16. その他

今年もよろしくお願いします

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あけましておめでとうございます。
2010年はどんな年になるのでしょうか。

保険関係では4月にイベントが集中していますね。
損保の3社統合、2社統合がありますし、
第一生命の株式会社化&上場も4月です。
保険法も施行になりますね。

国際会計基準の保険会計プロジェクトも
4月にはED(公開草案)が公表される予定だそうです。

再編がらみでは他にもAIG関連やINGなど
昨年からの案件がありますね。いったいどうなるのでしょうか。

もっとも、本当の変化はイベントとして生じるだけではなく、
「気がついたら大きく変わっていた」というほうが多いかもしれません。
大きな変化の兆候を的確にとらえられるよう、
しっかりと観察・分析を続けていきたいと思います。

何かと動きの大きい年になりそうですが、
今後も時間を見つけてアナリストのコメントを書いていきたいです。
引き続きよろしくお願いいたします。

※左は横浜の伊勢山皇大神宮、右は地元の太尾神社です。
 初詣の人出は年々増えているように感じます。

 

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たった一人の反乱

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12/1(火)の夜に放送されたNHKの「たった一人の反乱」
「ミートホープを告発した男~赤羽喜六編」を観ました
(ご覧になったかたはいますか?)。

2007年に発覚したミートホープ社によるひき肉偽装事件を
NHKがドラマ仕立てにしたものですが、
赤羽さん本人のインタビューもあり、思わず引き込まれました。

赤羽さんは何とかして会社(社長)に偽装を止め、
真っ当な商売をしてもらおうと、苦悩に苦悩を重ねた結果、
事件を表に出そうと必死に取り組みました。

ところが、事件が発覚した結果(唯一取り上げたのが朝日新聞でした)、
ミートホープ社は倒産し、約100人の従業員は失業。
家族はマスコミの取材攻勢や外部からの嫌がらせに
追われることとなったのです。

番組のなかで赤羽さんは、
「(もし告発前に戻ったとしたら)今度は告発などしない」
と断言していました。

この事件により新たな食品偽装が次々に発覚し、
ミートホープ事件では動きが鈍かった行政も徐々に変わり、
間接的には消費者庁の誕生にもつながっています。

しかし彼のコメントはこうです。

「ヒーローなんかではない。まわりはみんな不幸になった」
「自分が罪にならないためにやったこと」
「得たものは何もない」「むなしい」

内部告発とはそこまで重たいものなのですね
(司会の山本太郎さんがとまどっていました)。

ただ、赤羽さんはなぜ家族(特に奥さん)に自らの苦悩を
話さなかったのでしょうか。
この世代の特徴と言ってしまえばそれまでですが、
今も二人が別れて生活しているという話を聞いて
ちょっとショックでした。

 

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年末ジャンボと若者

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先週(11/22)の日経ヴェリタス6面に
「不確実な夢は追わない?年末ジャンボが映す若者のあきらめ」
というコラムがありました。

年末ジャンボ宝くじは約2000億円もの売り上げだそうですが、
購入者の高齢化が目立ち、若年層は夢に財布を開かないとか。

コラムには、
「生活に余裕がなく、不景気の記憶しかない、夢が描けない世代
 (早稲田大学・田村正勝教授のコメントに続く記述)」
「ただ、『どうせダメ』というあきらめや失望は何も生まないばかりか、
 景気回復を遅らせかねない」
とありました。

しかし、コラムにもありますが、宝くじの売り上げの4割は
公共事業等に使われます。これが宝くじの本来の目的なのです。

宝くじ1枚の中身(日本宝くじ協会のHP)

このような還元率の悪い投資をしない若者に対し、
「夢が描けない」「景気回復を遅らせかねない」と言ってしまうのは
ちょっとひどいんじゃないんでしょうか。

私はむしろ、「2億円の夢」につられて行列を作る「庶民」のほうを
いつもながら心配してしまいます。まあ、余計なお世話ですが。

他方、11/21号の週刊東洋経済に掲載された
「草食化する若者は明日の日本を担えるか」という
中央大学・山田昌弘教授の論文には、思わずうなづいてしまいました。

創刊から30周年を迎えた旅行ガイド「地球の歩き方」の読者層は
本来のターゲットだった若年男性から、中高年男性と若年女性に
移っているそうです。統計的にも20代の出国率が落ちているとのこと。

