16. その他

町家カフェ

小川珈琲堺町錦店

2022年10月27日訪問。京都に本社を置く小川珈琲が2022年にオープンした店舗です。古い町家を改装した、おしゃれなお店でしたね。坪庭も素敵でした。ホットサンドとコーヒーをいただきました。
地下鉄烏丸線・四条駅から徒歩5分程度ですが、写真のとおり看板がないので要注意です。

スターバックスコーヒー京都二寧坂ヤサカ茶屋店

2022年10月7日訪問。二寧坂の日本家屋を改装したスタバで、畳に上がってコーヒーを飲むことができます。雨が降りしきるなか、1時間くらいまったりと過ごしました。

cafe bibliotic Hello!

2022年12月15日訪問。Cafe Bibliotic Hello!(カフェ ビブリオティック ハロー!)は、三条通りにある町家を改装したカフェで、バナナの木が目印です。中には大きな本棚があり、2階まで見渡せる開放的な空間が広がっています。

おしゃれなカフェなのですが、近所の人が自転車でやってくるような敷居の低さもいい感じです。パスタとコーヒーをいただきました。最寄駅は地下鉄東西線・京都市役所前駅でしょうか。徒歩10分くらいだと思います。

カフェ デ コラソン

2023年1月6日訪問。たまたま西陣あたりを散策していて見つけたお店です。「町家カフェ」ではありませんが、とりあえずこちらに。
住宅街にあるカウンターだけの小さなお店で、中に入ると目立つのは大きな焙煎機。コーヒーが美味しいだけではなく、落ち着ける空間でした。スタッフのかたとの会話も楽しかったです。

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リノベーションカフェ

前田珈琲明倫店

2022年11月24日訪問。京都芸術センター内のカフェなのですが、閉校した昔の小学校の建物を活用しているので、ノスタルジックな雰囲気であふれています。

メニューは給食ではなく前田珈琲のものなので、私はオムカレーとコーヒーをいただいました。地下鉄烏丸線・四条駅から徒歩5分くらいです。

前田珈琲文博店

2022年12月1日訪問。旧日本銀行京都支店(今は京都文化博物館別館)の金庫室が前田珈琲の店舗になっています。入場料はかかりません。

こちらではミートスパゲッティとコーヒーをいただきました。金庫室といっても天井が高くて開放的な空間でした。
地下鉄烏丸御池駅から徒歩5分くらいのところです。

カフェ・アンデパンダン

2022年12月22日訪問。三条通りにある旧毎日新聞京都支局ビル(現1928ビル)の地階をリノベーションしたカフェ。階段を降りると秘密めいた空間が広がっています。料理は本格的で、私はキーマと豚肉のあいがけカレーをいただきました。
地下鉄東西線・京都市役所前駅から徒歩5分くらいです。

d食堂

2022年12月8日訪問。四条近くの佛光寺というお寺の境内にあるカフェです。京都の食材を使ったこだわりの定食をおいしくいただきました。くつろげるカフェです。

中心部にあるお寺なので、昼休みの会社員が境内のあちこちでコンビニランチを食べている姿も見られました。
地下鉄烏丸線・四条駅から徒歩5分くらいのところにあります。

デザートカフェ長楽館

2023年1月5日訪問。煙草王と言われた実業家の村井吉兵衛が明治42年(1909年)に迎賓館として建てたところで、八坂神社や円山公園に隣接しています。当時の建物をカフェやレストランとして使っていて、京都市の文化財となっています。

ブレンドコーヒー1100円、カツサンドセット3300円と決してお安くはありませんが、内部を自由に見学できますし、寺社仏閣とは別の京都の歴史を感じる空間でした。

Kaikado Café

老舗の茶筒店「開化堂」が運営するカフェで、京都市電の事務所だった建物を再生しました。
大きなガラス窓のところは車庫の入口だったそうで、私は電車になった気持ちになって(?)茶筒型のチーズケーキをいただきました。

