最近の読書から

 

7/2(土)に横浜でRINGの会オープンセミナーがあり、
保険代理店をはじめ保険流通の関係者が1400人も
集まりました。

第一部は保険業界の産業革命ということで
「InsurTech」を紹介するパネルディスカッション。
第二部は顧客関係構築をテーマにした講演。
第三部は「変化に対応したマーケットの創造」を
実践する現場からの報告でした。

テーマである「保険代理店進化論」に相応しい
内容を考えるのは結構大変だったと思いますが、
いかがでしたでしょうか。

さて、今回は最近読んだ本をいくつかご紹介します。
いずれも新書または文庫なので読みやすいです。

「捨てられる銀行」(講談社現代新書)

著者の橋本卓典さんは新聞記者(共同通信)です。
金融庁・森長官の打ち出した地域金融に関する
行政改革とその進捗状況をレポートしています。

金融庁は森長官の就任以前から、地域金融機関の
ビジネスモデルについて問題意識を持っていたので、
現体制を過度に持ち上げすぎという感はありますが、
地域金融機関の経営体質や好取り組み事例などは
参考になりました。

「左遷論」(中公新書)

日本の会社組織について、「左遷」という事象から
日本独自の雇用慣行を分析した良書です。

著者の楠木新さんは某大手生保に長く勤めたかたで、
自らの経験も分析を深める材料になっているのでしょう。

本書で示された日本企業の体質が、グローバル化や
コーポレート・ガバナンス改革、女性の登用などにより、
今後は変わっていくのでしょうか。

「大本営参謀の情報戦記」(文春文庫)

太平洋戦争中に大本営情報参謀として活躍し、
戦後は自衛隊で情報収集・分析に努めていた
堀栄三さんの回想録です。

副題に「情報なき国家の悲劇」と付いているように、
太平洋各地での玉砕と敗戦の悲劇は、旧日本軍が
事前の情報収集・解析を軽視したことに起因することが
当時の情報参謀の証言として示されています。

また、情報分析の仕事についての記述には共感する
ところも多く、20年前に書かれた本とはとても思えない
「新しさ」がありました。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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