英国の国民投票でまさかのEU離脱が決まりました。
以前ブログで討論型民主主義のことを書いた際、
いざ投票となると、十分な情報を持たないまま、
意思決定を迫られることが多いのではないかという
コメントをしています。
今回の国民投票ではどうだったのでしょうか。
ところで、投票結果は離脱が51.9%、残留が48.1%で、
その差は約127万票でした。
登録有権者数が約4650万人で、投票率が72.2%なので、
投票しなかった人が1200万人ほどいたことになります。
年代別の投票率はまだ発見できていませんが、
BBCによると、2015年の英国総選挙(キャメロン首相が
国民投票の実施を公約し、保守党が勝った選挙)では、
65歳以上の投票率が78%だったのに対し、
18~24歳は43%、25~34歳は54%だったそうです。
加えて、EU離脱に関する各種の世論調査では、
高齢層ほど離脱を支持し、若年層は残留を支持する
という結果がはっきりしていました。
「どうせ残留なんだから・・・」と投票に行かなかった
若年層がもし投票に行っていたら、結果が違っていた
という可能性が十分あるわけですね。
今回の結果を見ると、投票に行かなくて、今になって
後悔している英国の若年層が大勢いるのかもしれません
(あくまで推測ですが...)。
日本でも参議院選挙があります。うちの息子は、
「選挙権が18歳以上になったといっても、全体から見たら、
たったの2%なんでしょう。他方で、お年寄りには選挙権が
いつまでもあるんだから、老人の声ばかり反映されるよね」
なんてことを言いますし(でも選挙には必ず行かせます^^)、
最近お会いした某大学の先生も、
「何だか初めからあきらめているんですよね。気が付いたら
今の憲法が自分たちの権利を弱める方向に変わってた、
なんてことにもなりかねないのに」
などと寂しいことをおっしゃっていたのですが、
今回の英国の結果から、投票に行くことの重要性を
しっかり伝えたいですね。
※写真は数年前のものです。右はバイブリー。