入院期間の短期化と医療保険

直近の「生命保険経営」(第77巻第6号)に
「入院期間の短期化と医療保険」という論文が掲載されています。
第一生命経済研究所の丹下博史さんによるものです。
知っているようで知らなかった話がたくさん出ていて、大変勉強になります。

医療技術の進歩や医療政策上の後押しにより、
平均在院日数の減少が進んできたのはよく知られた話です。

ただ、「患者調査」「病院報告」といった代表的な統計には
転院や再入院が考慮されていないため、実際の平均在院日数は
統計上の数値よりも10~15%長いと考えられるそうです。
なるほど。

米国の6.5日、英国の7.0日、ドイツの10.2日、フランスの13.4日
(いずれも2005年のOECDデータ)に比べれば、
日本の平均在院日数は35.7日、一般病床だけでも19.8日と長く、
まだまだ減少の可能性があるとのこと。

丹下さんは、「そもそも短期入院であれば貯蓄でも対応可能」
「長期的視点で考えると、入院期間に応じて入院給付金を支払う
医療保険はその意味がますます問われることになる」
と述べていますが、私もその通りだと思います。

それからもう一つ。
医療保険に関するデータベースを作れないものでしょうか。
かつては生保協会で集めていた時期もあったようなのですが…
厚生労働省にも医療データがたくさんありそうです。

生命保険経営学会のHPへ
・残念ながら論文は掲載後2年たたないと閲覧できません。
・「生命保険経営」は生命保険経営学会の機関誌なので、
 年会費(3000円)を払えば購読できます。

※写真は横浜・みなとみらい地区のマンション群です。
 ようやく人が住む町になってきた感じですね。

 

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パネルディスカッション(続き)

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前回に続き、日本アクチュアリー会年次大会の
パネルディスカッションのお話。

4人のパネリストのうち、鳥居さん(ニューメディカルテクノロジーズ)の
プレゼンが最もインパクトが強かったのではないでしょうか。
公開されているスライドを見れば、おわかりいただけると思います。

ニューメリカルテクノロジーズのHPへ

例えば「情報の非対称性」のところでは、
「先んじて情報に接する個人」(=JPモルガンやゴールドマンといった、
並外れたカリスマ型トップを戴くワンマン経営に近い組織)だけが危機を回避し、
「遅れて情報に接する組織」は避けられなかったとのこと。

大半の「遅れて情報に接する組織」ができることはいったい何でしょうか。

もっとも、最後に会場から「アングラ的な裏情報に接していたから?」
という質問があり、鳥居さんからそれに近い回答があったわけですが、
これはちょっと話が違うように思いました。

というのも、プレゼンではJPモルガンのCEOが、
「CDSとCDOの市場動向から異常を察知し、ポジション縮小を判断した」
という話だったので、トップの判断力・行動力には脱帽ですが、
「裏情報に接することができたから危機を回避した」わけではないと思います。

ゴールドマンについても、他社が見落とすような市場の動きから
今回の危機を最小限にとどめたというエピソードを聞いたことがあります。
いずれも裏情報云々ではなく、情報をトップがどう使ったか、なのでしょう。

ストレステストの話もありました。
いま世間では、「VaRでは役に立たないから、ストレステスト、
特に仮想シナリオ方式のストレステストが重要」という流れになっています。

しかし、大半の人が「そりゃあり得ない」「本当に起こるの?」
と言われそうなシナリオ(=AAA債券が暴落する)判断がなければ
JPモルガンは今回の危機を避けられなかったわけです。

鳥居さんは思考実験として
「日本国債のクラウディングアウト」を取り上げていますが、
「行き着くところ経済ホラー小説との区別がつかない」
とコメントしています。

こういったことを頭の片隅に置いたうえで、それでも何らかのツールを使って
リスク管理をしていかなければならない、というのが結論なのでしょう。
皆さんの受け止め方はいろいろだと思いますが、すごいプレゼンでした。

※会場は経団連会館のホールでした。
 新しくなってから初めて行きましたが、きれいになりましたね。

 

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パネルディスカッションに登場

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日本アクチュアリー会の年次大会でパネリストを務めました(11/5)。

パネルディスカッションは初日午後の特別企画
「金融危機とERM」の後半イベントでした。

前半は「金融危機への対応」について、
国際アクチュアリー会の日笠克巳会長、金融庁監督局の天谷知子さん、
日本銀行金融機構局の神津多可思さんが、それぞれ30分ずつスピーチ。

