日米欧の中央銀行(日銀、米FRB、ECB、英、スイス、カナダ)が
協調して欧州危機への対応策を打ち出しました(11/30)。
国際金融市場へのドル資金供給を充実させることで、
市場の緊張を和らげようというものです。
2008年のリーマン・ショックの経験を生かした対応として
前向きにとらえることもできますが、事態の深刻さも伺えます。
日本にいると、あくまで欧州問題のように見えますが、
このままではリーマン・ショックに匹敵するような事態になりかねず、
もはや誰にとっても対岸の火事ではないということなのでしょう。
確かにリーマン・ショックでは、震源地の米国だけではなく、
世界経済が大幅に失速しました。
日本銀行の白川方明総裁は会見で次のように話しています。
「この欧州のソブリン問題は、流動性の対策だけで解決する
問題ではありません。流動性の供給策は、あくまでも時間を
買うという政策であり、時間を買っている間に、経済・財政の
構造改革に取り組むということがないと、問題は解決しません」
今回の中央銀行の協調策が、次の対応につながることを
期待したいものです。
※写真はマレーシアの古都マラッカです。