15. 執筆・講演等のご案内

損保総研でスピーチします

 

前回更新の際、うっかりご案内を忘れてしまいました。

来週の水曜日(3/12)の夜、前回のブログで取り上げた
監督指針や保険検査マニュアル等の見直しをテーマに
損保総研で講演する予定です。
損保総研のHPへ

演題は、「最近の『保険会社向けの総合的な監督指針』及び
『保険検査マニュアル』等の改正(案)について」です
(そのものズバリですね^^)。

保険募集・販売ルールの話にも触れるつもりですが、
やはりORSAなど統合的リスク管理(ERM)に関するものが中心です。
ちょうどパブコメの結果が出て、ラッキーでした(笑)。

ご関心とお時間のあるかたは、どうぞお越し下さい。

それにしても、改めてパブコメを読んでみると、なんというか、
「金融庁に教えてあげよう」的な、親切な(?)コメントが多いですね。

「我が国の組織文化においては、残念ながら、取締役会メンバー自身が、
 取締役会の場では特に発言をせず、発言しやすい(自分より下のメンバー
 しかいないような)非公式な場において、取締役会の決定内容を否定したり、
 あるいは覆したりするような発言をし、取締役会の指示・決定が一部の
 取締役メンバーによって実体的に覆される等、取締役としての自覚に欠ける
 発言・行動がとられることも想定される」

なんてコメントも寄せられていて、勉強になります。

※写真は東急世田谷線です。外国のトラムみたいですね。

 

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保険行政と内部監査

 

先週、日本内部監査協会のCIAフォーラム研究会で
「保険行政と内部監査--リスク管理面を中心に」
というテーマでスピーチする機会がありました(2/27)。

 ↓こちらのサイトの下のほうに載っています
 GoodWayのサイトへ

講演では、保険市場や保険行政の変化に触れたうえで、
保険会社や行政がERMを重視していることとその背景、
内部監査部門に求められる役割などについて話しました。

ところで、昨年12/15のブログで取り上げた監督指針等の改正案
に対するパブリックコメントとその回答を金融庁が公表しました。
パブリックコメントの結果等について(金融庁HP)

「80の個人及び団体から延べ156件のコメント」とのことで、
全61ページの大半が統合的リスク管理態勢に関するものでした。
2011年の保険検査マニュアル見直しの時よりもずっと多いです。

詳しくはご覧いただければと思いますが、明らかになった点も。

まず、「統合リスク管理」と「統合的リスク管理」を使い分けていること。

 「統合リスク管理とは、統合的リスク管理手法のうち各種リスクを
  VaR等の統一的な尺度で計り、各種リスクを統合(合算)して、
  保険会社の自己資本等と対比することによって管理するもの」

なのだそうです。

 ERM ≒ 統合的リスク管理 > 統合リスク管理

という式になるのだと思います。

監督当局へのORSA 報告の義務化は、「検討中」ということも
確認されました。

今回のテーマである内部監査部門に関しても、
興味深い回答がいくつかありました。

 「リスクとソルベンシーの自己評価をリスク管理部門中心に実施している
  場合でも、有効性の全般的な評価をリスク管理担当役員が行うという
  ことでよろしいのでしょうか」(Ⅱ-3-5-2)

という質問に対し、

 「例えば、リスク管理担当役員が全般的な評価や確認を行い、
  内部監査部門が独立した立場から評価結果を検証すること等が
  考えられます」

との回答が。他にも、

 「『リスクとソルベンシーの自己評価』は、『統合的リスク管理』に包含
  されますが、監督指針『Ⅱ-3-5-2(5)』では、『統合的リスク管理』が
  内部監査の対象外といった誤解を回避するため、『統合的リスク管理
  及びリスクとソルベンシーの自己評価』と記載しております」
  (Ⅱ-3-5-2等)

