16. その他

避難生活「戻れない」65%

 

東日本大震災から1か月に合わせ、避難所で暮らす約600人に対し、
NHKが今後の住まいについてアンケートを行ったそうです。

「同じ場所でもう一度生活したいか」と尋ねたところ、
岩手県と宮城県では「戻りたいが戻れない」「戻りたくない」
という回答が、合わせて65%に上ったとのこと。

回答からは、「住み慣れた場所を離れたくはないが、
生活も仕事も失ってしまった現実を直視すると、
戻りようがない」という姿が浮かび上がり、胸が痛みます。

一方、福島県の避難所では88%の人が「戻りたい」
と答えたそうです。岩手県や宮城県とは異なる結果でした。

地震や津波による直接的な被害よりも、原発事故によって
避難しているかたが多いからでしょうか。

ただ、原発事故の発生から1か月たっても事態が
収束する兆しはなく、放射性物質の拡散が続いています。
自宅がほぼ無傷だとしても、放射性物質による影響を
どう考えればいいのか、現時点ではわからない状況です。

まさに被災者が最も気にしていることで、かつ、多くの人は
まだ必ずしも希望を捨ててはいないというタイミングで
今回の「10年、20年住めない」発言が出てしまいました。

※写真は東京・池上本門寺です

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

プロ野球の開幕問題

迷走を続けていたプロ野球の開幕問題は、
ようやく4月12日のセ・パ同時開幕で決着しました。

落ち着くべきところに落ち着いたという感じですが、
またしてもプロ野球のガバナンスの弱さが露呈してしまいました。

日本のプロ野球は社団法人日本野球機構(NPB。文部省が所管)が
セントラルリーグとパシフィックリーグを統括しています。

機構の会長は日本プロフェッショナル野球組織のコミッショナーです。
コミッショナーは正当な理由なく任期中に解任されず、

「コミッショナーが下す指令、裁定、裁決及び制裁は、最終決定であって、
 この組織に属するすべての団体及び関係する個人は、これに従う」

となっています。

しかし、実際にはコミッショナーが権限を発揮するのは難しいようで、
今回も残念ながら一部オーナー等に押し切られそうになりました。

結果的には選手会、政府、そして世論を無視できなかったわけですが
2004年のプロ野球再編問題で指摘されたガバナンス改革は
道半ばという感じがします。
相撲協会もそうですが、もっと外部の目線が必要ではないでしょうか。

参考までに、NPBの定款では組織の目的として、

「野球の普及による国民生活の明朗化と文化的教養の向上」
「野球を通してスポーツの発展に寄与し、日本の繁栄と国際親善に貢献」

を挙げています。決してオーナー企業の発展のためではありません。

※写真はサンフランシスコのジャイアンツです。
 もしメジャーリーグだったら、どんな対応をしたのでしょうね。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

捜査情報の提供

 

大相撲の八百長問題が連日ニュースを賑わせています。
「裏切られた!」と怒っている人もいるとは思いますが、
むしろ、「やっぱりね」という人が多いのかもしれません。

八百長が道義的に見ておかしいのは間違いありません。
ただ、警察も認めているように、法令違反ではなさそうです。

それでも警察が捜査情報の一部を文部科学省に提供したのは、
「日本相撲協会の事業に関する公益性が高い事項と判断」
(警察庁長官)したとのこと。

八百長問題で暴力団との関係を立証したのなら別ですが、
法的に問題がないと見ている段階で、公益性をたてに
捜査情報を他省庁に出していいものかどうか。

確かに八百長問題を調べることができるのは警察だけでしょう。
文部科学省の要請で警察が動いていたのかもしれません。

しかし、報道によれば、あくまで野球賭博問題の捜査のなかで
法的には問題ないが、公益性の観点から問題のある
「八百長」の証拠が見つかったので、情報提供したという話です。
この件で暴力団との関係は、今のところ見えていません。

「公益性」というのは、かなり曖昧な概念ですよね。
ちょっと引っかかってしまいます。

参考までに、2/3の読売新聞によると、情報提供は、

「国の行政機関が一体となって業務遂行することを義務付けた
 国家行政組織法2条などに基づいて行われた。 同庁は、
 暴力団関連企業を公共事業から排除するため国土交通省に
 情報提供したり、国際テロ関連の情報を外務省などと交換したりしている」

とのこと。また、同日の時事通信には、

「刑事訴訟法は、捜査上の証拠書類を裁判の開始前に公にしてはならない
 としているが、公益上の必要性がある場合などは、例外的に認めている」

と別の話がありました。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

親離れ・子離れ

 