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老舗喫茶店

イノダコーヒ本店

2022年10月13日訪問。イノダコーヒは京都を代表するコーヒーチェーンの1つで、本店はいかにも老舗といった雰囲気です。私は本館でナポリタンと栗のケーキをいただきました(もちろんコーヒーも)。次回は旧館にも行ってみたいです。
地下鉄烏丸御池駅から徒歩5、6分のところにあります。

喫茶チロル

2022年10月20日訪問。二条城の近くにある老舗の喫茶店で、町の中心からやや外れているためか、敷居の低さがいい感じでした。私は目玉焼きを乗せたカレーをいただきましたが、カツカレーが有名なようですね。
地下鉄東西線・二条城前駅から徒歩5分くらいです。

前田珈琲室町本店

2022年11月10日訪問。京都ではお馴染みの前田珈琲。本店の建物はもともと呉服屋さんのものだったそうです。私は「ハーフふわふわタマゴサンド」とコーヒーのセットをいただきました。地下鉄烏丸線・四条駅のすぐ近くで、地元のかたが多かったような印象です。
ちなみに京都のたまごサンドは卵焼きが定番なのですね。

スマート珈琲店

2022年11月11日訪問。寺町通り(アーケード街)の三条寄りにある老舗喫茶店で、1階が喫茶、2階が洋食ランチに分かれています。私たち(この日は奥さんと一緒でした)は1階でコーヒーとタマゴサンドウィッチ、パンケーキをいただきました。タマゴサンドはやはり卵焼きのサンドです。妻いわく「懐かしい感じがする」とのことでした。
地下鉄東西線・京都市役所駅から数分です。

フランソワ喫茶室

2022年11月17日訪問。1934年創業の喫茶店で、店の建物は国の登録有形文化財に指定されています。店内にはクラシック音楽が流れ、落ち着いたひと時を過ごすことができました。こちらではピザトーストとチーズケーキをいただきました。
場所は四条河原町交差点の近くです。

虎屋菓寮

2023年1月6日訪問。京都のお雑煮が食べたくてホテルで聞いたら、こちらを紹介されました。
とらやは東京の和菓子屋さんだと思っていましたが、京都が発祥で、1869年の東京遷都に伴って東京に進出したのだそうです。
白味噌のお雑煮を満喫しました。

二軒茶屋

2023年1月12日訪問。「老舗喫茶店」のイメージからだいぶ外れてしまいますが、八坂神社の門前にある、室町時代創業の老舗茶屋です。外見とは違い、内部は新しい感じでした。
こちらでは名物の田楽豆腐と、またまた白味噌のお雑煮をいただきました。

喫茶マドラグ

閉店した老舗喫茶店「喫茶セブン」を受け継いだお店で、やはり閉店した洋食店の名物だった「玉子サンド」を提供しています。人気店なので11:30から1時間交代制となっていて、なかなか足を運ぶことができなかったのですが、ようやく訪問できました。
こちらの玉子サンドも焼いたタマゴです。京都では、ゆで卵のマヨネーズ和えのサンドは「コンビニの玉子サンド」と言われているとか。それにしても大きな玉子サンドでした。1人では食べきれなかったので、持ち帰らせていただきました。

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金閣寺のファイアマーク

金閣寺に行く機会があり、ようやく入口(総門)にある東京火災保険会社の鳶口(とびぐち)マークを確認することができました。
これはいわゆる「ファイアマーク」と呼ばれるもので、火災保険に加入していることを示す証として、明治から大正にかけて建物の目立つところに掲げられていたものです。ご存じのかたも多いと思いますが、ルーツはロンドンの火災保険会社にあります。19世紀半ばまでロンドンの消火活動は専ら火災保険会社の消防隊が担っていて、ファイアマークが消火活動の目印になっていたのです。
1888年に日本初の火災保険会社として創業した東京火災保険会社も自前の消防団「東京火災消防組」を持っていたそうですが、その後(1894年?)こうした私設の消防組は府県知事の傘下に入ったようで、東京火災消防組が保険会社の消防組織としていつまで活動を続けていたのかは定かではありません。

