ERM情報開示の動き

 

上場生損保の投資家向け説明会の資料を見ると、
ERMに関する資料が回を追うごとに充実しています。
どちらかと言えば、目立つのは生保でしょうか。

「ERM構築の旗振りをしているので、そう見えるんでしょう」
という突っ込みが聞こえてきそうですが、論より証拠。
いくつかご紹介しましょう。

T&Dホールディングスの「グループ経営方針説明会」資料には、
ERM推進について実に6ページにわたり説明がありました。
T&DホールディングスのHPへ

ERMのこれまでの取り組みや考え方のほか、
経済価値ベースの純資産とリスク量の推移が示され、
資本効率性(収益性)の目標水準も設定しています。

第一生命が5/22に開催した決算・経営説明会の資料でも、
「成長を支えるERM推進」という説明があります。
第一生命のHPへ

第一生命は2013年度からの中期経営計画「Action D」で
4つの基本戦略の2つめに「ERMの推進」を掲げており、

「グローバル大手生保に伍する資本水準を確保するための
 施策を継続し、資本再配賦を通じて資本効率と企業価値の
 向上を目指し、さらには株主還元の拡充をはかる」

としています。

ソニー生命(ソニーフィナンシャルホールディングス)も
6/3の経営方針説明会で「経済価値ベースのリスク量」を示し、
初めてリスク量の内訳を開示しました。
ソニーフィナンシャルホールディングスのHPへ

これらは今のところ上場会社に限られた動きですが、
説明会ではこの点に関する質問も結構ありました。
外部の関心は決して低くはありません。

開示の動きが他の生保にも広がるといいですね。

※写真は森鴎外、太宰治のお墓です。
 同じ寺の斜め向かいにありました。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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