マレーシアからの帰国前に強行軍でマラッカに行ってきました
(帰国便の出発までに時間があったので)。
世界地図を見ると、いかにも重要そうなところってありますよね。
アジアとヨーロッパの接点であるイスタンブールや、
大西洋と地中海をつなぐジブラルタルなどがその典型でしょうか。
マラッカもそのような位置にあります。
古くは明の永楽帝の時代(15世紀)に中国からアフリカまで遠征した
鄭和(ていわ)の艦隊もマラッカに寄港していますし、
日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルは、
マラッカで日本人ヤジローと出会い、日本行きを決めました。
そのような重要な場所なので、重層な歴史を持っています。
14世紀末にマラッカを建設したのはマラッカ王国です。
東西貿易で栄えた国のようで、15世紀にイスラム化していますが、
中国(明)に朝貢していており、影響を受けていたようです。
その後、16世紀初頭にはポルトガルがマラッカを征服、
以来、ヨーロッパ勢力の支配下に置かれることとなります。
17世紀にはオランダ(東インド会社)が占領し、
19世紀半ばからはイギリス領の拠点都市となりました。
数年間ですが日本の軍政下に置かれた時代もあります。
こんな歴史を持っている都市ですから、
歩いていて楽しくないはずがありません。
19世紀からはシンガポールが台頭したためか、
古い町並みが残っているのも魅力的です。
ごく短時間の滞在でしたが、歴史好きにはたまらないところでした。
※写真は16世紀にポルトガルが建てたカトリック教会の跡です。
ザビエルが布教活動を行っていたそうで、像が立っていました。