鳶口マークといえば安田火災でして、東京火災は現在の損保ジャパンの前身となった会社です。
安田火災がなくなってからすでに20年がたち、このマークを知らない保険会社社員や代理店のかたも増えているのでしょうね。

 東京火災
  ↓
(1944年に帝国海上などと合併)
  ↓
 安田火災
  ↓
(2002年に日産火災と合併)
  ↓
 損保ジャパン
  ↓
(2010年に日本興亜損保と経営統合)
(2014年に日本興亜損保と合併)
  ↓
 損保ジャパン日本興亜
(2020年に商号変更)
  ↓
 損保ジャパン

※絵葉書のような写真が撮れました。

 

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「大半の国 中立姿勢保つ」

日経新聞をご覧になっているかたは、木曜日(6/9)の朝刊に掲載された「ウクライナ危機を聞く」というインタビュー記事(有料会員限定)をお読みになったでしょうか。私は毎朝電子版をチェックしているにもかかわらずスルーしてしまい、FB知人の投稿で知りました。

話し手のチャン・ヘンチー氏はシンガポールの政治学者です(外交官と言ったほうが正しいかもしれません)。記事の一部を引用すると…

「ロシアのウクライナ侵攻に対する国連総会の非難決議には141カ国が賛成した。国連決議に賛成した国の中でロシアへの制裁に踏み切ったのは、欧米やその同盟国を除くと、わずかだ。アジアや中南米、アフリカの大半の国は制裁に同調していない」

「世界の大半の国は米国・欧州、中国・ロシアのいずれの陣営にも完全にくみしない『第3の空間』に属することを望んでいる。自国の国益を第一に考え、ある問題では米国の立場に賛同し、別の問題では中ロに近い立場を取ることを矛盾だと考えない」

世界の現実はこうなのですね。

2月下旬以降、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが連日流れています。私の日常的なニュースソースはNHKと日経、その他ネットで得られるものが中心なのですが、私たちは何となく「ロシアは世界から孤立していて、一部の大国(中国やインド)だけが中立的な姿勢をとっている」といった世界観を無意識のうちに作り上げているのではないでしょうか。
しかし、残念ながら現実はそうではないと、このインタビュー記事は教えてくれます。

※写真は3月に新装オープンした日本銀行福岡支店です。天神にあります。

 

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令和3年の犯罪情勢

数回前のブログで、人間の2つの思考システムについて紹介しました。人間には物事を直感的にざっくりと捉えるシステム1と、論理的な思考を行うシステム2があって、日常の判断は直感的なシステム1で行われがちで、結果としてリスクを過大に、あるいは過小に評価しやすいという内容でした。数日前に、まさにその通りのニュース(読売新聞オンライン)を見ました。

警察庁が3日に発表した「令和3年の犯罪情勢」によると、2021年の刑法犯認知件数(警察が犯罪と認めた件数)が戦後最小を更新したそうです。刑法犯認知件数は2002年の285.4万件をピークに減少が続き、昨年は56.8万件でした。このうち強盗や殺人、強制わいせつなどの重要犯罪も減少傾向が続いています。

その一方で、警察庁が昨年11月にインターネットを通じてアンケート調査を行い、「ここ10年で、日本の治安はよくなったと思いますか。それとも悪くなったと思いますか」と聞いたところ、「悪くなったと思う」「どちらかといえば悪くなったと思う」と回答した人の割合が64.1%に上ったそうです。
「悪くなったと思う」「どちらかといえば悪くなったと思う」と回答した人に、どのような犯罪が発生している状況を思い浮かべていたかを聞くと、上位は「無差別殺傷事件」「オレオレ詐欺などの詐欺」「児童虐待」「サイバー犯罪」でした(5割以上の回答があったもの)。

