出張中に生保の第3四半期決算が出たので、
ざっと眺めてみました。
世間では保険料収入が気になるのかもしれませんが、
昨年10-12月期で大きかったのは金利水準の低下です。
国債利回りが10年で0.3%、30年で1.3%まで下がるなかで、
各社はどのような行動をとったのでしょうか。
資産構成を見ると、国内株式を増やした会社は少なく、
引き続き外貨建資産を積み増したことがうかがえます。
(ヘッジの状況は不明)。
日本、太陽、富国では、一般勘定に占める外貨建資産の
ウエートが25%前後に達しています。
公社債は、明治安田や朝日で残高が減っています。
時価上昇を踏まえると、実質的に残高が減っている
会社が他にもいくつかあるようです。
金利水準が下がり、公社債の含み益も拡大しています。
例えば、第一生命の有価証券含み益5.3兆円のうち、
公社債が2.4兆円を占めていました。
しかし、毎度のことですが、公社債の時価上昇よりも、
保険負債の増加が大きいので、株高・円安がなかったら、
各社とも結構厳しかったのではないかと思います。
保険料収入の増収と基礎利益の増益を見て、
「今回は好決算」と評価するのは間違いですし、
公社債含み益を経営体力と見るべきではありません。
実際、EV(試算値を含む)を公表している会社をみると、
第一生命とT&DのEVは9月末比で小幅増加にとどまり、
ソニー生命は減少となりました。
※韓国にもバレンタインデーがあり、かなり盛んなようです。
もらえなかった人が慰め合う「ブラックデー」もあります
(4月14日です)。