大手損保グループの2021年度決算が出そろいました。
全般的にまずまずだった模様ですが、なかでも海外保険事業は、2020年度のようなコロナ関連損失がなかったうえ、レートアップ効果などもあり好調だったと言えそうです(ただし、MSアムリンのC/Rは引き続き100%超でした)。
国内損保事業で注目したのは、自動車保険の損害率があまり戻らなかったことです。
各社のE/I損害率(損害調査費を含む)は、事故件数がざっくりみて平年の▲5~10%水準だったことから、引き続きコロナ前の水準に比べると低い損害率でした。
東京海上日動 60.8 ⇒ 54.3 ⇒ 56.8%
MSI 59.4 ⇒ 55.9 ⇒ 57.7%
ADI 58.2 ⇒ 53.0 ⇒ 56.1%
SOMPO 59.8 ⇒ 54.9 ⇒ 55.7%
なお、資産運用利益が伸びたという報道もありました(そのようなコメントをした会社があったのでしょう)。中核損保に関して言えば、実現ベースでは好調に見えたとしても、運用成果を示す「時価利回り」は2020年度に比べるとかなり低かったというべきでしょう。
東京海上日動 9.55 ⇒ 3.07%
MSI 11.00 ⇒ 4.38%
ADI 12.38 ⇒-0.38%
SOMPO 8.11 ⇒ 2.50%
とりあえず今回は速報版ということで、さらに分析を進めたうえで、いくつかの媒体で記事などをご覧いただける予定です。
※来福した両親に福岡を案内しました。