後半はパネルディスカッションで、
ニューメリカルテクノロジーズの鳥居秀行(リスクモデリングの課題)、
ソニー生命の花津谷徹さん(MCEVの見地からのリスク管理)、
タワーズ・ペリンの土井和行さん(金融危機でERMはワークしたか)、
最後に私(リスク管理の実効性)の順番でそれぞれ20分ほど話をした後、
パネリスト同士で質問したり、司会や会場からの質問に
パネリストが答えたりという構成でした。

私はともかく、人選がよかったので興味深い話が次々に出てきて、
全体として時間が足りなかったなあという印象でした。

私のプレゼンの目玉は、日本の保険会社の「リスク管理態勢実態調査」です。
日本で事業を行う24の保険グループ(総資産1兆円以上)のうち、
21グループ(25社)のリスク管理担当者へインタビューを集中的に実施。
日本の保険会社がどのようなリスク管理態勢をとっていて、
今回の金融危機でリスク管理がどのように機能したのか、
あるいは、しなかったのかについて報告しました。

日本の保険会社の話だったので、「わかりやすかった」
「自社が全体のなかでどのあたりにいるのかがわかってよかった」
「他社も同じようなことで苦労していることがわかった」
といった感想をいただきました。

今のところ未定ですが、今回の発表内容については
別の機会に何らかの形で発表したいと考えています。

 

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NIRAの研究報告書

総合研究開発機構(NIRA)が10月に、
「次の危機に備えた金融システムの構築」という研究報告書を発表しています。

NIRA研究報告書へ

副題に「現下の対症療法的対策の問題点を踏まえた提案」とあるように、
金融機関のリスク管理実務や経営問題に詳しい有識者が集まり、
国際機関や各国当局から出された対策や提言の問題点を指摘しつつ、
政策提言をまとめたものです。

金融危機の要因は次の二つに分けられます。

①個別金融機関の判断や経営による要因
②業界全体に共通するシステマティックな要因
 (個別金融機関経営が置かれた外部環境からの影響)

報告書では①②について、次のように述べています。

・今回の金融危機について出された国際機関や欧米監督当局
 による提言や対策は①と②を明確に区別していない、あるいは
 ①と仮定して議論している。

・当局は個別金融機関のリスク管理の弱点を矯正するため
 もっぱら「規制の強化」に頼ろうとしているが、②を変えないなかでの
 規制の強化は、新たな規制逃れやリスク・テイク拡大を促すおそれがある。

・今回の金融危機では①よりも②の影響が大きかった。
 仮に個別金融機関が、与えられた環境下でいかにリスク管理の
 高度化に励んだとしても、それだけでは今次金融危機を防ぐことは
 できなかっただろう。

・個別金融機関の経営に影響を与えるような制度やインセンティブ・
 メカニズムがしっかりと構築されていなければ、個別金融機関の
 自助努力だけに頼っても限界がある。

私は自著「経営なき破綻 平成生保危機の真実」で、

・生保破綻は②もさることながら、①の影響が大きかった
・②と①が相互に連関して経営危機が発生した

ことを示しています。

今回の危機では①②どちらの影響が大きかったのかはわかりませんが、
確かに①だけを議論しても(特に監督当局が)本質的な対策にはならない
というのは理解できる話です。

※写真は新川の南高橋(みなみたかばし)。
 中央区の文化財に指定されているそうです。

 

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統合損保の事業計画

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次のうち保険グループではないのはどれでしょう?(答えは一番下に)

 1. NKSJ
 2. T&D
 3. MS&AD
 4. MUFG

9/30に発表された損保3社(三井住友海上、あいおい、ニッセイ同和)統合の
基本戦略に続き、10/30には損保2社(損保ジャパン、日本興亜)統合の
事業計画が発表されました。

いずれも12/22の臨時株主総会の承認と関係当局の認可等を経て
経営統合が実現します。

両陣営の利益目標は次の通りです。

MS&AD=1500億円(国内損保1000億円、国内生保150億円、海外300億円)
NKSJ  =1600億円(国内損保900億円、国内生保500億円、海外160億円)
※MS&ADは2013年度、NKSJは2014年度

NKSJは国内生保の貢献度が大きく見えますが、
これは生保の「利益」の違いも影響しているようです。
MS&ADの生保利益が会計上の利益を修正したものなのに対し、
NKSJはEV増加額を修正したものを使っています。

