2013年度政府予算案について、麻生副総理兼財務相は
「4年ぶりに税収が公債金を上回る状態を回復」
と、国債発行額の抑制についてアピールしているようです。
税収43.1兆円に対し、新たな国債発行額は42.8兆円とか。
でも、これは2013年度に予定していた事業の一部を
2012年度補正予算に前倒ししたことが大きそうです。
2013年度予算案に限ってみても、新たな国債発行額を
42.8兆円と言うのは無理があるように思います。
2013年度の国債発行計画を確認してみましょう。
財務省HPへ
この42.8兆円には、基礎年金の国庫負担分の財源をまかなうための
年金特例公債2.6兆円が含まれていません。
将来の消費税率引き上げを財源とする「つなぎ国債」なので、
新たな国債発行額から除外したようです。
これを加えただけで、税収を上回ってしまいますね。
さらに「復興債」があります(1.9兆円)。
一般会計ではありませんが、震災復興予算は0.6兆円増えており、
とりあえず復興債を増発して対応し、日本郵政株式の売却などを
あてるとか。
これで「財政規律にも配慮した」と言えるのでしょうか。
それにしても、政府のアピールをそのまま受けて、
「財政配慮、国債を抑制」「税収が4年ぶり逆転」
(29日の日経夕刊)
と大きな見出しをつけていますが、どうしちゃったんでしょう。