3メガ損保グループのIR説明会から

今週のInswatch Vol.1063(2020.12.14)に寄稿したものです。
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今回は生命保険会社ではなく、3メガ損保グループが先月下旬に開催した投資家・アナリスト向け説明会を取り上げます。
各社とも5月と11月の決算発表後にIR説明会を行っています。以下ではそのごく一部を紹介しますが、投資家やアナリストではなくても、各社のサイトに行けば、説明会の様子を動画で観たり、説明資料や質疑応答を確認したりできます。

時間をかけて各業務を説明:東京海上

東京海上グループはいつもと違い、3時間半におよぶミーティングを実施しました。最初にグループ戦略の全体像をホールディングスの小宮社長が説明し、続いて国内事業戦略、海外事業戦略、資産運用戦略について、それぞれの責任者が説明するというものでした。
国内事業戦略では、東京海上日動の広瀬社長、あんしん生命の中里社長ともに強調していたのが、デジタルを高度に活用し、ビジネスモデルを進化(深化)させるというもの。生保ではデジタル募集の取り組みを加速し、損保ではさらなる事業効率の向上を図るとしています。

CSV×DXで成長を:MS&AD

MS&ADグループの説明会ではホールディングスの原社長が、同社が中期経営計画で掲げている、CSC(Creating Shared Value、社会との共通価値の創造)をデジタル・トランスフォーメーション(DX)による既存ビジネスの変革で進めていくことを改めて強調していました。とりわけ商品・サービス面では、請求を受けて支払うだけの保険から、DX等により事故の発生を未然に防ぎ、発生してしまった場合の影響も小さくする保険へと、保険の役割を変えるという説明がありました。
国内損害保険事業では、これまで進めてきたビジネススタイル改革による事業費削減を、オンラインシステムの刷新やリモートワークによって確実なものにするとのことでした。

リアルデータの活用:SOMPO

SOMPOホールディングスの櫻田社長からは、安心・安全・健康のテーマパークの構築は不変としたうえで、基本3戦略の1つに「新たな顧客価値の創造~テーマパークの具現化~」を掲げ、リアルデータの獲得とデータ解析により新たなソリューションを生み出す「リアルデータプラットフォーム構想」に取り組むという話がありました。その具体例として、グループの介護事業が持つリアルデータを組み合わせ、解析することで、新たな介護ビジネスモデルの実現を目指しているそうです。
国内損保事業に関しては、次期中期経営計画でも料率適正化と事業費削減を柱とする収益構造改革を一段と進めます。

問われる営業支援体制

新型コロナ禍が日本企業のデジタル化を加速させるというのは、3メガ損保グループにも当てはまるようですが、気になったのは、国内事業でデジタル化が進んだ結果、販売チャネルはどうなるのかという点です。
保険会社は新しい技術を駆使した営業支援をどんどん開発していくので、デジタル社会に適用しようと考えている代理店にはいい時代になりそうです。他方で、これまで代理店の営業支援を行っていた保険会社の社員はどうなっていくのでしょうか。
今回のパンデミックによって、顧客との接点を何らかのかたちで確保できるのであれば、保険会社による接触型営業支援がなくても現場には大きな問題がないことが明らかになりました。二重構造問題は長年の課題であり、保険会社が語る「付加価値の高い業務への挑戦」「デジタル人財の育成」がそう簡単に成果をあげられるとは考えられません。浮いた人材をどうするかは保険会社にとって大きな課題となっています。
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※写真は晴れていますが、福岡でも雪が舞いました。

 

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MYミューチュアル配当

12月1日に明治安田生命から新たな社員配当「MYミューチュアル配当(PDF)」を創設するという発表がありました。内部留保への貢献度に応じた配当還元の仕組みは、生保業界初とのことで、興味深い取り組みだと思います。

公表資料によると、明治安田生命は2021年10月以降、これまで内部留保の積み立てに貢献してきた(かつ、今後も貢献が想定される)商品の契約者に対し、従来の社員配当に加えて、内部留保の一部を新たな配当として支払います。
2001年発売の「ライフアカウントL.A.」など、過去20年間くらいに発売した保障性商品が対象で、加入後20年目に最初の配当の支払いがあり、その後は10年ごととなります。