ROEの見込みも同じ7%となっていますが、
分母となる「純資産」はMS&ADが連結純資産なのに対し、
NKSJは異常危険準備金や生保EVなどを加味したものなので
単純に比べることはできません。

経営統合に伴い、両者ともシステムを一元化するため、
いずれの計画でもシステム対応にかなりの時間とお金が
かかることがわかります。
NKSJの場合、2011年までは統合コストがシナジー効果を上回る見込みです。
MS&ADでも一時的なコストとして総額700億円を見込んでいます
(年間の統合効果は500億円)。

二つの統合計画を比べると、現時点で最も違うのは損保事業でしょうか。
MS&ADが統合後の損保事業再編(合併を含む)を検討するのに対し、
NKSJはあくまで「傘下に併存」「共通化/共有・高度化」です。
もちろん、最終的にどうなるかはわかりませんが。

解答は「4.MUFG」。
統合損保はそれぞれ何グループと呼んだらいいのでしょうか。

 

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日経センターの金融研究報告

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日本経済研究センター・金融研究班の報告書について
深尾光洋理事長(慶応大学教授)の話を聞きました。

日経センター・金融研究のHPへ

報告書の概要は10/28(水)の日経「経済教室」にも掲載されています。

今回は「世界不況下の銀行・生保経営」というテーマで

・落ち込む経済と金融市場動向
・再び悪化する銀行経営
・変わる時代と生命保険経営

の3つの論文が発表されました。
例えば生保の論文では、健全性指標の修正版のほか、
相互会社の株式会社化や、生保・共済の経営分析などがあり、
短期間かつ少人数でよくまとめたなあと感心しました。

それにしても、「大手行の自己資本状況」という表を見ると、
みずほFGのコアTierⅠ資本の少なさが際立っていることが
改めて確認できます。

日本のメガバンクは前回の危機からのリハビリ中だったこともあり、
今回の危機では欧州の金融機関ほど経営が揺らいでいません。
それにもかかわらず、国際的な自己資本規制強化の流れのなかで、
「大幅な普通株増資を迫られる可能性がある」(報告書P69より引用)
というのはなかなか辛いものがあります。

深尾先生のスピーチのなかには、米国出張の報告もありました。
当初は金融規制改革のなかでFRBの権限を強化し、
業態ごとバラバラな規制の一元化を図る案だったはずですが、
現在の政治状況ではそれが難しくなっているとのこと。

BIS規制の見直しも、G20の枠組みのなかでは合意が難しく、
「あと2年ではできっこない」という関係者のコメントを紹介していました。

 

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INGの事業再編

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オランダを本拠とする大手金融グループINGは26日、
保険事業を売却すると発表しました。

日本のアイエヌジー生命のHPでは、

「ING の経営戦略の一環として、2013 年までに、銀行部門と
 保険部門(資産運用含む)の経営を分割することを決定しました」

「INGグループが世界で展開する保険事業を
 ひとつのグループ会社として上場する方法や、売却、または
 その組み合わせによるさまざまな選択肢を検討しております」

とありますが、これは保険事業をグループから切り離すという意味です。

投資家向け資料によると、2010年から売却の準備を始め、
遅くとも2013年までにはグループから保険事業を
完全に切り離す計画とのこと。
ちょうどAIGグループにおけるアリコと同じ状況になったと言えるでしょう
(株主が変わるだけで、契約条件などは変わりません)。

資料には、保険事業の売却代金を、オランダ政府が保有する
コアTier1証券の買い戻し、つまり、公的資金の返済にあてる
という説明もありました。

実のところ、今回の決定はある程度予想されていた事態でした。
先月のヨーロッパ便りで触れたとおり、公的資金を受け入れた
金融機関は欧州委員会から大規模なリストラを求められていたためです。

2009/9/8のブログへ

それにしても、シティグループ、クレディスイス、アリアンツなど
かつては保険事業を含む金融コングロマリットがいくつかありましたが、
これで大手銀行と大手保険事業の両方を抱えるグループは
ほぼなくなりました。

すべての金融商品を自前で提供するメリットよりも、
グループ経営が複雑になりすぎる弊害が大きかったのでしょうか。
今後の研究テーマになりそうですね。

※写真は武蔵大学です。1コマだけ講師を務めました。

 

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コミュニティサイクルの実験

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東京・丸の内で10月からコミュニティサイクルの社会実験が
行われています(11月末まで)。

JTB首都圏のHPへ

コミュニティサイクルとは、自転車を使った公共交通システムです。
初回登録料1000円を払い、専用のICカードを入手すれば、
エリア内に5か所にある無人のエコポート(写真を参照)
のどこでも、自転車を借りたり返したりできます。

