生保の4-6月期決算が概ね出そろいました。
今回のinswatchでは大手4社と損保系生保の
業績動向をレポートしましたが、こちらでは
別の視点をご紹介しましょう。
標準利率引き下げに伴う料率見直しもあり、
保険料収入がどこまで落ち込むか注目して
いたのですが、国内系生保に関して言えば、
意外に減らなかったという印象です。
国内系生保9社の保険料収入の推移は
以下のとおりでした。
<2015年度>
4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-3月期
4.5兆円 4.6兆円 4.2兆円 5.0兆円
<2016年度>
4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-3月期
4.1兆円 4.0兆円 4.0兆円 3.8兆円
<2017年度>
4-6月期
3.6兆円
つまり、2016年度の収入の落ち込みに比べ、
減収はそれほどでもなかったとも言えます
(それなりに減ってはいますが…)。
おそらく、銀行チャネルの一時払終身保険の
販売がすでに収束していたため、4-6月期の
生保マネーは前期比ではあまり減らなかった
のでしょう
(ちなみに平準払の個人年金は激減した模様)。
その生保マネーがどこに行ったかといえば、
引き続き外貨建資産に向かったとみられます。
ヘッジ状況を公表している会社にかぎれば、
前期末に比べ、為替リスクをやや高めている
模様です。
他方、金利リスクや非金利の資産運用リスク
に関しては、大規模な変化はないにしても、
会社により考え方が多少は異なるようでして、
よく見ると興味深い結果となっています。
※左の写真は佐世保の防空壕を活用した商店街。
右は佐世保バーガーです。