前回の生保危機との比較

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月曜日(8日)発行の有料メールマガジン「inswatch」に、
日経平均株価が8000円を割り込んだ2002年度と
直近の2008年度の生保決算を比べた記事を書きました。

inswatchのHPへ http://www.inswatch.co.jp/

 ※inswatchは、保険の現場に強いジャーナリストとして定評のある
  石井秀樹さん、中崎章夫さんが編集人を務めるメールマガジンです。
  「保険代理店向け」とありますが、広く業界人におすすめです。
  私は2か月に1回、記事を書いています。

簡単にご紹介しますと...
 ソルベンシー・マージン総額は、2002年度<2008年度
 このうち有価証券含み益は、2002年度>2008年度
 内部留保(純資産+α)は、2002年度<2008年度
 他方、リスクの合計額は、2002年度≒2008年度
 ↓
 内部留保を積み上げてきたため、2002年度よりも体力にまだ余裕がある。
 ただし、保有資産のリスクを温存してきたため、内部留保は1年間で激減した。

もっとも、これはあくまで国内系生保9社の単純合算ベースでして、
個社ベースではいろいろです。

例えば、朝日生命と太陽生命のソルベンシー・マージン総額は
2002年度>2008年度 です。
しかし、両社とも資産運用リスクの抑制を進めてきたため、
ソルベンシー・マージン比率は 2002年度<2008年度 となっています。

反対に、大同生命は2003年度以降、内部留保を増やす一方で、
資産運用リスクも増やした結果、ソルベンシー・マージン比率が
2002年度>2008年度 となってしまいました。

なお、ソルベンシー・マージン比率の計算方法は
当時と今では多少違いがありますので、お含み置き下さい。

※写真は新横浜の駅ビルです。ずいぶん便利になりました。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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