山田教授はこれを、20代の経済力が落ちたというだけではなく、
自らの調査等を踏まえ、若者が保守化しているためと分析しています。

そして保守的な若者を作り出しているのは、われわれ大人社会の側であり、

・新卒一括採用システム
・そこから漏れて非正規になると再挑戦ができないキャリアシステム
・わが子に危ないことをさせようとしない親

これらはどれをとっても若者のチャレンジ精神をそいでいるという指摘でした。
成熟社会に共通の悩みなのかもしれませんが、難しい問題ですね。

※写真は私が学生時代、初めて行ったヨーロッパで撮ったものです
 (ドイツ・マインツの市場)。
 何を見ても新鮮だったので、あの時の旅のことはよく覚えています。

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左が1989年、右が2005年です。
よく見ると、建物が増えているようです。

 

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誤購入の対応

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最近、自宅にあった本をもう1冊買ってしまったり、
サイズが合わない突っ張り棒を購入してしまったり、
ということが立て続けにありました(ボケてますね)。

それぞれ返品したのですが、お店によってこんな対応なのですね。
何かの参考のために(?)、ご報告します。

まずはアマゾンで買った書籍です。
開封後でも30日以内であれば、返品ができました。
HPの指示に従い返品すると、クレジットカードに全額返金されました。

ただ、アパレル関係以外は返送料がかかります。
「集荷サービスをご利用いただくか、宅配便または郵便局のゆうパック」
とあるのでゆうパックを使ったら、600円もかかりました。
ゆうメールだったら300円くらいなので、こちらにすればよかったのかも
(ただし、ゆうメールには破損時の損害賠償がないので、
 返金してもらえないのかもしれません)。

同じ書籍でも三省堂書店(新横浜店)の場合には、
「返品はできませんが、他の書籍と交換します」
と言われました(レシートあり)。

そこで、ほしかった別の本を2冊買い、約100円の差額を払いました。
交換した本のほうが安くても、差額を返してくれるようです。

もう一つは書籍ではなく、倒壊防止の突っ張り棒です。
幅が25cmしかないのに、30~40cm対応のものを買ってしまいました
(ちなみに30cm未満の商品はありませんでした)。
場所はOlympic大倉山店です。

レジに持っていったところ、開封しているかどうかは特に確認せず、
レシートに署名をして、全額返金してくれました。
なんだか対応にすごく慣れている感じでしたね。

ということで、よく確かめてからお買い物しましょうね^^

※写真は人気のガトーハラダの行列です。
 こちらは誤購入ではありません。

↓なお、前回の答えはこちらでした。東大駒場キャンパスです。
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コミュニティサイクルの実験

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東京・丸の内で10月からコミュニティサイクルの社会実験が
行われています(11月末まで)。

JTB首都圏のHPへ

コミュニティサイクルとは、自転車を使った公共交通システムです。
初回登録料1000円を払い、専用のICカードを入手すれば、
エリア内に5か所にある無人のエコポート(写真を参照)
のどこでも、自転車を借りたり返したりできます。

料金は、最初の30分が無料、その後は10分ごとに100円
(3時間以降は5分ごと100円)となっています。
先月のブログで紹介した、パリのVELIBの丸の内版と言えるでしょう。

2009/9/15のブログへ

残念ながら今回の実験エリアは有楽町・丸の内・大手町と
非常に狭い範囲にとどまっています。
せめて日本橋や銀座まで広げてほしいところです。
自転車は多くの人が考えているよりも長い距離を簡単に走れます。

ちなみに本格的な運用を行っているパリには、
300メートル間隔で約1500ものステーションがあるそうです。

ただ、本当に普及させる気があるのだったら、
エコポート(駐輪場付き)を増やすのはもちろんのこと、
車道を削って自動車走行スペースを設けるなどして、
もっと自転車が走りやすい都市づくりが不可欠です。

すなわち、都市交通システムのなかで
自転車の役割を高める、イコール自動車の位置づけをを下げる
政策をとるのかどうか、という話にほかなりません。

見かけの「エコ」や「実績づくり」にとどまらず、
ぜひそこまで踏み込んでほしいと思います。

 