という回答があり、保険行政(金融庁)は内部監査部門に対し、
統合的リスク管理の有効性検証や、経営陣への提言(必要に応じ)を
求めていることが明らかになりました。

なお、改正された監督指針案等は「本日(=2/28)より適用を開始」
だそうです。つまり、もう適用されているということですね。

※写真は「かいぼり(=日干し)」中の井の頭公園です。
 約30年ぶりとのことで、そろそろ再び水が入るのではないでしょうか。

 

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ア会の年次大会報告集

 

昨年11月のブログに、日本アクチュアリー会の年次大会で
2日続けてMCに挑戦したことを書きました。
「MCを務めました」へ

その報告集が先週ア会HPにアップされ、一般公開されています。
会員外への公表は従来にない取り組みです。
日本アクチュアリー会「年次大会報告集」HPへ

先述のとおり、私は「金融機関のガバナンス」(特別講演)と、
ERM委員会のパネルディスカッションで司会を務めました。

HPにアクセスしていただくと、当日のスライドだけではなく、
講演内容やパネリストどうしのやり取りを見ることができますし、
私が冷や汗をかきながら鼎談を進めているところもわかります^^
(やや大きめのPDFファイルなのでご注意下さい)。

もちろん、報告集には私がMCを務めたものだけではなく、
興味深いプレゼンテーションがいくつもありますのでご覧下さい。

※写真は新潟の弥彦神社と弥彦駅です。
 駅のほうもなかなか立派な造りでした。

 

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MCを務めました

 

7日(木)、8日(金)は日本アクチュアリー会の年次大会。
初日の特別講演、2日目のパネルディスカッションと、
2日続けてMC(≒司会者ですね)に挑戦しました。

初日のテーマは「金融機関のガバナンス」。
名古屋大学の家森信善教授と、先日ブログでもご紹介した
『金融機関のガバナンス』の著者である天谷知子さんに
それぞれ30分ずつお話しいただいた後、フロアに代わり、
私がお二人にいろいろと質問をしました。

2日目は「ERM」「ERMとアクチュアリー」をテーマに、
東京海上HDの伊藤卓CRO、金融庁検査局の佐々木審議官、
東京大学の国友直人教授といった産官学の重鎮に対し、
ERM資格の初回合格者である藤澤陽介さん(ライフネット生命)と、
ERM委員会の吉村委員長(ミリマンジャパン)が挑みました。

講演ではなくディスカッション形式にしたからには、
MCとしての役割を果たさなければなりません。

両日とも、「パネリストに聴衆に関心のありそうな質問をする」
「できるだけ具体的な話を出してもらう」の二つを心がけました。
出席されたかたのご感想はいかがでしょうか?

MCをやるといつも感じることですが、ディスカッションが始まると
あっという間に時間が経ってしまいます。
特に2日目は5人のパネリストですから、1人2分しゃべっても
それだけで10分かかります。

限られた時間のなかで、いかに興味深い話を引き出すか。
MCはなかなか奥の深い仕事ですね。

※写真は東京駅です。

 

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損保総研セミナーなど

 

保険会社のERMに関連して、2つほどご案内です。

1.損保総研セミナーでスピーチします

7日(月)の18:00から損保総研で約1年ぶりのスピーチです。
損保総研のHPへ

もっと早くブログでご紹介すればよかったのですが、
うっかりしていて1週間前になってしまいました。m(_ _)m

テーマは「わが国保険業界のERMの現状と課題」。
副題に「キャピタス社によるERMサーベイを踏まえて」とあります。

このサーベイは単なるアンケートによる意識調査ではなく、
保険会社のリスク管理部門を中心にインタビューを実施していますので、
自分で言うのもなんですが、なかなか他にはない情報だと思います。