「親離れ・子離れに関する意識調査」という
(私にとって)気になるアンケート結果を見つけました。
アメリカンホーム保険のHPへ

回答者が「子どもの頃に親と外出するのが最も嫌だった年頃」を聞くと、
母親は「12歳~15歳(50.0%)」、父親はそれよりも少し遅い
「16歳以上(48.6%)」と答えた人がそれぞれ最多となったそうです。

これに対し、子どもが喜んで親と外出するのは「9歳~11歳まで(41.4%)」
と思う親が最も多かったとのこと。

確かに私の周囲でも、女の子は小学校の高学年になると、
身近な異性である父親を嫌うという話をしばしば耳にします。

私の場合、11歳の娘と二人でスキー旅行に行くなど、
とりあえずまだ娘に嫌われていないようです
(だんだん反抗的になってきましたが)。

ただ、担任の男の先生(30代半ば)に対しては
えらく反発しているようで、代わりに嫌われてくれている感じ。
何となく同情してしまいます^^

息子(16歳)のほうは、さすがに喜んで親と外出はしません。
中学生になり、部活が忙しくなったあたりからでしょうか。
誘っても一緒にくるのは5回に1回くらいです。
まあ、自分もそうだったような気がしますね。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

トマムリゾート

 

連休に娘と北海道のトマムに行ってきました。
2年ぶりのスキー旅行です。

アルファリゾート・トマムは、北海道を代表するリゾート。
山のなかに何棟かのタワーがそびえ立つ姿は
いかにもバブル期に作られた施設という雰囲気です。

バブル崩壊の影響で運営会社が相次いで破綻し、
今はあの星野リゾートが再建に取り組んでいます。

さすがに施設はやや古くなってきていますし、
レストランもバイキングが中心で、食材を見ると
予算の制約が結構厳しいように感じました。

とはいえ、満足度は高かったです。
また行きたいと思わせるものがあります。

駅からのアクセス、チェックインまでの流れ、
スキーレンタルなど、いずれも非常にスムーズでしたし、
何かお願いしても、すぐに対応してくれました。

レストランのチョコフォンデュ(写真右)も楽しいですよね。
チョコとマシュマロ、パイナップルだけなのですが、
子どもだけではなく、私も楽しんでしまいました^^

スタッフが親切なだけでなく、楽しそうに働いているのも
印象的でした。

星野リゾートでは顧客満足度を高めるため、
現場に自ら考えることを求めるのが特徴のようですが、
そのような経営方針が浸透しつつあるのかもしれません。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

今年もよろしくお願いします

 

あけましておめでとうございます。新年ですね!

いつもお付き合いいただき、ありがとうございます。
自分のトレーニングのために書いているようなものですが、
今後もできるだけ今のペースで続けていくつもりです。
よろしくお願いいたします。

さてさて、今回も冬休みモードです。
私は自転車だけではなく、歩くのも好きで、
先日は渋谷から自由が丘まで歩いてみました。
前回の踏切の写真はその時に撮ったものです。

中目黒から少し寄り道して目黒区役所へ(写真左)。
区役所らしくないこの建物は、知る人ぞ知る、
かつての千代田生命本社ビルです。
11年ぶりの再訪でした。

亀屋万年堂の総本店も発見しました(写真右)。
王貞治さんの「ナボナはお菓子のホームラン王です!」
というテレビCMをご存じのかた。年齢がバレてしまいますね^^

HPによると「東京都と神奈川県に直営店が約65店舗」とのこと。
なぜ「約65店舗」と「約」がついているのかは不明です。

渋谷から自由が丘まで、電車ならわずか15分です。
歩いてみたら、1時間45分もかかりました。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

公共交通への費用負担

null null

私は以前から都市の交通システムに関心があり
(卒論は「19世紀ロンドンの地下鉄建設について」でした)、
今でも「車本位のまちでいいのか?」という視点から
自転車や路面電車などを活用した取り組みに注目しています。

現在、日経新聞のゼミナール欄(経済教室の左横です)では、
「新時代の公共交通」を連載しており、毎回興味深く読んでいます。

8日は「官のかかわり方」についての記事でした。

公共交通(特に鉄道系)の費用負担の考え方は
日本と欧米で大きく異なります。

日本の公共交通は、事業による運賃収入で運営費を賄うだけでなく、
整備費(実際には建設時の借入金返済)も賄うのが基本です。

これに対し、欧米の公共交通の多くでは、
整備費の大半を公的資金で賄ったうえで、
事業運営も公的補助に依存しているケースがほとんどです。

欧米が日本のように独立採算制を基本としないのは、
社会インフラに対する考え方の違いがあります。
採算が取れなくても社会的に必要なものは整備するという発想です。

日本でも道路(特に地方)は社会インフラとしての役割から
公的資金により整備されてきました。
しかし、都市の公共交通は、一部の建設費への補助を除き、
整備費・運営費ともに運賃で賄う枠組みでやってきました。

