業界団体との意見交換会

金融庁が2月に行った業界団体との意見交換会が公表されています。生命保険協会との「主な論点」は、営業職員の管理に関する記述や保険商品審査事例集の紹介(法人向け保険について)、代理店業務品質評価運営についてなど、全部で14ページもありました(日本損害保険協会は全11ページ)。
生損保共通で「IFRSの任意適用を前向きに検討いただくことを期待している」といった記述も見られます。

この意見交換会は業態別に金融機関の経営者と金融庁の幹部が集まるもので、金融庁の前身である金融監督庁の時代から行っています。2017年1月からは金融庁が提起した主な論点を公表するようになりました。

金融庁の1年」のバックナンバーをもとに業態ごとの開催回数を確認したところ、次のような傾向が見られました。

・主要行と地銀・第二地銀はほぼ毎月実施

・生損保も当初はほぼ毎月だったものが、2010年代に徐々に回数が減り、近年はそれぞれ年5回実施

・証券会社はしばらく年2、3回だったものが、2016事務年度以降は年7回実施

・当初は銀行(信金・信組を含む)、保険会社、証券会社が中心だったものが、近年は投資顧問会社や貸金業、暗号資産取引業など幅広い業態と実施

このところ年75回前後の意見交換会を行っているようなので、複数の幹部が出席していることを踏まえると、金融庁はかなりの労力をかけていることがうかがえます。もちろん、参加する金融機関のほうも、経営者の予定を確保する必要があるので大変です。
もっとも、2020年3月以降は「書面による伝達事項の通知やテレビ会議システムを用いた開催など」とのこと。今となっては対面よりも実施しやすい反面、雑談を含めたちょっとしたコミュニケーションなどは難しいでしょうから、どうしても一方通行の情報伝達になってしまうのではないでしょうか(小グループでの意見交換など、何か工夫をされているのかもしれませんが)。もし続けるのであれば、やはり対面開催が望ましいのでしょうね。

※本日(19日)は大学の卒業式でした。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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