8月22日から26日にかけて、大手銀行が相次いで
生命保険の代理店手数料の開示を公表しました。
<各社のニュースリリース>
みずほフィナンシャルグループ
三井住友銀行
三菱UFJフィナンシャル・グループ
りそなホールディングス
三井住友信託銀行
新生銀行
各社の公表文を確認すると、手数料開示とともに、
受領方法の変更についても例外なく触れています。
すなわち、一時払い保険料の代理店手数料を
契約時に一括して受けとっていた従来の方法を見直し、
契約時のコンサルティング等の対価(=販売手数料)と
契約後のアフターフォロー等の対価(=継続手数料)に
分けて受け取るというものです。
継続手数料にどの程度の重点が置かれるのか、
手数料総額が変わるのか、変わらないのか、
そして、これらの取り組みが保険販売にどう影響するか、
などが今後の注目点でしょう。
手数料開示についても、ほぼ横並びの書きぶりです。
「資産運用分野における顧客本位の取組」「2016年10月」
「保険会社の同意が前提」「特定保険契約が対象」
という内容になっています。
ただし、三井住友信託は、「特定保険契約商品をはじめ
とする保険会社各社の同意を得られた商品」だそうです。
横並びの記述が目立つ中で、三井住友銀行だけは
日経報道の通り、営業拠点の評価基準の見直しに
言及しています。
実際の手数料水準にかかわらず、商品区分ごとに定めた
一律の料率で評価するとのことで、投資信託に続き、
保険でも今年度からそのような運営としたそうです。
大手銀行による自主的な開示は、おそらく主な地銀にも
広がるのではないかと思います。
保険会社としては、全体としての手数料水準の高騰を
抑える効果が期待できる一方、手数料テーブルが
最も高いところに張りついてしまう気もしますね。
さらに、これが他のチャネルにも及ぶのか、あるいは、
特定保険契約以外の貯蓄性商品にも広がるのかは、
金融審議会WGでの議論次第なのでしょう。
※写真は築地の場外市場です。鳥藤の弁当を買いました。