ベトナムの旅(2)

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ホーチミンから飛行機で古都フエに来ました。
ベトナム最後の王朝である阮(グエン)朝の都が置かれ、
世界遺産にも登録されています。

阮朝は1802年から1945年まで続いたものの、
1880年代以降はフランスが実権を握りました。

インドの権益を失ったフランスはインドシナに目を向け、
1850年代から阮朝への攻撃を開始し、支配地を広げます
(1859年サイゴン占領、1862年メコンデルタの一部割譲など)。
そして1884年には宗主国である中国(清)を破り、
ベトナムを名実ともに保護国としました。

1850年代といえば日本にペリーが来た時期です。
しかも、徳川幕府は末期にフランスの軍事協力を仰いでいます。

日本が植民地にならず近代国家へ脱皮できたのは、
もちろん当時の日本の優れた面もあったはずですが、
地理的条件に加え、米国の南北戦争、イギリスの小英国主義、
フランスの普仏戦争敗北など、運にも恵まれたのでしょうね。
歴史に「もし」は禁物ですが、いろいろ考えてしまいます。

 

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ベトナムの旅

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ホーチミンでは日本語の話せる(通じる?)ベトナム人ガイドさんとともに
地元の人が行く市場やお寺(ベトナム人の多くは仏教徒なのです)、
南ベトナム時代の旧大統領官邸、クラシックな中央郵便局などへ。
自分だけで歩くよりも、一歩踏み込んだホーチミンが見えたように思います。

彼女によると、ベトナムは貧富の格差が大きく、中間層が少ないとか。

社会主義国にありがちな話ですが、世の中に賄賂がはびこり
(少なくとも多くの人はそう感じているようです)、
豊かな人はますます豊かになる傾向があるといいます。
ただ、貧しくても大家族で暮らしているので、生活はできるようです。

若い人が多いなあと思って調べてみると、
人口の半分が20歳以下と、1960年代の日本のようです。

勤勉と言われるベトナム人。しかし彼女は、
「男の人は働かないで遊んでばかり」という話を強調していました。
確かに、道端や公園でお茶を飲んだりゲームに興じたりしている
男たちをあちこちで見かけました。

日本のプレゼンスですが、車やバイクは圧倒的に日本ブランドです。
でも、日本の存在感が高まったのは最近のことのようです。
それでも今では中心部に近いエリアに通称「日本通り」ができています。

日本は太平洋戦争でベトナム(当時の仏領インドシナ)を侵略した
歴史があるものの、韓国人(ベトナム戦争に米軍側で参戦した)や
中国人(商売上手だから?)に比べると、好かれている感じです。

ガイドさんからも、「ホーチミンの国際空港ターミナルは日本が作った」
「今、ホーチミンで大きな橋を日本が作っている」という話を聞き、
ODAの重要さを改めて感じました。

 

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卒業旅行(ベトナム)

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「家族で温泉」の次は、久しぶりにプライベートの一人旅。
ベトナム南部の都市ホーチミンにやってきました。

まだ周りをぐるっと回った程度ですが、街路樹のある通りが多く、
わずかにフランス植民地時代の面影を残しています。
もっとも、そのような街路樹のある通りにはバイクがあふれ、
一車線に5、6台のバイクが並んで走っています。
先日行った台北の比ではありません。

バイクの流れが途切れないので、なかなか道を渡れません
(そういえば信号が少ないようです)。
それでも地元の人たちはバイクの間を平気で渡っていきます。
見ているとバイクが歩行者をよけてくれるので、
へたにバイクを避けようとしてはいけないようです。

ところで今回は奮発してシェラトンに泊っているのですが、
窓から外を見ると、正面に「DAI-ICHI LIFE」の看板が。
第一生命のベトナム子会社のものです。
プライベートの旅でも保険と無縁ではいられないようですね。

 

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無事に卒業できました

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先週の金曜日(19日)が出社最終日でした。
午前中に引き継ぎで訪れた会社は偶然にもかつての勤務先で、
担当者(これまた偶然にもかつて同じ部で働いていた先輩)を
驚かせてしまいました。
世間ではどんなふうに伝わっているのでしょうか。

午後からはメールで退職のご挨拶。
これが予想以上に時間がかかり、3時すぎになって
ようやく次の作業(荷物の片付け)に取りかかりました。

その後も社内の挨拶やメール・電話対応などに追われ、
片付けは思うように進みません(ありがたいことですが)。
結局オフィスを出たのは夜10時近くでした。

計画は立てるものの、最後はバタバタになり、
それでもすべりこみセーフという、私のいつものパターンですね。

さて、春休みです♪
まずは家族みんなで伊東温泉に来ています。
春の伊豆を楽しむはずだったのに、天気は大荒れ。
それでも強風のなかを散策したり、温泉でふやけたりしています。

※右の写真は曇っているように見えますが、晴れています。
 黄砂でこのようになってしまいました。

 

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卒業

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卒業シーズンですね。
わが家でも息子が中学を卒業し、高校に入ります。
第一志望ではないとはいえ、めげずに頑張ってほしいです。

実は私も13年近く勤めた会社を卒業することになりました。
保険の世界から足を洗うわけではありませんが、
4月からはこれまでとやや違ったところから
保険業界や保険会社を見ていくことになります。

感無量と言いたいところですが、ぎりぎりまで業務をこなし、
ようやく今週になってバタバタと引き継ぎを行っています。
あと1日で片付くのか、かなり怪しくなってきました...

