2009年版の生損保ディスクロージャー誌が公表されています。
多くは「○○生命の現状」というタイトルの冊子です。
決算発表時には公表されないデータもいくつかありますし、
沿革や経営陣、経営方針といった会社情報をつかむのに
ディスクロ誌は役立ちます。
かつてはディスクロ誌を入手するのが結構大変でした。
保険業法で一般の縦覧が義務付けられているにもかかわらず、
頼んでももらえなかったり、いちいち目的を聞かれたりしました。
今は各社のHPからダウンロードすることができます。
ディスクロ誌にしか載っていないデータとしては、
・契約年度別の責任準備金残高(生保)
・契約者配当準備金明細表(生保)
・利息及び配当金等の分析(生保)
・受再保険料・出再保険料の推移(損保)
・出再保険料の格付けごとの割合(損保)
・事故発生からの期間経過に伴う最終損害見積額の推移(損保)
などなど。
このほか上場損保では、決算短信が連結中心となったため、
ディスクロ誌にしか掲載されない個別決算データもあります
(有価証券の時価情報など)。
昨年5月に開業したライフネット生命のディスクロ誌を見たところ、
三利源やソルベンシー・マージン比率(SMR)の考え方の図解、
保険料の構成についての解説、第三分野のストレステストおよび
負債十分性テストの説明などが載っていて、参考になります。
ちなみに同社のSMRは41117%(2009年3月末)でしたが、
開業初年度ですし、SMRにはビジネスリスクが反映されないため、
これは指標の限界なのでしょう。
※写真は伊豆急「リゾート21」です。