統計を見れば治安はかなりよくなっているのに、人々は悪くなったと感じています。
アンケート調査の回答者の多くは、犯罪件数がピーク時の5分の1まで減っていることを知らなかったのかもしれません。しかし、もし知っていたとしても、アンケート直前の10月に京王線での切り付け事件が発生し、NHKでは毎日のように林田アナが「ストップ詐欺被害!」とやっていて、児童虐待の痛ましいニュースに心を痛める人々が、警察のアンケートで日本の治安はよくなったと回答するとは考えにくいです。

警察庁の総括は「一部罪種については増加傾向にあるほか、認知件数の推移からは必ずしも捉えられない情勢があることや新型コロナウイルスの感染拡大に伴う社会の態様の変化の影響等も踏まえると、犯罪情勢は、依然として厳しい状況にある」です。この総括の参考としてアンケート調査の結果を示しています。
この資料にアンケート結果が載るようになったのは、2019年のものからです。やはり日本の治安について聞いていて、「悪くなったと思う」「どちらかといえば悪くなったと思う」と回答した人の割合は61.4%。警察庁の総括は「必ずしも当該指標(=認知件数)では捉えられない情勢もあり、依然として予断を許さない状況にある」でした。

警察庁は2001年度から2017年度までの間に地方警察官を合計3万人強増やし、それが治安の回復に効果をもたらしたとしています。成果を上げたということですよね。交通事故による死傷者も減っています。すばらしいです。
事件や事故が減ったなら、警察官を減らすべきと言いたいわけではありません。特殊詐欺件数の高止まりやサイバー犯罪の増加などへの対応を強めることは必要だと思いますし、警察官の仕事が広がっている、あるいは変わってきているのかもしれません。
ただ、結果がほぼ明らかなアンケート調査を行い、それを参考にして「犯罪情勢は依然として厳しい状況にある」と総括するのは疑問を感じます。

※季節外れの紅玉を見つけたので、ジャムを作りました。

 

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もうすぐ総選挙

このところ、総選挙のたびに究極の消去法を迫られる思いです。
今回はシンプルに、発足したばかりの岸田政権に対する信任という点だけで考えればいいのかもしれませんが、アベノミクスの評価だとか、あるいは、まともに各党の公約を見てしまったりすると、どこにも投票できない気持ちになってきます。

「一律10万円の給付」などを掲げる党が、少なくとも与野党に3党あります。そりゃ現金が天から降ってくれば国民は嫌ではないでしょうけど、昨年政府が実施した一律10万円の多くは貯蓄に回ったのではなかったでしょうか。ミクロの政策として特定業種へ一時的に補助金を出すまでならまだわかるのですが。

野党は軒並み消費税の減税を公約にしています。政府の歳出(一般会計)の1/3を占める社会保障費用の財源をどうやって賄うのかを検討し、何年もかけて様々な措置も入れたうえで導入したのが現在の消費税10%です。それでもこうした公約が出てくるのは、わかりやすく(目先の)国民の負担を軽くする感があるからなのでしょう。確かに買い物をするたびに10%の税金を意識させられますからね。

でも、その代わりに「社会保険料の引き上げ」「所得税の引き上げ(特に高所得者)」「法人税の引き上げ」をしなければ国債を増発するほかありません。消費税が下がってうれしいのは、これらを負担しないシニア層だけということを承知のうえで、各党は消費税減税を公約にしているのでしょうか。

他方の自民党ですが、総裁選関連のニュースを見ていた印象では、岸田さんと高市さん(政調会長に就任)の政治思想、あるいは権力行使の姿勢と言ったらいいのでしょうか、私には両者は全然違うように思えます。「丁寧な対話」「人の話を聞く」という総裁と、「大変失礼」「これほどばかげた話はない」と異論を切り捨ててしまう政調会長が同居しているのですから。

ということで何とも悩ましいわけですが、棄権や白票は中立の行動ではなく、多数派に投票するのと同じような効果を持ちます。そこまで踏まえたうえで行動することを若い皆さんには伝えていきたいです。