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番組と広告のあいまいさ

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今回もメディア関連の話。

11日の朝日新聞・社会面に「俳優の服 HPで即通販 フジ系新ドラマ」
という記事がありました。
俳優が身につけた服やアクセサリーが、放送と同時に番組のHPで
購入できるという仕掛けの連続テレビドラマが始まるのだそうです。

記事には「番組か広告か あいまいさ懸念」という見出しがあり、
「ドラマは内容が勝負なのに、服を売ることが優先される可能性がある」
というテレビ局プロデューサー(匿名)のコメントや、
「放送の公共性から逸脱している可能性が強い」
「公共の電波を独占的、排他的に使ってあこぎな商売をしていいのか」
といった識者のコメントが載っていました。

しかし、何を今さらという感じがします。
テレビドラマのなかにCMが紛れ込むのは、私が指摘するまでもなく、
すでに珍しいことではありません
(というか、民放では普通のことでしょう。TVパブリシティと言うそうです)。

古くは「ウルトラセブン」にも、ヒロインが巨大化した宇宙人から逃げているのに、
わざわざ木曽川(日本ライン)の川下り船に乗るシーンがありました。

数年前の「古畑任三郎」でも、当時携帯のCMに出ていた田村正和さんが、
番組のなかでも携帯でCMを連想させるポーズをとるシーンをみました。

そう考えると、テレビは番組内CMだらけのように見えます。
ドラマのなかで、ある商品がそれと分かる形で映った場合には
広告と考えたほうがよさそうです(そうでない商品は隠していますので)。
ドラマではありませんが、旅番組やグルメ番組をみると、
これはどう考えても広告だなあと思うことがしばしばあります
(お店などの名前や住所が詳しく紹介された時など)。

まあ、民放の本質は視聴者にスポンサーのCMを見せることなので
(いい悪いは別として、そのような仕組みになっていますよね)、
今回のケースは、ドラマ仕立ての通販番組と考えればいいわけです。

むしろ、それとわからない形で番組にCMが紛れ込んでいることのほうが
問題が大きいように思うのですが...

※ドイツの新幹線で水を買ったら、紙コップに目盛がついていました(写真)。
 日本だと検尿を思い出しちゃいますね。こんなに目盛が上ではありませんけど^^

 

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大臣会見のオープン化

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「貸し渋り・貸しはがし対策法案」でにぎやかな金融庁ですが、
記者会見のオープン化を求める大臣・金融庁に対し、
記者クラブ側が「拒否」したため、クラブのメンバー以外の会見が
別途開かれるという事件があったそうです(6日)。

金融庁HP(大臣会見の概要)へ

財研記者クラブに加盟していないメディアは、
個別に毎回、幹事社の了解を取らなければ会見に参加できず、
参加しても質問ができないとのこと。

それをもっとオープン化しようという大臣に対し、
どうして主催者である記者クラブがすんなり応じないのか、
私には理解できません。

会見を記者クラブが主催するのは、政府が会見を自らの
都合のいいようにするのを防ぐためだそうです。

しかし、参加をクラブ加盟社に制限するのはどうしてなのでしょうか。
事前登録制にすればインサイダー取引等への対応は十分でしょうし、
多くのメディアが権力を監視したほうが国民にはいいはずです。

なお、知人のアイレイさんによると、記者会見のオープン化は
金融担当大臣だけではなく、民主党全体の動きだとか。

参考までに、日本新聞協会のHPをみると、記者会見について

「行政側にとって都合が良い情報だけを流す風潮を
 報道機関は厳しくチェックしていかなければならない」

「記者会見はクラブ構成員以外も参加できるよう、
 記者クラブの実情を考慮に入れ努めていかなければならない」

といった見解を出しています。ただ、その一方で、

「記者クラブは、その構成員や記者会見出席者が、クラブの活動目的など
 本見解とクラブの実情に照らして適正かどうか、判断しなくてはなりません」

などと書いてあり、やはりオープンにはしたくないんだなあとも読めます。

日本新聞協会HPへ(見解は「取材と報道」にあります)

いずれにせよ、今後の動きが楽しみです。

※写真はパリで見かけた「ボトル回収ボックス」です。

 

