保険資本規制の有識者会議

経済価値ベースのソルベンシー規制等に関する有識者会議(第1回)の資料と議事要旨が、開催から2か月近くたってようやく公表されました。
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事務局説明資料の最後のほうにある「主要な論点」に示されている基本的な着眼点(の案)は次のとおりです。

・規制導入がどのような便益をもたらすと考えられるか
・規制導入がどのような経路でどのような意図せざる影響をもたらし得ると考えられるか
・制度設計上の各論点の方向性
・移行措置と今後のタイムライン

この資料にはこれまでの検討状況のほか、国際的な議論の状況や保険会社の現状も出ているので、保険業界に関心のあるかたには参考になりそうです。
ただし、諸外国として取り上げられているのが欧州(ソルベンシーII)と米国だけなのがちょっと残念でして、例えばアジア各国ではすでに経済価値ベースの資本規制(あるいはそれに親和的なもの)が次々に導入されつつあります。

2018年11月の「生命保険経営」に掲載された「アジア太平洋地域の生保資本規制と国際資本基準」によると、著者Wang Luさんが所属する第一生命グループが事業展開している5か国(オーストラリア、タイ、インドネシア、インド、ベトナム)のうち、インドとベトナムを除く3か国で経済価値ベースとの親和性が一定程度認められる規制が導入されているとのことです
(タイは2019年の導入予定)。

他にも、中国では2016年からリスクベースおよび市場に基づく評価を特徴としたC-ROSS (China Risk Oriented Solvency System)を導入していますし、シンガポールも導入済みという認識です。
韓国では最近、金融当局がIFRS17号の採用と同じタイミングでK-ICS(Korean Insurance Capital Standard)を導入するとアナウンスしています
(長期間の移行措置が設けられるようですが)。

つまり、導入の賛否は別として、アジア・太平洋地域の主要国で経済価値ベースのソルベンシー規制を導入していない(または導入時期を示していない)国はもはや少数派と言える状況なのですね。

※スイーツ三昧!

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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