ただ、地方都市を中心に、この枠組みの維持が難しくなっています。
写真の豊橋では豊橋鉄道が路面電車の運行を維持していますが、
収支は黒字だったり赤字だったりのようです。
同じ愛知県でも、岐阜では名古屋鉄道が2005年に
市内線を廃止しています。

「車本位のまち」から脱却するには、公共交通の維持・拡大が欠かせません。
それには従来の枠組みを根本的に見直す必要がありそうです。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

公務員数の国際比較

null null

日本は公的部門の職員数が国際的に少ないと聞いたので
ネットで調べてみました。

総務省の「人口千人当たりの公的部門における職員数の国際比較」では、
フランス(2008年)の86.6人、アメリカ(2009年)の77.5人、
イギリス(2008年)の77.2人、ドイツ(54.3人)に対し、
日本(2009年)はわずか31.6人です。
総務省HPへ

他にも、少し古い(2005年)ですが、野村総研のレポートがありました。
人口千人当たりの公務員数は、フランスやイギリスが100人近く、
米国74人、ドイツ70人に対し、日本は42人です。

このように日本の公務員数は相対的に少ないと言えそうですが、
なぜ公務員を見る目は非常に厳しいのでしょうか。
ほとんど「国民の敵」のような扱いは異常です。

ミクロで見れば確かにいろいろありますし、
マクロ的にもいろいろ考えられます
(批判しやすいという理由もありそうです)。

ある先生は次のようにコメントしていました。

「『所轄のために働く』が徹底していた(=所轄外からの反発)」
「統合・調整する機能が弱い(=主に政治の役割)」

確かに納得感があります。

※いつもの通り、個人的なコメントということでご理解下さいね。

※写真は小石川にある「こんにゃくえんま」源覚寺。
 目の病気にご利益のあるえんまさまだそうです。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

ホテルのサービス

null null

写真を見ていたら、金沢のホテルに泊まった時のことを思い出しました。

近江町市場で黄桃を買い、部屋で食べようとしたところ、
部屋にはナイフもフォークもありませんでした。

そこでルームサービスにナイフを借りようとしたら、
「防犯上の関係でお貸しできません」という返事。
ナイフがだめなのは飛行機の中だけではなく、
今やホテルでもナイフを貸してくれない時代なのですね。

ただ、「代わりにカットしてお持ちしましょうか」という
ありがたい申し出があったので、お願いすることにしました。

数分後にホテルマンが持ってきてくれたのが右の写真です。
これには感動しました。ここまできれいに盛り付けてくれるなんて。
しかも、彼は何も受け取らず帰っていきました
(想定外のサービスだったので、チップを渡そうとしたのです)。

マニュアル通りだったとしても、料金にサービス料が含まれているとしても
(割安宿泊プランでしたが...)、ちょっとうれしい話でした。
日本のサービス業はすごいですね。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

白川郷に行ってきました

null null

合掌家屋で有名な白川郷に初めて行きました。
息子との二人旅です。

白川郷は陸の孤島というイメージがあり、
実際、昭和初期まではまさにその通りでした。
今は高速道路(東海北陸自動車道)が全通し、
金沢から1時間、名古屋からでもたった2時間です。
こんなに気軽に行けるとは調べてみるまで知りませんでした。

交通が便利になったうえ、世界遺産への登録(1995年)もあり、
白川郷の観光客はこの10年で急増しています。
近年の訪問客数は1990年代前半の2倍です。

大半が日帰り客で、ピークは11時から3時とのこと。
この時間帯の白川郷は大賑わいです。
今回はそうでもありませんでしたが、
休日などは銀座や原宿のようになってしまうとか。

観光化が進んだことについて、村内でも賛否両論あるようです。
特に、観光業に関わっていない(=経済的な恩恵がない)住民には
近年の変化はありがたくないかもしれません。

私たちが泊った民宿のご主人(屋根の葺き替え名人でした)は、

「合掌集落を守っていなければ、人口が減り、若い人が減り、
 あとは衰退していくばかりだったんでしょうね。
 屋根の葺き替えもあるし、合掌集落を維持するのは大変だけど、
 守ると決めて、よかったんだと思いますよ」

と語っていました。

※右の写真が泊った民宿です。夕方以降は観光客がほとんどいなくなり、
 水や虫の音しか聞こえませんでした。

 

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。