料金は、最初の30分が無料、その後は10分ごとに100円
(3時間以降は5分ごと100円)となっています。
先月のブログで紹介した、パリのVELIBの丸の内版と言えるでしょう。

2009/9/15のブログへ

残念ながら今回の実験エリアは有楽町・丸の内・大手町と
非常に狭い範囲にとどまっています。
せめて日本橋や銀座まで広げてほしいところです。
自転車は多くの人が考えているよりも長い距離を簡単に走れます。

ちなみに本格的な運用を行っているパリには、
300メートル間隔で約1500ものステーションがあるそうです。

ただ、本当に普及させる気があるのだったら、
エコポート(駐輪場付き)を増やすのはもちろんのこと、
車道を削って自動車走行スペースを設けるなどして、
もっと自転車が走りやすい都市づくりが不可欠です。

すなわち、都市交通システムのなかで
自転車の役割を高める、イコール自動車の位置づけをを下げる
政策をとるのかどうか、という話にほかなりません。

見かけの「エコ」や「実績づくり」にとどまらず、
ぜひそこまで踏み込んでほしいと思います。

 

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日本郵政の社長人事

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元大蔵事務次官を日本郵政の社長に推すとはびっくりです。
「たられば」を言っても仕方がありませんが、
大臣が民主党だったら、このような選択をしたでしょうか?

本人がいくら「元官僚という意識はない」と言っても、
それで納得する人は少ないでしょう。
私ですら、いまだに「保険会社出身」と言われるのですから
(7年間ヒラ社員だっただけなのですが^^)。

大蔵省の事務次官経験者が取引所のトップとなり、
そこから政府色の強まる日本郵政の社長に就任するというのは、
外部から「天下り」に「渡り」と言われても仕方がありません
(実際はそれまでの事務次官とは違う状況だったにしても)。

民間の候補者を見つけるのが難しかったのは理解できます。
先の社会保険庁長官(損保ジャパン出身)や
今回の件を目の当たりにすれば、断る民間人が多そうです。

ただ、例えば政府が郵政改革の方向性を示したうえで
社長を公募するというアイディアもあったのでは。
今からでも遅くはないと思います。

社長人事と直接関係ありませんが、フランスの郵政民営化に関する
ニッセイ基礎研究所のレポートを見つけました。
レポートにはありませんが、現在ラ・ポストの株式会社化をめぐり、
反対運動が盛り上がっているようです。

「フランスの民営化生保CNPと郵便局ラポスト」

 

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「ブラック・スワン」

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今月の連休前から始めて、ようやく読み終わりました。
上下巻にまたがる大作ですし、日本人にはあまりなじみのない
作家や学者がたくさん出てきたりしますが、面白いだけでなく、
非常に考えさせられる本でした。

私はこのところ保険会社のリスク管理、
とりわけ金融危機への対応とその教訓について、
集中的に調査をしています
(アクチュアリー会年次大会の準備のためです)。

今回の金融危機は、筆者の言う「果ての国」で
黒い白鳥が飛び回った結果なのでしょう。
私たちは「ベル型カーブ」の限界を思い知らされました。

金融危機を受けて、ストレステストの強化や
分散効果の見直しなどが求められ、
おそらく同じような危機への対応力は
飛躍的に高まるものと期待できます。

しかし、黒い白鳥は同じ姿で現れるとは限りません
(というか、同じ姿であれば、それは黒い白鳥ではありません)。
「果ての国」にいる以上、黒い白鳥は避けられないとしたら、
私たちはどうしたらいいのでしょうか。
少なくとも自己資本規制を厳しくすればすむような話ではなさそうです。

「ブラック・スワン」のいいところは、計算式で説明するのではなく、
エピソードや例え話をふんだんに使っているところです。
感謝祭前後の七面鳥のグラフ※などは、ドキッとさせられました。

※「七面鳥がいて、毎日エサをもらっている。エサをもらうたび、
  七面鳥は、人類のなかでも親切な人たちがエサをくれるのだ、
  それが一般的に成り立つ日々の法則だと信じ込んでいく。(中略)
  感謝祭の前の水曜日の午後、思いもしなかったことが七面鳥に
  降りかかる。七面鳥の信念は覆されるだろう。(中略)
  七面鳥は昨日の出来事から、明日何が待っているか推し量れるだろうか?」
  (上巻P88より引用)

 

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