もうすぐ総選挙

このところ、総選挙のたびに究極の消去法を迫られる思いです。
今回はシンプルに、発足したばかりの岸田政権に対する信任という点だけで考えればいいのかもしれませんが、アベノミクスの評価だとか、あるいは、まともに各党の公約を見てしまったりすると、どこにも投票できない気持ちになってきます。

「一律10万円の給付」などを掲げる党が、少なくとも与野党に3党あります。そりゃ現金が天から降ってくれば国民は嫌ではないでしょうけど、昨年政府が実施した一律10万円の多くは貯蓄に回ったのではなかったでしょうか。ミクロの政策として特定業種へ一時的に補助金を出すまでならまだわかるのですが。

野党は軒並み消費税の減税を公約にしています。政府の歳出(一般会計)の1/3を占める社会保障費用の財源をどうやって賄うのかを検討し、何年もかけて様々な措置も入れたうえで導入したのが現在の消費税10%です。それでもこうした公約が出てくるのは、わかりやすく(目先の)国民の負担を軽くする感があるからなのでしょう。確かに買い物をするたびに10%の税金を意識させられますからね。

でも、その代わりに「社会保険料の引き上げ」「所得税の引き上げ(特に高所得者)」「法人税の引き上げ」をしなければ国債を増発するほかありません。消費税が下がってうれしいのは、これらを負担しないシニア層だけということを承知のうえで、各党は消費税減税を公約にしているのでしょうか。

他方の自民党ですが、総裁選関連のニュースを見ていた印象では、岸田さんと高市さん(政調会長に就任)の政治思想、あるいは権力行使の姿勢と言ったらいいのでしょうか、私には両者は全然違うように思えます。「丁寧な対話」「人の話を聞く」という総裁と、「大変失礼」「これほどばかげた話はない」と異論を切り捨ててしまう政調会長が同居しているのですから。

ということで何とも悩ましいわけですが、棄権や白票は中立の行動ではなく、多数派に投票するのと同じような効果を持ちます。そこまで踏まえたうえで行動することを若い皆さんには伝えていきたいです。

※博多駅ビルの屋上に「鉄道神社」がありました。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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