テレビで自動販売機(飲料)の契約トラブルの話をみました。
通常の自販機ビジネスは、飲料メーカーが設置場所を借り、
設置先は場所代として手数料を受け取るというものです。
一方、A社が提供する「ハッピーベンダー事業」では、
個人・法人が自販機のオーナー(リース契約を結ぶ)となり、
A社の支援のもとで、自販機事業の運営をします。
番組によると、このA社は、
「ほとんど赤字にならない」
「高い収益をあげることができるサイドビジネス」
として、事業主を募集していたようです。
ところが、実際には自販機の大半が赤字となり、
事業主にはリース料の支払い負担だけが残る事態が相次ぎ、
トラブルになっているとのこと。
このハッピーベンダー事業のポイントは
「リース契約」だと思います。
契約した事業主はおそらく、月々の収入と支払いを比べて、
「リスクが少ない」「魅力的なサイドビジネス」と判断したのでしょう。
しかし、リース契約の本質は、物を介した「借り入れ」です。
100万円の自販機のリース契約を結ぶということは、
100万円の借金をして自販機を買ったのと大差ありません。
ここが理解されていたのかどうか。
たぶん、「借金して自販機のオーナーになりませんか」
と言われていたら、契約しなかった人も多かったのではないでしょうか。
A社の行為が法的にどうなのかはわかりません。
ただ、改めて金融の基本的な知識の重要さを感じました。
学校でパソコンの使い方を教えるくらいなら、
基本的な金融教育をもっとやったほうが有益でしょうね。
※写真は年末に訪れた「姨捨駅」です。
まるで展望台のような駅でした。おすすめです。