東洋経済の「生保・損保特集」

 

2011年版の週刊東洋経済「生保・損保特集」
(臨時増刊)が出たので一読しました。

「震災と保険業界」という今年ならではの特集があるものの、
保険会社のPR記事が目立つ傾向は昨年度と変わらず、
読ませる記事が少なかったのが残念です。

業界関係者をはじめ、この特集の読者が知りたいのは、
トップインタビューで語られる「顧客満足度向上への取り組み」
なのでしょうか?
あるいは「被災地で野球教室を開催」「がん検診受診を促進」
「環境保全活動を支援」といったAnother Storyなのでしょうか?

例えば、昨年度決算でも、大手生保の初年度保険料のうち
平準払いは減少傾向が続いています。
第三分野の新契約も全体としては伸びていません。
「いや、新契約価値は回復した!」という反論はありえますが、
営業職員チャネルは総じて低調なようです。

大手生保は数年前から販売チャネル改革を進め、
「対面営業の中身をさらに充実」
「個人営業改革の効果は確実に上がってきた」
(ともに2009年版特集号のトップインタビューから引用)
というはずなのに、どうしてこのような結果なのでしょうか。

損保でも同じような疑問があります。

損保プロ代理店の覆面座談会を見ると、
驚くべきことに(?)4人が4人とも、
「法人向けしか生きる道はない」
「中小企業向けマーケットに活路を見出すべき」
という趣旨のコメントをしています。

しかし、トップインタビューを読んでも、
「代理店の品質向上が重要」といった話しか出てきません。
このギャップはいったい何なのでしょうか。

業界に辛口な記事を求めているのではありません。
せっかくの特集号なのですから、もう少し深掘りしてほしい、
と言っているだけなのですが...

※写真はバンコクを流れるチャオプラヤ川です。
 この時もずいぶん水かさが多いなあと感じました。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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