ただし、内部留保の一部を支払うといっても、蓄積してきた内部留保を取り崩すのではなく、その期に内部留保の積み立てにあてる金額の一部を新配当に回すしくみです。例えば、明治安田生命はここ数年、毎年1000億円を上回る内部留保を行ってきましたが、このうち100億円程度を配当するというイメージです。
内部留保を取り崩すのではなく、積み立てのペースを落とす(しかも控えめに)ということなので、経営陣は現状では内部留保の増強がまだ必要だと判断していることがうかがえます。相互会社の契約者としては、どの程度必要と考えているのかを知りたいところでしょう。

なお、明治安田生命が2019年度に支払った個人向け商品の配当(従来のもの)は約300億円だったそうです。決算発表の際に、団体保険や団体年金を含めた「配当準備金繰入額」しか公表していない相互会社もあり、この点に限らず、上場株式会社や一部の大手共済事業者に比べると、会社のオーナー(=社員たる契約者)に向けた情報開示には改善の余地が大きいと思います。

※博多駅です。夜はきれいなのでしょうね。

 

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RIS2020全国大会に参加して

この週末に全国学生保険学ゼミナール(RIS)の全国大会がありました。
RISは全国の大学における保険論関係のゼミナールを中心に、年1 回集まって合同で研究発表会を行うもので、今年は14大学18ゼミが集結し、実務家も交えて盛大に開催されました。

「盛大」と書きましたが、オンライン開催で懇親会もできなかったため、例年のような大学を超えたリアルな交流はできませんでした。とはいえ、自分が参加したかぎりでは、発表資料が総じて充実していたほか、討論者(他大学の学生)とのやり取りや参加者との質疑応答など、リアルな大会に負けないレベルで行われていたように思いました。

同時に4つの発表があるので、がんばっても全体の1/4しか参加できなかったのですが、私が参加したなかで最も印象に残ったのは「マスクの裏表問題」(長崎県立大学)でした。
使い捨てマスクに裏表があるのをご存じでしょうか。使い捨てマスクは裏と表で素材が違い、正しくつけないと着用の効果が減ってしまうにもかかわらず、裏表を間違えて着用している人は結構多いようです。コロナ禍でマスクの研究というのは身近でタイムリーですし、感染リスクに関わる重要な話でもあります。
発表者は入手できるマスク30製品超を確認し、アンケート調査を行い、さらにはメーカーへのヒアリングも実施しています。各メーカーの姿勢の違いも垣間見えたようで、いい勉強をしているなあと思いました。

来年は私のゼミ生も参加する予定なので、今回はオブザーブ参加させてもらいました(これはオンライン開催のいいところですね)。他大学の学生の様子を見る機会はなかなかないでしょうから、何らかの刺激にはなったのではないでしょうか。

なお、もしRISにご関心のある実務家等のかたがいらっしゃいましたら、私までご連絡いただければ幸いです。
実務家の投票によるMNP(実務家の視点から最も印象に残った発表)の表彰も行っていますし、意外な発見があるかもしれませんよ。

※写真は福岡・六本松のイルミネーションです。

 

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生保の資産運用動向

国内系生保の4-9月期決算が出そろったので、資産運用の動向をざっと確認してみました。
経済価値ベースのソルベンシー規制導入が見えてきたなかで、何か変化が見られるでしょうか。

金利リスク

ソルベンシーマージン比率が経済価値ベースになると、これまでほとんど反映されていなかった金利リスク(資産および負債)が反映されるようになります。
10年超の国内公社債や責任準備金対応債券の残高などを確認したところ、次のように分類できました。

