3メガ損保の2016年度第2四半期(4-9月期)
決算発表がありました。
前年同期に比べ自然災害が少なかったことや、
前年に見られた火災保険の駆け込みの反動減
などが公表資料からうかがえます。
政策株式の継続的な売却も確認できますね。
それにしても、近年の相次ぐ買収により、
海外事業の存在感は一段と大きくなりました。
例えば東京海上グループの正味収入保険料
(連結ベース)の内訳は次のとおりです。
東京海上日動 10586億円(62%)
日新火災 709億円( 4%)
海外保険会社 5593億円(33%)
合計 17008億円
生命保険料でも、全体で4344億円のうち
海外保険会社が1467億円を占めています。
MS&ADグループはアムリン買収が寄与し、
海外収入が一気に増えました。
以下が連結正味収入保険料の内訳です。
MSI 7566億円(41%)
ADI 6094億円(33%)
海外保険会社 4514億円(25%)
合計 18393億円
SOMPOグループは他の2グループに比べると
海外事業のウエートは限られています。
連結正味収入保険料の内訳は次のとおり。
損保ジャパン日本興亜 10874億円(85%)
海外連結子会社 1673億円(13%)
合計 12795億円
ただし、エンデュランス買収が実現すると、
通年で2000億円程度の正味収入保険料が
加わることになります。
かつての国内損保事業に集中していた状態、
すなわち、日本の自然災害リスク(地震、台風)
による影響が非常に大きかった姿に比べると、
リスク分散が進んだのは確かでしょう。
あとは買収先がリスクをコントロールしながら
中長期的に投資に見合うリターンを上げることが
できるかどうか。
持株会社の経営管理がいかに機能するかが
問われるのだと思います。
※福井ではトラム(路面電車)が普通の鉄道に
乗り入れていました。