12月に続き、週刊金融財政事情の今週号(2015.3.16)に
書評(一人一冊)が載りました。
今回は「12大事件で読む現代金融入門」を選びました
(著者は倉都康行さん)。
「だれもが耳にしたことのある危機のストーリーを通して、
現代までの金融の流れや今日の経済の仕組みが
ざっくり理解できる本」
ということで、国際金融の実務家ならではの視点で
約40年間に起こった12の事件を取り上げています。
同じような事件が繰り返し発生していることがわかり、
「金融パーソンには学習能力がない」
「過去を知っても金融危機は避けられない」
という絶望感に襲われてしまうのですが、それでも、
何も知らないよりはずっと有利とのことでした。
ところで、この号は珍しく保険特集でして、
それも保険商品を取り上げた意欲的な企画でした。
取り上げているのは次の6つです。
・テレマティクス自動車保険
・ガン団信
・畜産業者向けの費用補償保険
・長割り終身
・少額短期保険
・アニコム損保(ペット保険)
銀行が主力とする貯蓄性の強い保険ではなく、
市場のイノベーションにつながった事例等を示し、
多種多様な「将来への備え」を示したところが
なかなか興味深いです。
※4年ぶりに日本工業倶楽部に行きました
(東日本大震災のとき以来です)。