 増加が続く:日本、太陽、大同、ソニー

 増加に転じた:第一、明治安田

 減少が続く:住友、朝日、富国

 概ね横ばい:大樹

リスクの現状も支払余力の状況も会社によって違うということを踏まえたうえで、金利リスクへの対応状況にはバラつきがあるとわかります。

金利以外の市場リスク

一方、この半年の国内株式(取得原価)の動きを確認したところ、次のとおりでした。

 増加傾向:住友、朝日、太陽、富国

 減少傾向:日本、第一、明治安田、大樹、大同

 その他:ソニー(ほぼ保有せず)

外国公社債についても同じように取得原価を確認してみました。

 増加傾向:第一、住友、富国、ソニー(外貨建て負債見合いとみられる)

 減少傾向:日本、明治安田、朝日、大同

 ほぼ横ばい:大樹、太陽

こうしてみると、全般的にリスク抑制を強めている会社もあれば、リスクをとる方向で動いている会社、金利リスクを抑制し、他の市場リスクを増やしている会社など、現時点ではリスクテイクの姿勢に個別性が強まっているようです。
なお、信用リスクなど、他の資産運用リスクについても確認したいのですが、上場会社のような追加的な開示がないと、分析が難しそうです。

※写真は筑前の小京都・秋月です。

 

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3メガ損保の決算発表

11月19日に3メガ損保の2020年4-9月決算発表がありました。
ざっと見て、特徴は次の3点でしょうか。

・海外事業で新型コロナ関連の支払いが当初の見込みより増えた
・自動車保険の損害率が4-6月より7-9月は上昇したが、引き続き前年を下回る水準だった
・前年度までの自然災害を受けて、火災保険の出再保険料が増加した

新型コロナ禍のなかでも自動車保険の正味収入保険料は大手4社ともに増収でした。
主に料率引き上げによる単価上昇が寄与しているようですが、東京海上とあいおい損保は契約台数も増えています。
他方、傷害保険では東京海上と損保ジャパンの減収が目立ちます。旅行保険の減収が大きかったようですが、保険金の支払いも減ったようです。

4-6月期と同様に、国内事業と海外事業で新型コロナ禍による影響がちがうことが目立つ決算でした。
もっとも、金融市場の混乱が続いていたら、国内事業もかなり景色が変わっていたとは思います。

 

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第一生命HDの決算報道

「第一生命ホールディングスが13日発表した2020年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期比9%減の833億円だった。株安や円高に備えた金融派生商品の取引で約1000億円の損失が出た。海外での新型コロナウイルス関連の保険金支払い拡大も響いた。」
(11月13日の日経)

短い記事のなかで決算を報じるとなると、増減益だけを伝えることになってしまうのでしょう。
しかし、減益は「金融派生商品の取引で約1000億円の損失が出た」、つまり、ヘッジ会計非適用のデリバティブ取引で損失を計上したということなので、現物資産の価値は上がっているはずですし、実質的には純利益が倍増したとも読めます。もしかしたらこの記事はそう伝えているのでしょうか?

ちなみに少し前の記事ですが、日経新聞は香港に拠点を置くAIAの決算について、次のように報じています。

「アジアの保険大手AIAが12日発表した2019年12月期決算は、新規保険契約の価値を示す新業務価値(VONB)が41億5400万米ドル(約4300億円)と前の期に比べ6%増にとどまった。香港の大規模デモの影響で中国本土から香港に来て保険を買う人が減り、18年12月期の22%増に比べ伸びが大幅に鈍った。(中略)税引き後の営業利益は9%増の57億ドルだった。」
(2020年3月12日)

第一生命HDでも同じように、「4-9月期に獲得した契約の価値を示す新契約価値は256億円と、前の期に比べ60%減った。営業自粛の影響で第一生命の新契約が大きく落ち込んだことが主因。純利益は9%減の833億円だった」といった記述にしたら、多少は意味のある情報になると思います。

なお、第一生命HDのグループEEV(エンベディッド・バリュー)は金融市場の回復を受け、3月末に比べて9400億円増えています。株価上昇と超長期金利の上昇が影響した模様です。

※紅葉八幡宮という神社に行きました。七五三なつかしいです。

 

