27日の夕方にこのニュースを聞いた時、
AA水準にとどまったうえ、アウトルックが「安定的」だったため、
「やっぱりね」といった程度の感想でした。
市場関係者の多くも同じような反応だったようです。
ですから、ここまで大きく報道されるとは予想外でした。
今回の格下げ報道を、与野党の政治家が警告と受け止め、
財政再建に向けた議論を促す効果があるのであれば、
むしろポジティブな話かもしれませんね。
ただ、「疎い」発言の揚げ足取りに終わってしまう可能性も
否定できません。
S&Pは発表分のなかで、
「連立与党が参議院選挙で過半数議席を確保できなかったこともあり、
民主党政権には債務問題に対する一貫した戦略が欠けている」
「国債発行額の承認を含めた、2011年度予算案と関連法案が
国会の承認を得られない可能性さえあるとS&Pはみている」
と、政治の混乱を格下げ要因のひとつに挙げています。
単に政府の借金が増えたから格下げ、ではないのですね。
財政健全化への道筋を示せるかどうか。
自分の子孫にこれ以上つけを回すのは勘弁してほしいです。
※今年は富士山がよく見えますね。