※博多駅ビルの屋上に「鉄道神社」がありました。

 

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メディアの信頼度

「平日のインターネットの利用時間が全年代(10~60代の平均値)で初めてテレビの利用時間を上回った」というニュースをご覧になったでしょうか。これは総務省情報通信政策研究所が2012年から行っている調査の結果でして、年代別に見ても、テレビ(リアルタイム)の視聴時間がネットの利用時間を上回ったのは50代と60代だけでした。
新型コロナ感染症の流行下で行われた調査だったため、動画配信などネットの利用が通常よりも増えた可能性もありますが、これまでの傾向からすれば、逆転は時間の問題だったのでしょう。ちなみに休日はまだ平均値でテレビがネットを上回っていて、ネットがテレビを上回っているのは10代と20代だけでした。

それにしても、休日の10代、20代のネット利用時間は290分(=4時間50分)、60代のテレビ視聴時間(リアルタイム&録画)は370分(=6時間10分)という結果には驚きました。休日なので8時間睡眠とすると、10代、20代は起きている時間の約3割をネットとともに過ごし、60代は起きている時間の4割弱でテレビがついていたということになりますね。

この調査ではメディアの信頼度についても調べていて、全世代平均で最も信頼度が高かったのは新聞でした。年代別に見ると、30~60代はいずれも新聞の信頼度が最も高く、20代でも新聞とテレビが同じ信頼度となっていました。
多くの人は「いち早く世の中のできごとや動きを知る」ためにはネット(10~40代)またはテレビ(50代と60代)を利用し、「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」手段として新聞と答えた人は15%程度であるにもかかわらず、メディアとしての信頼度は新聞が一番というのは興味深い結果です。あまり利用していないけど、社会としては重要な存在という認識なのでしょうか。

※ご当地ヒーローに遭遇しました!

 

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長崎の鐘

娘の「リベンジ修学旅行」に付き合って、2年ぶりに長崎に行ってきました。
熊本地震で高校の修学旅行が中止となったリベンジをしたいとのことで、プランニングを委ねられたので、初日は中華街からオランダ坂、グラバー園をめぐって異国情緒を堪能し、2日目は原爆の爆心地だった浦上地区を訪ね(午後はカステラめぐり)、3日目は娘の希望でハウステンボスまで足を伸ばしました。

2020年のNHK連続テレビ小説「エール」にも登場した長崎の鐘。浦上天主堂のアンジェラスの鐘は原爆で吹き飛ばされましたが、2つのうち1つは瓦礫の中から見つかり、今も1日に3回鳴っています。
原爆資料館で熱線、爆風、放射線による被害の甚大さを学び、夏空の爆心地で2人で空を見上げたあと、正午に鳴った浦上天主堂の鐘の音はきっと心に響いたのではないかと思います。

被災した浦上天主堂はしばらく廃墟が残っていたそうです。原爆の記憶として残したいという要望が強かったものの、最終的には廃墟を撤去したうえで、今の天主堂が1959年に再建されました。
2018年に長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産がユネスコ世界遺産に登録された際、浦上天主堂は登録されませんでした。建物自体に歴史的価値はないのかもしれませんが、浦上天主堂はキリシタンの歴史を知るうえで重要なだけでなく、「なぐさめ はげまし 長崎のああ 長崎の鐘が鳴る」(長崎の鐘より)の舞台です。世界遺産とはいったい何なのか、考えてしまいます。

 

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東京圏への議席集中は問題なのか

総務省が、25日に発表した2020年の国勢調査の速報値をもとに衆議院小選挙区の数を試算したところ、衆院小選挙区は東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知で計10増え、宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎で計10減ることがわかりました。2016年の法律改正で議席配分方式が新しくなったこともありますが、人口が大都市に集中し、地方で減っているためです。
総務省のサイトへ