とはいえ、これまで多くのかたにお世話になり、
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。m(_ _)m

なお、今のところブログは続けるつもりでいます
(あくまで個人的な「趣味」ということになるのでしょうか)。

 

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週刊ダイヤの保険特集

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週刊ダイヤモンドの今週号(2010.3.20)は保険特集号でした。
「保険をリストラ!」というタイトルで、保険の見直し術について
多くのページを割いています。

アナリストとしては、保険会社の経営についての記事が
ほとんどないのがちょっと残念です。
まあ、これも仕方がないことなのでしょう。

P71に「納得のいく生保購入ルートを探せ!」という
フローチャートがありました。
タイプ別のチャネル選びチャートということで、
いくつかイエス/ノーに答えると自分に適切なチャネルを
教えてくれるというものです。

「すぐに家か会社に来てほしい」 ○→営業職員(大手生保/カタカナ系)
 ×→「人に会わずに契約したい」
 ×→「時間をかけて、自分でいい商品を選びたい」
 ×→「多数の商品から選びたい」
 ○→来店型乗合代理店/FPに相談

こういった感じなのですが、あれっと思ったのは
チャネルのなかに損保のプロ代理店が入っていないのですね。

大手損保の決算説明会などでは損保代理店による生保販売の話が
よく出てくるのですが、認知度はまだまだなのでしょう。

そもそも、私のように保険会社の経営分析をしているのであればともかく、
記者さんを含め、都市近郊に住み、サラリーマンをやっていると、
プロ代理店との接点はほとんどありません。
まずはメディアに存在を知ってもらうのが大事なのかもしれませんね。

 

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ようこそ先輩

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「課外授業 ようこそ先輩」という番組がありましたよね。
番組とは別ですが、出身校である横浜翠嵐高校に行き、
現役高校生の前で話をするという機会に恵まれました。

キャリア教育の一環で、卒業生が仕事についてスピーチを行い、
今後の進路選択等の参考にしてもらおうという企画です。
4回目の今回は私を含む15人のOBが各教室に分かれ、
教壇に立ちました。

普段からスピーチをする機会がそれなりにあるとはいえ、
高校生に話をするのは初めてです。

15人の内訳は、大学の先生(2人)、医師(2人)、弁護士(2人)、
編集者(2人)、パイロット、自動車メーカー、電機メーカー、海運、
コンサルティング会社経営、県庁勤務、そして私。
イメージしやすい職業の方々をうらやましく思いました^^

いつもなら「保険会社担当のアナリスト」ですむところですが、
高校生には「保険」も「アナリスト」も通用しませんよね。
私の仕事を理解してもらうべく、いくつかのキーワードについて、
黒板に下手な絵を描きつつ解説したのですが、どうだったでしょうか。
あとでアンケートの結果を見るのがちょっと怖いです...

ひとつだけ、これは話しておきたいと思っていたことがありました。

私の時代とは違い、最近の翠嵐高校は超進学校を目指しています。
入学するのが大変(オール5レベルでないと入れません)なだけではなく、
入学してからも3年後の大学入試に向けて勉強、勉強という雰囲気で、
行事は減り、部活は時間を制限しているとか。

OBとしては母校の超進学校化は複雑な心境ですが、
今の世の中にあって、そのような学校運営の選択を
外野がとやかく言うことはできないと私は思います。

ただ、受験勉強はどうしても一つの答えを出す方向に走りがちです。
そこで「物事には様々な見方がある」「角度を変えると見えてくるものもある」
ということをわかってもらいたくて、いくつかパズルを出しました
(川に行って水を汲んでくるルートや、上り/下り電車の謎とか)。

果たして彼らにメッセージとして何かを伝えることができたのか。
わかりませんが、まじめに聞いてもらえたようには感じました。

※教室の石油ストーブが25年前と同じでびっくりしました。
 休み時間にみんなでストーブを囲んでしゃべっていたのを思い出します。

 

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メットライフのアリコ買収

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サーバー移転作業のため、更新が滞っていました。
事前にお伝えできず、すみませんでした。

ついでに日付のところに西暦を加えていただきました。
これまでは○年○日としかでなかったので、
過去の記事を検索するときに不便に感じていたのです。

さて、掲題の米メットライフによるアリコ買収ですが、
いくつかのメディアから電話取材を受けて困ったのが、
「メットライフのアリコ買収で日本の生保市場がどう変わるのか」
という質問です。

アリコはAIGが経営危機に陥り、信用不安にさらされたうえ、
カード情報流出問題は必ずしも解決していません。
ですから、今回の件はアリコにとっての信用補完という意味が
一番大きいかと思います
(アリコの信用や信頼が期待通り回復するかはわかりませんが...)。

ただ、メディアの皆さんはどうもそれでは満足していただけないようで、
「メットライフが来ると、商品やサービスが変わる」
「これをきっかけに業界再編が進む」
といったコメントを期待されます。