実のところ、まだいろいろな作業でバタバタしています^^

2.東洋経済「生保・損保特集」に原稿を書きました

2013年版の「生保・損保特集」が今週発売されました。
金融庁に行くまで毎年執筆していたので、数年ぶりの復帰です。

タイトルは「異次元緩和下における生保のリスクマネジメント」

生保の資産運用について解説するとともに、
いまの「自己規律を重視する流れ」を消さないためには
ERM経営の有効性を示すことが重要と述べています。

機会があれば、特集号そのものについても触れたいですね。
東洋経済のHPへ

なかなか事前にお伝えできず、申しわけありません。
この秋は明日の講演を皮切りに、スピーチやコーディネーターなど
いろいろな形でERMの「伝道師」を務める予定ですので、
皆さんのお目にかかる機会があるかもしれませんね。

※会津に行ったら、「ならぬことはならぬ」が本当にありました^^

 

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セミナー講師を務めます

 

久しぶりにセミナーの告知です。

9/12(木)の午後、金融ファクシミリ新聞社のセミナーで
講師を務めます。
金融ファクシミリ新聞社HPへ

今回の演題は「保険会社ERMの構築状況と留意点」で、
「最近の保険規制・格付動向を踏まえて」という副題付きです。

講演項目として、最近の保険規制・格付動向のほか、

・保険検査マニュアル「統合的リスク管理態勢」をどう見るか
・保険会社ERMの構築状況
 (金融庁「ERMヒアリング」や各種サーベイより)

などを盛り込みました。

最後にさりげなく(?)「各種サーベイより」とあり、
これを見てピンと来たかたも多いと思います。
ややフライング気味ですが、現在集計・分析中の
某ERMサーベイの一部をご紹介できればと考えているところです。

また、私の予想では、金融庁から今週あたりに今事務年度の
監督方針や検査の年度方針(今回は後者に注目でしょうか?)
が公表されるでしょうし、ERMヒアリングの結果公表も秒読みの様子。
これらについても可能な範囲で解説したいと思います。

3時間ものセミナーは久しぶりですが、いつもの講演と違い、
参加者との距離が近いので、私も楽しみにしています。

ご関心のあるかた(&ご予算のあるかた^^)は、どうぞご参加下さい。

※写真は前回の金閣寺・龍安寺に続き、
 天龍寺の庭園と竹林の道です。

 

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ネット保険&共済

前々回にお伝えした通り、「4大共済の実力分析」が
今週の週刊東洋経済(2013.8.24号)に掲載されました。

5年前の同じ企画では、財務面の課題が中心でした。
しかし、今回目立ったのはむしろ事業面での課題と、
経営方針を見直す動きだったので、今回のレポートは、
「ビジネス」の現状と方向性に力点を置きました。

また、「共済=高成長」というイメージとは裏腹に、
成長鈍化が一段と鮮明になっていることもわかりました。
これは、共済が生損保の補完ではなく、保障の選択肢
の一つとして定着したためだと思います。

共済を提供している団体の経営情報は少ないので、
ご関心があるかたはぜひご覧下さい。

今回の特集は「ネット保険&共済」でした。
「相談有料の実力派」に「安くてシンプルな保険」を
選んでもらうという企画が特集の柱となっています。

そちらはご覧いただくとして、私の目を引いたのは、
最後の「多様化する保険チャネル」のところにあった
囲み記事「SBIが生保買収で保険事業拡大」でした。

SBIによる生保買収は何回目かのチャレンジなので、
「今度はどうかな」くらいの感想ですが、よく見ると、
SBIと関係のある保険ショップがたくさんあるのですね。

4大保険ショップと言われる「ほけんの窓口グループ」
「保険クリニック」「保険見直し本舗」「みつばち保険ファーム」
のうち、保険クリニックを運営するアイリックコーポレーション、
保険見直し本舗を運営するウェブクルーとは資本提携の関係、
みつばち保険ファームとSBIモーゲージは共同出店だそうです。

元受事業と流通事業の関連性はよくわかりませんが、
保険ビジネスに注力しているのは間違いなさそうです。

 

