毎年恒例の生保・損保特集(週刊東洋経済の臨時増刊)が
今年も発売されました。
縁あって今回も寄稿しています。タイトルは、
「大型M&Aがゴールではない 海外展開で問われるERM経営」。
加速する保険会社の海外事業展開を、ERM経営という
観点から考えてみたものです。具体的には、
・海外事業で積極的なリスクテイクを行うという経営判断が
いかになされたのか
・海外大型M&Aの実行段階
・買収先をグループのメンバーとして経営体制に組み込む
「ポストマージャー」におけるERM経営の関わり
の3つの局面を想定しています。
機会がありましたら、ご覧いただけるとうれしいです。
自分の原稿はさておき、今回の特集号は総じて好印象です。
まず、保険ショップの近未来図を予測した、石井秀樹さんの
「改正業法で地殻変動 保険ショップは三極化へ」をはじめ、
参考になる記事がいくつかありました。
また、メディアにみられる傾向として、それが全体のなかで
どの程度の影響を持つ話なのかを示さず、各社の取り組みを
そのまま記事にしたようなものが結構ありますよね。
これに対し、この特集号では全般的にきちんとファクトを
示そうとする姿勢がうかがえます。
例えば、銀行窓販の記事には過去10年の売れ筋商品の
推移が載っていますし、営業職員改革の記事では、
採用数や平均給与等の推移を示しています。
メガ損保の海外事業戦略でも、海外事業の収入・利益を
示したうえで、事業を支える組織や制度を紹介しています。
巻末の「生保・損保各社主要データ」が復活したのも、
うれしいですね。ここでしか取れないデータもありましたし。
何十年も続いている保険特集号ですので、
「保険業界の今がわかる」ものが続くといいですね。
※こちらの写真も大連です。ちょっと郊外に行くと、
このような高層マンションがあちこちにありました。