東京・丸の内で10月からコミュニティサイクルの社会実験が
行われています(11月末まで)。
コミュニティサイクルとは、自転車を使った公共交通システムです。
初回登録料1000円を払い、専用のICカードを入手すれば、
エリア内に5か所にある無人のエコポート(写真を参照)
のどこでも、自転車を借りたり返したりできます。
料金は、最初の30分が無料、その後は10分ごとに100円
(3時間以降は5分ごと100円)となっています。
先月のブログで紹介した、パリのVELIBの丸の内版と言えるでしょう。
残念ながら今回の実験エリアは有楽町・丸の内・大手町と
非常に狭い範囲にとどまっています。
せめて日本橋や銀座まで広げてほしいところです。
自転車は多くの人が考えているよりも長い距離を簡単に走れます。
ちなみに本格的な運用を行っているパリには、
300メートル間隔で約1500ものステーションがあるそうです。
ただ、本当に普及させる気があるのだったら、
エコポート(駐輪場付き)を増やすのはもちろんのこと、
車道を削って自動車走行スペースを設けるなどして、
もっと自転車が走りやすい都市づくりが不可欠です。
すなわち、都市交通システムのなかで
自転車の役割を高める、イコール自動車の位置づけをを下げる
政策をとるのかどうか、という話にほかなりません。
見かけの「エコ」や「実績づくり」にとどまらず、
ぜひそこまで踏み込んでほしいと思います。