18日と19日の日経に「激震 変額年金」という記事が載りました。
AIGの信用不安、ハートフォード生命の主力商品の運用停止、
さらに今年になってから販売休止が相次いでいるわけですが、
記事ではこのような変額年金市場の異変をうまく整理しています。
私のコメントもあります。
「今回の教訓を機に、関係を正常化すべきだ」というものですが、
これだけでは何だかわからないので、少しだけ解説しますと、
・そもそも金利水準が低いなかで、「最低保証」「値上がり期待」
「高い代理店手数料」の3つを満たすのは難しい。
・ただ、銀行の販売力を前に新規参入する保険会社が相次ぎ、
銀行主導のマーケットになっていた。最低保証が日々上昇したり、
リスク資産のウエートが高かったりする商品も見られるようになった。
・ところが、金融市場の混乱で、もし保険会社が破綻したり
撤退したりした場合には、銀行も無傷ではないことがわかった。
手数料ビジネスなので財務的なダメージはないが、
顧客の信頼を失い、顧客基盤を棄損するおそれがあるためだ。
・もっとも、リテールビジネスを強化したい銀行にとって、
保険・年金商品は不可欠な存在だ。
今後は単に「いい商品」をとっかえひっかえ採用するのではなく、
銀行と保険会社がパートナーとして長期的な関係を築いていく必要がある。
という話をしました。
とはいえ、販売を休止したり、抑制したりという動きは続きそうですから、
今年度の変額年金の販売はかなり落ち込むのではないでしょうか。
※写真は娘からの「父の日プレゼント」です^^