11. コメント裏話など

最近のコメント

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最近取り上げられたコメントの紹介です。

・12/29のBloombergです。
 損保3社の経営統合報道に関して、
 「一時的なコスト削減にはつながるが効果には限界があり、
  過去の再編を振り返っても高い評価はできない」
 などのコメントが載りました。
 あくまで一般論としてコメントしました。

 Bloombergは新年特集としてテレビでも流れています。
 T&Dの宮戸社長、アリアンツの三宅社長も同じ番組に出ているようです。

・12/26の保険毎日新聞(業界紙)に、生損保の中間決算についての
 インタビュー記事が出ました。全面を使った破格の扱いです
 (顔写真つきですが、かなり前のものですね ^^;)。

・1/8のインシュアランス(業界紙)の「主張」という欄で、
 拙著「経営なき破綻」が取り上げられています。
 「経営者リスクとガバナンス」というタイトルのコラムで、
 経営組織には牽制機能が必要という内容です。

他にもいくつか取材を受けた記憶はあるのですが、
たぶんボツになったのでしょう。

 

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日経と週刊朝日の生保関連記事

いずれも私のコメントが載っているので、ちょっとだけ感想など。

日経は12/6(土)の4面「変調生保(下)」です。
生保の基礎利益が圧迫されているのは、
「運用不振に加えて、保有契約が落ちているのも一因」
というものです。

ただ、今回の中間決算では主要生保の基礎利益が
軒並み減少しているのですが、一時的なコスト上昇や
変額年金の責任準備金負担などもあり、
基礎的な収益力が落ちたと言うには証拠不十分です。

金利上昇や追加責任準備金の効果もあり、
少なくとも逆ざやは改善しています。

週刊朝日の記事は巷で話題になったようです。
「危ない生保」というタイトルですから無理もありません。

特に注目されたのは、「株式純資産倍率」という指標です。
「株式」「外国株式等」の合計を「実質純資産額」で割ったもので、
マスミューチュアルと三井が2倍を超えています。
編集部のオリジナルかどうか知りませんが、興味深く感じました。

もちろん、この指標だけで生保の健全性を判断することはできません。

・「外国株式等」には外国株式以外のものが含まれている
 (主要生保では外貨建資産の内訳として株式が公表されています)
・株式投信やETFが反映されていない(開示資料ではわかりません)
・ヘッジ効果が反映されていない

こういった弱点もあるのですが、金融危機による内外株式の下落に
焦点を当てるという発想は理解できます。
確かに株式を持っていなければ、株安の影響を受けませんよね。

ちなみに私のコメントは、「今回は株価が落ちるスピードが格段に速い」
「①貯蓄性が高い、②予定利率が高い、③契約が終わるまでが長い
 という三条件に当てはまるほど、破綻によるダメージは大きくなる」
などでした。

 

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OLISセミナーでスピーチ

昨日(13日)はOLIS(財団法人アジア生命保険振興センター)
が主催する秋季セミナーで基調講演を務めました。

OLISはアジア各国の保険産業の発展を支援するための組織で、
定期的に国内やアジア各国でセミナーを行っています。
今回は「リスクマネジメント」をテーマにセミナーが行われています。
参加者は東アジア、東南アジアから来た保険会社の社員と行政官です。

日本の生保のリスク構造と中堅生保の破綻要因、行政の動向について
1時間半ほど話をしました(日本語で!)。

その後、質疑応答となったのですが、やはり質問がいつもと違いましたね。
ある行政官からは、
「リスク管理と競争力をどうバランスをとったらいいか」
という質問があったり、
「今のような金融危機時に資本規制をどうするべきか」
「生保の負債を外からどうやって分析しているか」
など、非常に専門的なものが多かったです。

同じ保険でも分野によって違うとは思いますが、
何でも日本が指導するというよりも、日本も各国と一緒に前に進む
といった段階に来ているのでしょうね。たいへん勉強になりました。

 

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SUNDAY NIKKEI 「生命保険はどうなる?」

本日(11/9)の日経新聞15面は、
「保険会社が破綻したら保険金はどうなる?」
というものでした。私のコメントがいくつか載っています。

記事を補足しておきますと、責任準備金≒解約返戻金とあり、
責任準備金は最大10%削減とありますが、より正確には
「10%強の削減」です。というのも、高予定利率契約
(今の基準では3%を上回るもの=96年より前に契約したもの)
ではさらに数%削減されるからです。