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「国際的に活動する保険グループ」の指定

今週のInswatch Vol.1058(2020.11.09)に寄稿しました。
このような話も進んでいるという情報提供です。
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保険数理の専門家が集まる日本アクチュアリー会の年次大会がありました(6日)。例年であれば東京駅周辺の会場で行うのですが、今年はライブ配信を中心としたオンラインでの開催となり、ありがたいことに福岡から参加できました。

保険の国際規制

さて、今回は国際的な規制の話です。
3メガ損保グループをはじめ、大手保険グループは近年、海外での保険事業を拡大してきました。保険会社がグローバル化する一方、各国の規制当局は法域を超えた監督・規制を行うことが実質的にできませんので、国際的な連携が不可欠となります。
そこで、日本の金融庁もメンバーとなっている保険監督者国際機構では、資本規制を含む新たな監督・規制の枠組みを整備してきました。具体的には、各国の規制当局がその国に本拠を置く保険グループのうち、国際的に活動するグループ(IAIG)を指定し、IAIGを中心に追加的な対応を行うというもので、先月末に金融庁が日本のIAIGを初めて公表しました。

日本のIAIGは4グループ

金融庁が指定したIAIGは次の4グループです。

・第一生命ホールディングス株式会社
・東京海上ホールディングス株式会社
・MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社
・SOMPOホールディングス株式会社

IAIGに指定する定量基準は、「3以上の法域で保険料を計上」かつ「本拠法域外のグロス計上保険料が、グループ合計のグロス計上保険料の10%以上」という国際的な活動状況と、「総資産が500億米ドル以上」または「総グロス計上保険料が100億米ドル以上」(いずれも3年移動平均)というものです。加えて、各国の当局が必要と判断すれば、これらの基準に合わないグループもIAIGに指定できます。

3メガ損保グループのIAIG指定は定量基準から順当です。
他方で大手生保5社のうち、今回指定されたのは第一生命グループだけでした。金融庁は定量基準に合ったグループのみを指定し、規模の大きい日本生命や住友生命、明治安田生命、かんぽ生命は指定外としました。

指定による制約は限定的か

IAIGに指定された保険グループは、ストレス発現時の再建計画の策定や国際資本基準(ICS)の遵守が求められ、海外当局と連携した「監督カレッジ」によるモニタリングを受けます。
もっとも、監督指針の改正案(10月末公表)によると、金融庁はIAIG以外にも必要に応じて再建計画の策定を求めるようなので、IAIGに指定されなかったとしても、おそらく大規模で複雑な業務を行う保険グループはIAIGと同じ対応が求められます。
また、2025年の導入が見込まれている新たなソルベンシー規制はICSをベースとしたものとなる見込みなので、IAIG指定で競争上不利になることはなさそうです。

なお、一部は非公表ですが、アクサや米プルデンシャルといった日本で活動する外資系保険グループの多くもIAIGに指定されているとみられますので、国内勢だけが新たな規制を受けるのではありません。
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※カナダとUSAに行ってきました^^v

 

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「損害保険代理店の教科書」

今般の出張で立ち寄った丸善で見つけ、帰りの飛行機で一気に読みました。
保険代理店の経営者による書籍ということで、なんとなく「厳しい経営環境をどう生き残るか」といった内容を想像していましたが、見事に外れました。

著者の森和彦さんによると、嫌なことや難しいことをしなくても、年収800万円程度であればラクに稼ぐことができるのが損害保険代理店ビジネスだそうです。というのも、そもそも損害保険代理店ビジネスは、

・商品は保険会社が作ってくれる
・売れずに在庫の山を抱える必要がない
・特別な設備は必要ない
・1年契約だが、ほとんどの人が継続し、そのたびに手数料収入が発生する

などなど。確かに他の業界にはなかなかないことかもしれません。
そして、難しくて気が重いことは長続きしないので、「自分にとってラクで楽しい方法で仕事をしよう」です。いかがでしょうか。

「保険代理店は、問題解決能力が自然と身につく仕事」といったことも書いてあります。損害保険代理店ビジネスをここまでポジティブに描いた本はなかなか見当たらないのではないでしょうか。

