統合損保の事業計画

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次のうち保険グループではないのはどれでしょう?(答えは一番下に)

 1. NKSJ
 2. T&D
 3. MS&AD
 4. MUFG

9/30に発表された損保3社(三井住友海上、あいおい、ニッセイ同和)統合の
基本戦略に続き、10/30には損保2社(損保ジャパン、日本興亜)統合の
事業計画が発表されました。

いずれも12/22の臨時株主総会の承認と関係当局の認可等を経て
経営統合が実現します。

両陣営の利益目標は次の通りです。

MS&AD=1500億円(国内損保1000億円、国内生保150億円、海外300億円)
NKSJ  =1600億円(国内損保900億円、国内生保500億円、海外160億円)
※MS&ADは2013年度、NKSJは2014年度

NKSJは国内生保の貢献度が大きく見えますが、
これは生保の「利益」の違いも影響しているようです。
MS&ADの生保利益が会計上の利益を修正したものなのに対し、
NKSJはEV増加額を修正したものを使っています。

ROEの見込みも同じ7%となっていますが、
分母となる「純資産」はMS&ADが連結純資産なのに対し、
NKSJは異常危険準備金や生保EVなどを加味したものなので
単純に比べることはできません。

経営統合に伴い、両者ともシステムを一元化するため、
いずれの計画でもシステム対応にかなりの時間とお金が
かかることがわかります。
NKSJの場合、2011年までは統合コストがシナジー効果を上回る見込みです。
MS&ADでも一時的なコストとして総額700億円を見込んでいます
(年間の統合効果は500億円)。

二つの統合計画を比べると、現時点で最も違うのは損保事業でしょうか。
MS&ADが統合後の損保事業再編(合併を含む)を検討するのに対し、
NKSJはあくまで「傘下に併存」「共通化/共有・高度化」です。
もちろん、最終的にどうなるかはわかりませんが。

解答は「4.MUFG」。
統合損保はそれぞれ何グループと呼んだらいいのでしょうか。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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