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原稿を書きました

 

週末を過ぎてもブログが更新されないので、
「夏休み!」、あるいは、暑さで倒れたのでは?
と思われたかもしれませんね。

実は週末にかけて原稿の締め切りに追われ、
スポーツジムもブログの更新もままならず、
ようやく一息ついているところです。

発売前ですが、執筆者特権(?)ということで。
今回の原稿は週刊東洋経済でして、
5年ぶりに4大共済の分析レポートが出ます
(保険&共済の特集だそうです)。

執筆時間が短かったとはいえ、材料は豊富です。
経営陣へのインタビューもそれぞれ3時間前後。
5年ぶりにもかかわらず、4共済のうち3共済が
前回と同じ役員だったのが印象的でした。

アナリストの視点から、4大共済の経営の現状と
方向性が浮き彫りになる記事を目指しました。
共済にご関心のあるかたはどうぞご覧下さい。
来週19日の発売予定です。

原稿執筆と言えば、保険代理店向けメールマガジン
「inswatch」の最新号にも書いています。

今回のテーマは損保代理店でして、
発表された代理店統計を「読んで」みました。

※夏生まれの父と娘の誕生会を実家で行いました。
 家族の行事は大事ですよね。

 

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業界紙に登場

 

いまや唯一の保険日刊紙となった保険毎日新聞と、
保険代理店向けメールマガジン「inswatch」に登場しました。
ほぼ同時になったのは、たまたまです。

保険毎日新聞のほうはインタビュー記事。
なんと、4/9(火)、10(水)の上下に分かれています。
上では金融庁時代の話とソルベンシー規制について、
下では保険会社ERMの現状について話しました。

2月にTRMAでお話しした内容をまとめたような感じですが、

 「業務担当が細かく分かれているのが新鮮だった(中略)
  各業務の担当者の把握に時間がかかった」

 「短期間で担当者が代わってしまうのにも驚いた(中略)
  担当者がほとんど総入れ替えということもあった」

なんてことも語ってしまいました。
機会があればご覧下さい。
保険毎日新聞社HPへ

もう一つの inswatch はコラムの執筆です。

金融庁に移る直前までの約9年間、2カ月おきに書いていたものを、
この4月から復活しました。

「保険アナリストの視点」というタイトルなのですが、
今回は復活第一回ということで、やはり保険行政の話にしました。
次回は6月上旬の予定です。

こちらも機会がありましたらどうぞ。
inswatchのHPへ

※写真は備瀬のフクギ並木です。

 

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きんざいの誌上座談会

 

今週の週刊金融財政事情はノンバンク特集ですが、
よく見ると(笑)、保険監督規制とERM経営に関する
誌上座談会が掲載されています。

ボストン コンサルティングの佐々木靖さん、
フィッチ・レーティングスの森永輝樹さん、
そして私の3人によるものです。

リードには、「この座談会は、2012年11月14日に開催された
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン証券主催の保険フォーラム
におけるディスカッションを再構成したもの」とあります。

とはいえ、11月のパネルディスカッションを加工したというよりは、
後日3人で座談会(ディスカッションの「二次会」?)を行い、
主にこちらを掲載したというのが真相です。

週刊金融財政事情の主な読者は金融関係者(特に銀行)
だと思いますので、銀行を意識したコメントをしたつもりです。
でも、もっと銀行の話をしてもよかったかもしれません。

保険業界ではERM経営を進めようとする会社が増えています。
でも、銀行業界ではERMという言葉をほとんど聞きません。
どうしてなのでしょうか。

座談会では私だけでなく、お二人(たまたま同じ銀行出身ですね)が、
「ERMは保険会社の経営そのもの」
「経営陣が理解し、経営に直結させているかが評価ポイント」
とおっしゃっているのも興味深いですね。

ということで、機会があればご覧下さい。

※写真は那覇の公設市場と壷屋の風景です。

 

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