とはいえ、すでにこれだけ外資系生保が存在するなかで、
メットライフが他社にない革新的な商品やサービスを持ち込む
というシナリオは考えにくいですし
(というか、すでに日本でJVをやっていますよね)、
むしろ日本で成功してきたアリコのノウハウをメットライフが買った
という話でしょう。

日本の生保市場が金融危機を経て、健全性を確保している
国内系・外資系の競争時代に入ったとは言えそうです。
バブル崩壊後はずっと外資に追い風が吹いていましたが、
ようやく国内系・外資系が同じ土俵に立ちました。

しかし、業界再編が進むかどうかは、現時点では何とも言えません。
確かにメットライフは米国内では大型M&Aにより大きくなりましたが、
日本では未知数です。
まずは日本市場への本格参入を果たしたということでしょう。

ということで、今回私のコメントはどのメディアにも掲載されませんでした^^

※写真は沖縄のスーパーです。
 うどんや焼きそばではなく沖縄そばがずらっと並び、
 お酒売り場には泡盛がたくさん置いてありました。

 

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海南島の不動産バブル

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テレビでニュースを観ていたら、中国・海南島の
不動産バブルについて報じていました。

中国最南端で「中国のハワイ」と言われる(?)海南島の
リゾート開発に投資資金が殺到し、不動産価格が急騰。
マンションの販売価格が1か月で2倍になったそうです。

2年前にたまたま国際会議で海南島を訪れた際、
何とも不思議なところだなあと感じました。

冬でも暖かい(ただし、泳ぐのは厳しいかも)ので
各種の会議が開かれるところのようですが、
日本の高度成長期のようなインフラ整備が進む姿と
道路を牛車が横切るのんびりした姿が同居していたうえ、
海岸沿いにはリゾートマンションが立ち並んでいました。

地元のガイドさんにく聞くと、リゾートマンションの大半は
上海などのお金持ちの中国人が買っているという話でした。

ただ、写真のようにビーチはきれいでしたが、
ハワイや沖縄というよりは、やはり中国を感じました。

ホテルの1Fにあるクラブでは夜中まで音楽がガンガンかかるし、
とてもリゾート気分を味わうような雰囲気ではありませんでした
(まあ、もともと仕事で行ったのですが)。
観光やショッピングのできる場所もほとんどなかったようです。

米国の不動産バブルの傷が癒えないなかで、
早くも今度は中国の不動産バブルが崩壊寸前とは。
背筋が寒くなります。

 

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働く人への保険

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インターネット生保のライフネット生命が
2月下旬から新商品「就業不能保険」の販売を開始しました。

ライフネット生命のHPへ

以前、ニッセイ基礎研究所の明田裕さんが「共済と保険」で
「『ディサビリティ』こそ生保・共済事業のフロンティア」という
非常に興味深い論文を書かれていたのを思い出しました。

論文の「はじめに」から引用すると、

・狭義の「医療・介護」分野の将来は必ずしもバラ色ではない

・障害・就業不能のリスクは相対的に高まっていることから、
 「医療・介護」の幅を広くとらえてこれらを包摂し、
 消費者の認知度の向上を含めた対応を進めていく必要がある

と、障害・就業不能(ディサビリティ/Disability)市場の将来性に
注目しています。
ライフネット生命の新商品はまさにこの分野です。

ざっとHPを見ただけですが、確かに私にとっても就業不能のリスクは
大きそうですし、備えが十分とは言えません。

ただ、気になったのが、①就業不能給付金の支払事由、
②日本における就業不能データの存在、です。

約款(HPで公表されています)を見ると、給付金が支払われるのは

「就業不能状態が日本の医師の診断書によって証明されること」

「就業不能状態とは、傷害または疾病により、日本国内の病院もしくは診療所への
 治療を目的にした入院、または日本の医師の指示により在宅療養をしており、
 少なくとも6か月以上、いかなる職業においても全く就業ができないと
 医学的見地から判断される状態(死亡したら就業不能状態ではなくなる)」

となっています。

「いかなる職業」でも「全く就業できない」状態のイメージをつかめないと、
お客さんがついてこないようにも思います。

②については単に私が知らないだけなのかもしれません。
日本にはこのような就業不能状態の発生/消滅データがあるのでしょうか
(ちなみに明田論文では公的年金の「障害発生率」が紹介されています)。

新商品では米国など海外のデータをそのまま参考にしているのか、
あるいは公的データが存在するのか(損保にはデータがあるかも?)。
付加保険料を抑えたといっても、実は安全割増をものすごく大きく
とっているのかもしれません。
しかも、実績として示されるのはかなり先のことです。

詳細は企業秘密でしょうし、もちろん監督当局の認可を得ているのですが、
難しい分野なので、何かもう少し手掛かりがあると安心できますね。

とはいえ、開業以来初めての新商品が「働く人の保険」というのは
新しいライフネット生命らしい取り組みだと思います。
こうやって会社のブランドが形成されていくのでしょう。

※写真左は那覇市内のビーチ。なんと泳いでいる人がいました。

 

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