森さんは「保険代理店は事前告知産業」と繰り返し述べています。保険は自分から売り込むものではなく、「困ったときにはあの人に相談してみよう」とすぐに思い出されるような存在になること。そのために何をしたらいいかを考えるヒントが本書には盛り込まれています。

※写真は杵築(大分県)の町並みです。

 

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今年の「生保・損保特集」

毎年恒例の東洋経済「生保・損保特集」。今年は一月遅れで発売となりました。
ここ数年は保険会社の広報誌のような感じでガッカリすることも多かったのですが、今回の2020年版には以下の興味深い記事がありました。

「健康不安でニーズ急上昇 『医療保険』を徹底比較」(森田直子さん)
「ダイレクト損保、日本上陸から四半世紀の到達点」(大島道雄さん)
「100社超え急拡大 少額短期保険の課題」(トムソンネットの石井さん、板倉さん、森岡さん)

いずれも保険会社に取材して、その内容を紹介しただけというものではなく、ファクトを示し、それに基づいた分析がある記事です。
なかでも森田さんの記事は、22社の医療保険を8項目について比較したものですが、ランキング上位となった保険だけではなく、取り上げたすべての保険を一覧表にしているのが画期的だと思いました。

森田さんは、短期入院でも10万円を超える費用がかかり、かつ、入院が長引くほど費用がかかるため、「短期と長期両面の備えが、これからの時代の医療保険選びのポイントとなる」(本文より引用)と述べています。ここからすると、例えば、「1日でも入院したら10万円の給付金を受け取り、入院が10日以上になったら追加で10万円、30日以上になったらさらに20万円、60日以上になったら50万円の給付金を受け取ることができる」といった商品が望ましいのであって、疾病によって給付内容を変えるとか、手術給付金の保障内容に差をつけるとかいった話は、本来の目的とは関係ないはずです。

充実した公的医療保険があるなかで、民間の医療保険に求められている役割は医療費の補償ではなく、医療サービスを受ける状況になった際の経済的な補償を行うことです。それなのに、一覧表を見ると、どうも保険会社は的外れの競争を繰り広げているようです。しかも、給付を得られる要件がこうも複雑だと、利用者はどう選んだらいいのか。

この一覧表は、日本の医療保険の現状を物語っていて、まさに専門誌の行うべき仕事だと思いました。

 

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今回の金融システムレポート

日本銀行が4月と10月に発表している金融システムレポートの最新版が出ています。
今回はコロナウイルスの感染拡大による影響が金融面でどのように表れているのかがわかります。図表をざっと眺めるだけでも参考になりそうです。

1か所だけ紹介すると、例えば2008年のリーマンショック時と比べた分析では、次のような評価が書かれています。

・感染症の拡大に伴う売上の減少により、中小企業の流動性と自己資本には、リーマンショック時よりも強いストレスが加わっているとみられる。

・もっとも、こうしたもとでも、中小企業全体では流動性や自己資本を手厚く確保する先が趨勢的に増えていたため、企業金融支援策が⼀切行われなかったと仮定した場合でも、手元資金が枯渇したり、債務超過に陥ったりしたであろう先の割合は、赤字先割合ほど大幅に上昇しない。

・最も強いストレスを受けている飲食・宿泊・対個人サービスを含め、この間の支援策は、流動性面のストレスに起因するデフォルト率の上昇圧力をほぼ相殺する効果を有している。

35ページの図表「地域別にみた企業の自己資本比率と現預金比率」は主要企業のものですが、この20年間の日本企業の自己資本比率や現預金比率が顕著に右肩上がりとなっているのがわかります。

確かに今回のようなストレス時には、こうした手元流動性や自己資本を手厚くする行動が吉と出ました。ただ、企業はストレスに耐えるために存在しているのではなく、リスクをとってリターンをあげるための存在ですので、これは手放しでほめられる話ではないのでしょうね。

※実家の武家屋敷が文化財に指定されている高校時代の友人に会ってきました。熊本です。

 

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