事業会社の経営管理

ある会合で、事業会社の経営管理の問題点について
スピーチを聞く機会がありました。
中小企業ではなく、大企業を念頭に置いた話です。

・自己資本比率が高ければ財務の健全性が高いのか?

・無借金経営(実質を含む)が望ましい経営なのか?

・「営業利益」で部門別の損益管理をしていていいのか?

当然ながら、いずれも企業価値の拡大という観点からは
誤りです。

経営リスクに見合う自己資本が重要なのであって、
自己資本比率だけを見ても意味はありません。
それに、自己資本のコストは非常に高いので、
「自己資本が多いほどいい」なんてことはありえません。

また、営業利益で損益管理を行っているということは、
借入利息も資本コストも見ていないということです。
これでは企業価値への貢献度はわかりません。

この15年間、専ら保険会社や銀行を対象にしており、
たまに先進的な事業会社の例を勉強する程度だったので、
上記のような問題提起はちょっとしたショックでした。

「資本コスト」「エコノミックキャピタル」といった概念は、
事業会社では一部の財務スペシャリストだけにしか
浸透していないのでしょうか。

※某大学の光景です。私たちの時代には「資格取得」よりも
 「合宿免許」「海外旅行」だったように思います...

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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