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カテゴリーの細分化

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ブログを始めて約1年。過去の記事を探すのが大変になったので、
右下にある「Category Archive」を細かくしてみました。
ご活用下さい。

しばらくは引き続き週3回のペースで書いていくつもりです。

※写真はパリの市場で見た野菜や魚介類です。

 

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思い込み

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父、私、息子の3人でお伊勢参りに行きました。
この組み合わせでの旅は初めて。
参道の店を冷やかしたり、古い町並みを訪ねたり。
父子3代の旅もなかなかいいものです。

面白いことに、旅館の仲居さんや喫茶店の店員さんなど
旅先で会った人たちの多くは「お父さんと2人の息子の旅行」
と勘違いしていました。
あとからわかって、息子に「ごめんね」と謝ることもしばしばでした。

息子の身長は170cm近くありますが、顔を見れば中学生そのもの。
私と兄弟というのはかなり無理があります。
二人で出かけて兄弟に間違えられたことはほとんどありません。
他方、私と父の関係は「親子」と認識されるようです。

どうやら、孫というと小学生以下の小さい子、という思い込みが
多くの人にはあるようなのですね。
だから、見かけの大きい息子をなかなか孫とは認識しなかったのでしょう。
面白いものです。

今週(10日)のプロ代理店向け有料メールマガジンinswatchには
私の原稿が載っています。
テーマは「RINGオープンセミナー・番外編」です。
inswatchのHPはこちら
ご参考まで。

※写真は伊勢神宮と赤福本店です。

 

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納得してもらうのは難しい

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「年金制度は詐欺だ」という居酒屋のママさんとの会話。

ママ「何年間かは払っているのに期間が足りないからもらえないなんて。
   私が払った保険料はどこいっちゃったのよ(怒)」

私 「民間の個人年金と違って、国の年金は今働いている人が
   今のお年寄りを支える仕組みになっているんですよ。つまり、
   自分が払ったお金を自分の老後のために積み立てるのではなく、
   基本的にはその時その時で回しているだけなんですよ」

ママ「そんなの成り立つわけないじゃない。少子高齢化になるのは
   何十年も前からわかってた話でしょ」

私 「ここまで少子高齢化が進むとは予想できなかったと思いますよ。
   それに、自分のために積み立てる制度だと、何十年間もの資産運用が
   必要なので、それはそれで大変なんですよ。生保が何社も潰れてますよね」

ママ「だけど、そんな成り立たないものに保険料を払わなきゃならないなんて、
   おかしいじゃない。誰が決めたのよ」

私 「成り立たないって、そりゃ保険料が上がったり、給付が遅くなったりしてるけど、
   成り立ってるじゃないですか。今の高齢者は年金もらってるんだから。
   ママさんも年金制度があったほうがいいって思うでしょ」

ママ「そうだけど、使い込みや不正なんかで私の保険料が使われてるし。
   そうやって使っちゃったから年金が成り立たないんでしょ」

私 「確かにずさんな運営は問題だけど、少子高齢化でバランスが崩れ、
   年金の財源が足りるかどうかとは全く別の話ですよ。
   金額のレベルも全然違うし」

ママ「でも、足りなくなったうちの一部分は不正に使った分でしょう。同じことよ。
   私が何年間も払ったのは確かなのよ。ちょっと年数が足りないから
   年金は出ませんだなんて。そんなの詐欺じゃない」

私 「気持ちはわかるけど、一定の期間を払った人がもらえるといった
   ルールにしないと、それこそ年金制度が成り立たないじゃないですか」

ママ「いいえ、これは詐欺だわ」

---
そんな感じでママさんは理解も納得もしてくれませんでした。
私は普段、わかりにくい保険の話をかみ砕いて説明する機会が多いのですが、
今回はあえなく撃沈してしまいました。

もしかしたら「年金」という言葉を使わずに、「たすけあい」と説明したほうが
よかったのかもしれません。「昔助けた人が今助けてもらう仕組みなんですよ」と。

とはいえ、かんぽの宿問題でもそうでしたが、世の中、理屈よりも感情に
支配されることがかなり多いように感じます。難しい問題ですね。

※写真はその居酒屋で食べた初サンマです。

 

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