また、補償される責任準備金は「全期チルメル式」のようなので、
これも責任準備金の削減要因になります
(純保険料式>全期チルメル式 なので)。

それにしても、保険会社のセーフティーネットはわかりにくいです。
先日見たBloombergの記事によると、米国では
「解約返戻金の○○ドル、または保険金の△△ドルを補償」
となっている(ただし、州によって金額が違うそうです)ようで、
このほうがわかりやすいと感じました。

ただ、この場合、保障性商品の契約者が相対的に損をする
(今の制度よりも保険金の削減が多くなる?)かもしれないので、
悩ましいところです。

 

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保険学会のシンポジウム

昨日(25日)は日本保険学会の年次大会で
「自由化後10年の検証」というシンポジウムに登場しました。

 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsis2/taikai.html

司会は山下先生で、シンポジスト(と言うのだそうです)は私のほか、
慶大の堀田先生、一橋大の米山先生、弁護士の上柳先生でした。
山下先生いわく、「業界の人をあえて登場させない」ということでしたが、
報告の質はともかく、私もその方針でよかったと思います。

シンポジウムやパネルディスカッションに観客として出席すると、
どうも不満が残ることが多いです。
いいシンポジウムかどうかは各人の報告よりも、
その後のディスカッションや質疑応答に左右されるようです。
その点で昨日のシンポジウムはどうだったのでしょうか。

メンバー同士では直前までメールでのやり取りが繰り広げられ、
それなりの共通認識をもったうえでの登壇だったので、
落ち着いて本番に臨むことができました
(最後の質問?が理解できず困りましたが…)。

実のところ学会は今日も続いているのですが、
都合により初日だけの出席とさせていただきました。

 

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テレビ東京のニュースに登場

本日(22日)15:30ころからのニュースの
保険特集に登場しました。

テーマは
・保険会社が破綻したらどうなるか
・保険会社の経営内容をつかむには
というもの。

今回は7分くらいあったので、比較的余裕を持って
話をすることができました。特に、

 責任準備金の1割削減≠保険金・年金の削減率

という話を口頭だけで伝える限界を感じていたので、
今日はフリップを使って説明しました。
どうだったでしょうか?

このところテレビ出演が続いていますが、
生の場合、いくら事前に打ち合わせをしても
その通りにはなりません。
今日もいきなりの質問をいくつもいただきました^^
(例えばBBB+の格付けについて)

うれしかったのは拙著のPRができたことです。
「抽選で10名さまにプレゼント」という企画を通じ、
本の表紙を画面に映すことができました。

さてさて、反響はいかに。

 

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「大和生命、更生手続き開始」(18日の朝日)

各紙で報道されていますが、朝日にコメントが出ました。

「財務内容は見た目以上に悪い可能性が高く、
 債務超過額はさらに増えるだろう」

というものです。

生保の破綻処理は、実質的にはスポンサー候補と
管財人のM&A交渉です。
できるだけ安く買いたいスポンサー候補と、
高く売りたい管財人の厳しい交渉となります。

当然ですが、スポンサー候補は厳格な資産査定を行います。
貸付金や不動産、流動性の乏しい有価証券は
大幅にディスカウントしないと誰も買ってくれません。
だから債務超過額が膨らむことになるのです。

「救済に8社が名乗り」とのことですが、
まだ中身はほとんど見ていない模様。
入札まで残るところが複数あるといいですね。

 

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日本保険・年金リスク学会でスピーチ

昨日(27日)は日本保険・年金リスク学会(通称JARIP)の
年次大会でスピーチをしました。

この学会は保険数理や金融工学、年金運用などの
専門家が中心で、なかでもアクチュアリーが多いです。
私にはわからない難しい数式もたくさん出てきます。

スピーチの後の懇親会では、何人かの実務家から
「うちの経営陣の意識を変えるにはどうしたらいいか」
「生保破綻をテーマに経営陣の勉強会を」
といった声が。

米国金融危機の最中でもありますし、
皆さん、会社の内部管理を担当するスタッフとして
現状に危機感を持っているのでしょうね。

 

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