03. 保険市場の動向

変額年金事業はどうなる?

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ハートフォード生命に続き、今度は住友生命が年金原資保証タイプの
変額年金(一時払い)の販売休止を発表しました。

もともと住友生命は変額年金事業でも大手でしたが、
昨年のAIGショックやハートフォードショック(=運用停止)、
三井生命の撤退といった競合他社の動きを受け、
市場シェアが数%から4、5割まで急激に高まってしまったとのこと。

他方で過去に販売した変額年金の最低保証対応として、
住友生命は2008年度決算で1638億円もの責任準備金を
積み増すわけですから、今回の決断は理解できる話です。

主に預金代替商品として急成長してきた日本の変額年金事業が
曲がり角にあるのは間違いありません。

「高い代理店手数料」と「最低保証」「値上がり期待」の両立は
もともと無理があったようにも思えます。
しかし保険会社の新規参入が相次ぐなかで、市場は銀行主導で動いてきました。
今回の金融危機は製販の関係を正常化するいいチャンスかもしれません。

私は、銀行が個人のライフサイクルに合わせたリテールビジネスを
確立するうえで、保険・年金商品は不可欠な存在だと考えています。
しばらくは悪い話ばかりが目立つと思いますが、
数年タームで見ていく必要がありそうです。

 

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土曜日の朝刊に日本のAIGグループ生損保5社と、
アフラックの全面広告が出ていましたね
(「ご安心ください」というもの)。
AIGショックの大きさが伺えます。

聞くところによると、銀行での保険販売にも
少なからず影響がありそうです。

最近は「投信よりも変額年金」という銀行も増えていたようですが、
今回の件で、投信と違い保険には破綻リスクがあることが
改めて認識されたのかもしれません。

株価とともに、今後の販売動向には要注意ですね。

 

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