員会の吉村委員長(ミリマンジャパン)が挑みました。

講演ではなくディスカッション形式にしたからには、
MCとしての役割を果たさなければなりません。

両日とも、「パネリストに聴衆に関心のありそうな質問をする」
「できるだけ具体的な話を出してもらう」の二つを心がけました。
出席されたかたのご感想はいかがでしょうか?

MCをやるといつも感じることですが、ディスカッションが始まると
あっという間に時間が経ってしまいます。
特に2日目は5人のパネリストですから、1人2分しゃべっても
それだけで10分かかります。

限られた時間のなかで、いかに興味深い話を引き出すか。
MCはなかなか奥の深い仕事ですね。

※写真は東京駅です。

 

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損保総研セミナーなど

 

保険会社のERMに関連して、2つほどご案内です。

1.損保総研セミナーでスピーチします

7日(月)の18:00から損保総研で約1年ぶりのスピーチです。
損保総研のHPへ

もっと早くブログでご紹介すればよかったのですが、
うっかりしていて1週間前になってしまいました。m(_ _)m

テーマは「わが国保険業界のERMの現状と課題」。
副題に「キャピタス社によるERMサーベイを踏まえて」とあります。

このサーベイは単なるアンケートによる意識調査ではなく、
保険会社のリスク管理部門を中心にインタビューを実施していますので、
自分で言うのもなんですが、なかなか他にはない情報だと思います。

実のところ、まだいろいろな作業でバタバタしています^^

2.東洋経済「生保・損保特集」に原稿を書きました

2013年版の「生保・損保特集」が今週発売されました。
金融庁に行くまで毎年執筆していたので、数年ぶりの復帰です。

タイトルは「異次元緩和下における生保のリスクマネジメント」

生保の資産運用について解説するとともに、
いまの「自己規律を重視する流れ」を消さないためには
ERM経営の有効性を示すことが重要と述べています。

機会があれば、特集号そのものについても触れたいですね。
東洋経済のHPへ

なかなか事前にお伝えできず、申しわけありません。
この秋は明日の講演を皮切りに、スピーチやコーディネーターなど
いろいろな形でERMの「伝道師」を務める予定ですので、
皆さんのお目にかかる機会があるかもしれませんね。

※会津に行ったら、「ならぬことはならぬ」が本当にありました^^

 

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セミナー講師を務めます

 

久しぶりにセミナーの告知です。

9/12(木)の午後、金融ファクシミリ新聞社のセミナーで
講師を務めます。
金融ファクシミリ新聞社HPへ

今回の演題は「保険会社ERMの構築状況と留意点」で、
「最近の保険規制・格付動向を踏まえて」という副題付きです。

講演項目として、最近の保険規制・格付動向のほか、

・保険検査マニュアル「統合的リスク管理態勢」をどう見るか
・保険会社ERMの構築状況
 (金融庁「ERMヒアリング」や各種サーベイより)

などを盛り込みました。

最後にさりげなく(?)「各種サーベイより」とあり、
これを見てピンと来たかたも多いと思います。
ややフライング気味ですが、現在集計・分析中の
某ERMサーベイの一部をご紹介できればと考えているところです。

また、私の予想では、金融庁から今週あたりに今事務年度の
監督方針や検査の年度方針(今回は後者に注目でしょうか?)
が公表されるでしょうし、ERMヒアリングの結果公表も秒読みの様子。
これらについても可能な範囲で解説したいと思います。

3時間ものセミナーは久しぶりですが、いつもの講演と違い、
参加者との距離が近いので、私も楽しみにしています。

ご関心のあるかた(&ご予算のあるかた^^)は、どうぞご参加下さい。

※写真は前回の金閣寺・龍安寺に続き、
 天龍寺の庭園と竹林の道です。

 

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