遅めの夏休みをとり、スイスに行ってきました。
このブログの読者の皆さんからは、スイスと言うと「バーゼル」「チューリヒ」という声が出そうですね。今回は仕事ではなく、結婚25周年の記念旅行ということで、ユングフラウヨッホなどアルプス観光を楽しんできました。
鉄道王国スイス
人よりやや鉄分の多い私には、スイスはとっても楽しいところでした。
九州と同じくらいの面積しかないのに、国鉄・私鉄合わせて約5300kmと九州の2倍もの鉄道網があり、どこに行くのも鉄道が便利です。スイス国鉄のサイトを使えば予定が簡単に立てられますし、駅の表示もわかりやすく、何より列車が時間通りに走っています。さすが時計産業の国です。
※車両に3か国語の表示があります
路線が密なだけでなく、運行密度もそこそこ高く、地方の路線でも1時間に1本は走っているようでした。
地方では「リクエスト・ストップ」という仕組みになっているところもあり、小さい駅はボタンを押さないと通過してしまいます。とはいえ、小さい駅でもそこそこ乗り降りがあって、私が乗った列車で本当に通過したのは1、2回だけでした。
※左に見えるのが「リクエスト・ストップ」のボタン
※ボタンを押して停まってもらいました(グアルダ駅)
氷河急行に乗車
スイスを代表する観光列車といえば氷河急行(Glacier Express)です。
スイス南西部のツェルマット(マッターホルンがあるところ)から南東部のリゾート地サンモリッツまで8時間かけてのんびり走ります。
どこかの国の何十万円もする豪華列車とは違い、料金はランチ込みで1万円弱でした(別途に乗車券が必要)。
※坂道をどんどん登っているところ
8時間というと長そうですが、大きな窓から見える景色は素晴らしく、変化があって飽きません。予約しておいたスイス料理のランチを食べ、乗り合わせたオーストラリア人の夫婦と話をしながら景色を眺めていると、あっという間に時間がたってしまいました。
※車内で暖かいランチを食べられるのはうれしいですね
登山電車
登山電車にも触れないわけにはいきません。
スイスでは、よくこんなところに鉄道を敷いたなあと感心するくらい、高いところにも鉄道があります。その代表選手がユングフラウ鉄道です。
世界中の観光客でにぎわうユングフラウヨッホに向かう鉄道ができたのは、なんと1912年。途中からはひたすらトンネルを通るのですが、当時の技術で硬い岩盤をくり抜くのは相当大変だったと思います。
※ここから標高3454mまで登ります
ユングフラウ鉄道をはじめ、登山電車では急勾配を登るため、しばしばラックレールを使っていました。
車両に歯車が付いていて、ギザギザのラックレールにかみ合わせて登っていく仕組みで、本物は初めて見ました。
都市ではトラムが活躍
チューリヒ、ベルンといった大きな町ではトラム(路面電車)が活躍していました。低床車がかなり普及しているようです。
乗車してあれ?と思うのは、チケットを見せたり料金を支払ったりする機会がないことです。信用乗車という仕組みで、いちいちチケットを確認しません。でも、ごくたまに検札があって、そこで無賃乗車だとわかると高いペナルティをとられます。
※チューリヒのトラムです
いかがでしたでしょうか。他にもルツェルンには欧州最大級と言われる交通博物館もありますし、鉄分の濃いかたは、ぜひスイスへ!