報道によると、大手損保の10月の保険料収入は
エコカー補助金の終了などを受け、5社中2社で減収となったそうです。
損保の収入は自動車保険の動向に左右されます。
ところで、たまたま損保協会のHPで種目別統計表を確認する
機会があり、改めていろいろな発見がありました。
業界のかたには当たり前の話ばかりかもしれません...
まず目を引いたのは、傷害保険です。
傷害保険といえば「積立保険」というイメージがありました。
ところが、今や積立以外の保険料のほうが多いのですね。
2009年度の元受正味保険料(収入積立保険料を含む)は、
積立が3907億円、積立以外が6348億円です。
確かに今の金利水準では、貯蓄性を重視した積立保険
の提供は難しいのでしょうね。
主要種目を大きい順に並べると、自動車(3.4兆円)、
火災(1.4兆円)、傷害(1.0兆円、除く積立では6500億円)、
自賠責(8000億円)となります。
これに続く種目は何だかわかりますか?
答えは賠償責任で4747億円もあります。
他の種目が伸び悩むなかで、賠責だけは右肩上がり。
10年前の1.5倍、15年前の2倍近い規模まで成長しました。
日本企業のリスクマネジメント意識の低さは
しばしば指摘されるところです。
それでも時代は徐々に変わりつつあるのかもしれません
(もちろん、このデータだけで判断するわけにはいきませんが)。
※写真は前回に続き、金沢区の海岸です。