生保の資産構成

 

前回は生保上半期報告そのもののコメントをしなかったので、
日銀の異次元緩和を受けた資産運用の動きを見てみましょう。

結論から言うと、いわゆる「ポートフォリオ・リバランス」は
総じて見られないようです。

この上半期の生保資産構成(一般勘定)を確認すると、
株式ウエートが高まっているように見えますが、
残高を増やしたというよりは、時価上昇による影響が大半です。

外貨建資産を増やした会社はそこそこあったようです。
ただ、同時にヘッジポジションも増えています。

他方、公社債については、引き続き長期化を進めた会社と、
様子見だった会社に分かれたようです。
「その他有価証券区分」の公社債残高を減らす動きは、
この区分の残高が大きい会社で引き続き見られました。

なお、生保からの資金流出ですが、生保協会データによると、
保険金・年金・給付金と解約返戻金・その他返戻金の合計は
収入保険料を下回っています(43社合計)。

個別に見れば、過去に銀行を通じて変額年金や外貨建年金等を
積極販売した会社の解約返戻金が高水準で推移しています。
これをもって「保険から投信へ」とまで言えるかどうか。
こちらも引き続きウォッチしていきましょう。

※写真はどこかの紅葉の名所みたいですが、実は日比谷公園です。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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