この結果を受けた各政党のコメント(25日のNHKニュースに載ったもの)を見ると、都市部と地方の議席バランスが変わる(地方選出の議員が減る)のを問題視する発言が結構ありました。
そりゃ、自らが地方選出という議員にとっては死活問題でしょう。「東京都など関東地方に議員の数が非常に集中していくことになる。そのバランスをどう考えるかも含め、この5年10年のことではなく、その先も考えながら議論しなければならない」と述べた安倍前首相の地元である山口県も試算では1減となっています。

こうしたコメントをしている各政党の方々と私とでは、どうも頭の中にある「あるべき姿」が違うようです。各政党のコメントから判断すると、1票の較差(格差)を2倍とするのが格差是正の目標(あるべき姿)となっているように見えるのに対し、私は、本来あるべき姿は格差ゼロだと考えています。完全に格差をなくすのは難しいにしても、できるかぎり格差をなくす方向にしていくべきです。
新たな方式で割り振り直したところで、人口が最小の鳥取2区と最大の東京22区では1票の格差が2倍あります。都市部に住んでいる有権者は正当な理由なく、地方よりも国政に参加する権利を制限され続けていると感じます。

東京圏への議席集中は何が問題なのでしょうか。地方の声が反映されにくくなるから?
1票の格差が大きいことで、これまでずっと都市部の声が反映されにくい状態なのに。
民主主義国家において、都市部の有権者の権利を制限する正当な理由などあるのでしょうか。つまるところ既得権益を守りたいということしか思いつきません。
もちろん、国として人口の大都市集中を是正するという政策は(賛否はともかく)理解できます。しかし、人口集中の是正で行うべき政策と、有権者の権利を守ることは全く別であって、東京圏に人口が集中した結果、国政を担う有権者の代表が東京圏に集中してしまうのは当然です。

都市部にすむ有権者(いま住んでいる福岡市中央区も最小選挙区との格差が2倍近くあります)としては、今後も主張し続けていこうと思います。

※睡蓮の向こうにNHK福岡放送局が見えます。

※NHKニュースが消えてしまうかもしれないので、各政党のコメントを残しておきますね。

自民党(逢沢選挙制度調査会長)
「1票の格差が2倍を超えない状況をしっかり確保していくことは、非常に大切な憲法上の要請だ。ただ、地方と都市部の議員の数の格差がさらに広がることは、国民も相当な危機意識を持つと思う。地方創生や一極集中の是正をさらに強化しないといけないし、党としてより配慮した努力が求められる」

立憲民主党(安住国会対策委員長)
「1票の格差を2倍以内に抑えていくことは、憲法の理念からもやらなければいけない。ただ、政治が本来、光をあてないといけない過疎地から議員を減らし、東京だけを増やせばいいということには、大変複雑で割り切れない思いだ。このやり方が果たして正しいかどうかは、これから議論したほうがいい」

公明党(井上政治改革本部長)
「新たな議席配分が実現すれば『1票の格差』が2倍以内となり、投票価値の平等が確保される。速やかに区割り案の検討が行われることを期待するとともに、その後、公職選挙法など必要な法改正を進めていきたい」

日本維新の会(馬場幹事長)
「人口が集中する地域の議席が増える一方、人口が減る地域では議席が減っていくというのは制度自体のひずみで、根本的な選挙制度の見直しをしていく時期が来ている。地方で現状と同じ程度の議席を確保しつつ、国内全体の定数は減らすことを検討すべきだ」

共産党(穀田選挙対策委員長)
「有権者にとってみれば、しょっちゅう選挙区が変わることになる。そもそも小選挙区制度そのものに根本的な問題があるのであって、この制度を変えることなしには1票の格差の問題は解決できない。選挙は民意をいかに正しく反映させるかが重要で、比例代表を軸にした制度に変える必要がある」

国民民主党(玉木代表)
「地方の衰退を助長することにつながらないか、強い懸念を感じる。『1票の格差』の問題は非常に重要だが、国土を守っていくためにオールジャパンの観点も必要だ。このまま地方の議席を減らしていいのか。憲法も含めて、根本に立ち返った議論を始めるべきだ」

 

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