東日本大震災から1か月に合わせ、避難所で暮らす約600人に対し、
NHKが今後の住まいについてアンケートを行ったそうです。
「同じ場所でもう一度生活したいか」と尋ねたところ、
岩手県と宮城県では「戻りたいが戻れない」「戻りたくない」
という回答が、合わせて65%に上ったとのこと。
回答からは、「住み慣れた場所を離れたくはないが、
生活も仕事も失ってしまった現実を直視すると、
戻りようがない」という姿が浮かび上がり、胸が痛みます。
一方、福島県の避難所では88%の人が「戻りたい」
と答えたそうです。岩手県や宮城県とは異なる結果でした。
地震や津波による直接的な被害よりも、原発事故によって
避難しているかたが多いからでしょうか。
ただ、原発事故の発生から1か月たっても事態が
収束する兆しはなく、放射性物質の拡散が続いています。
自宅がほぼ無傷だとしても、放射性物質による影響を
どう考えればいいのか、現時点ではわからない状況です。
まさに被災者が最も気にしていることで、かつ、多くの人は
まだ必ずしも希望を捨ててはいないというタイミングで
今回の「10年、20年住めない」発言が出てしまいました。
※写真は東京・池上本門寺です