福島や仙台などで保険関係者の話を聞き、
実際に被災地を歩いてみて、印象に残ったことをいくつか。
1.「どうして教えてくれなかったのか」
コンサルティングをしっかりやっていた保険募集人と、
いわゆる人間関係が武器の募集人で明暗が分かれました。
大震災が発生し、自分は補償に入っていないことが判明。
その際、トラブルになったのは圧倒的に後者だったようです。
前者は「説明を受けたけど、保険料負担が重いので入らなかった」
といった話なので、むしろ「あなたの言うとおりにしておけばよかった」
と信頼が高まりました。
しかし、後者の場合には、正しい情報をくれなかったという
募集人への怒りが高まり、しばしばトラブルになったとか。
「販売至上主義」では、いざというときに信頼を失ってしまうことが
今回の震災で見えたのだと思います。
2.バブルはいつまで続くか
大震災で多くの方々が亡くなったり、家を失ったりしたことで、
保険へのニーズ、特に死亡保障のニーズが高まっているとか。
死亡保障は売るのが難しい保険です。
「自分が死んだら遺族がどうなるか」という、あまり考えたくないことを
顧客に想像してもらわなければならないためです。
ところが、おそらく震災で死後の世界をイメージする機会が
生じたのでしょう。保険ショップも結構にぎわっているようです。
とはいえ、これは一時的にニーズが顕在化したものと
考えるのが妥当なのでしょうね。
3.建設ラッシュの後はどうなるのか
被災地を歩くと、まだまだ更地が多いとはいえ、
あちこちで建物を再建する動きを見ることができました。
飲食店もそこそこにぎわっているようです。
しかし、今回の震災で被害を受けた地域では、震災以前から
水産加工業などの地場産業が衰退し、地域経済が
下降線をたどっていました
つまり、上モノだけ作っても、地域経済がよくなるとは
とても思えないのですね。
表面的な「復興」に目を奪われてはいけないと感じました。
※いつものように個人的なコメントということでお願いします。
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