3月17日発売の週刊ダイヤモンドは保険特集「保険大激変」でした。
しばらく前から、ネット(ダイヤモンド・オンライン)で記事をアップしてから紙媒体で掲載という形になっていましたが、いよいよ4月から紙媒体の書店売りがなくなるそうです。時代の流れを感じます。
このところの変額保険ブーム?を踏まえ、特集の「Part 1」のトップは変額保険に関する記事でした。
私は現在の変額保険人気についてやや懐疑的に見ていまして、死亡保障として売るのであればともかく、資産運用商品としての加入者にとってのメリットは相続関係だけではないかと思ってしまうのですが、激論!変額保険「推進派vs否定派」という覆面座談会の記事を読んでも、推進派のおっしゃるメリットがよくわかりませんでした。
例えば、「変額保険の運用は、証券会社で口座を開設して自分で投資信託を買って運用するよりも優れていることもある」とありました。しかし、そのような客観的なデータがあるのでしょうか。「膨大な数の投資信託の中から良いものを選ぶのは、とてもハードルが高い」のはそうだとしても、だから選択肢が絞られている変額保険がいいという結論になるのは、やや議論に飛躍があるように思いました。
最近の変額保険の新商品は、保険料払込免除(P免)特約が充実していたり、告知が不要だったりする傾向にあるのですね。もっとも、保険会社はP免特約を賄う保険料を設定しているでしょうし、告知不要への対応もしている(そうでないと認可が下りないと思います)ので、そのぶんだけ資産運用商品としての魅力は削がれているはずですよね。
こうしたことをあれこれ考えるきっかけになる、時宜に合ったいい企画だったと思います。
覆面座談会といえば、代理店に出向している損保会社社員(転籍者を含む)による座談会記事も興味深く読みました。
「出向の場合は、だいたい損保会社に給与の4割程度を負担してもらえますが、転籍させるとそれはなくなる」「以前は出向元から『自社の契約を増やすように営業して、シェアアップを目指せ』と言われていました」なんて発言もありました。
今回問題となったのは乗合代理店ですが、専属代理店のあり方についても見直しが必要なのでしょうね。
※今年も学位記を渡すことができました。