日本アクチュアリー会の年次大会に参加しました。
連日のMCでヘロヘロだった昨年の大会とは違い、
今年はアドバイザーを務めるERM委員会の企画
(そうだったのか!ORSA)をほんの少しサポートしただけで、
あとは純粋に参加者として楽しむことができると思いきや、
かつての部下が登場すると、なぜかこちらが緊張しました^^
「そうだったのか!ORSA」の会場は立ち見が出るほどで、
ORSAへの関心の強さがうかがえました。
司会とスピーカーを務めた皆さん、お疲れさまでした。
「ORSA報告書は当局にとって有益だが、標準化、画一化を
図ろうという意図はなく、あくまで各社各様の取り組み」
という主旨のコメントを当事者から聞くことができたのは
大きな収穫だったと思います。
年次大会は他にも論文発表やパネルディスカッションなど
盛りだくさんでして、知見を深めることができます。
そのなかで、タイトルに挙げた「健康寿命」に関する発表は、
私には新鮮でした。
発表内容をここで紹介することはできませんが、
厚生労働省は健康寿命を「日常生活に制限のない期間」
と定義し、数値を公表しているのですね。
国民生活基礎調査(3年ごとに実施)と生命表をもとに、
健康寿命を算出するのだそうで、直近データ(2013年)を
先月公表しています。
これによると、2013年の健康寿命は次の通りです。
男性 71.19年(平均寿命より 9.02年短い)
女性 74.21年(平均寿命より12.40年短い)
平均寿命と健康寿命の差が10年前後というのは、
長いのか短いのか。しかも、女性の不健康期間が
男性よりも長いのはどうしてなのでしょうか。
厚労省は健康寿命を2001年データから公表しています。
男女とも年々伸びているとはいえ、平均寿命の伸びに
やや追いついていない結果となっています。
平均寿命の変化 男性+2.14年、女性+1.68年
健康寿命の変化 男性+1.79年、女性+1.56年
(いずれも2001年から2013年の変化)
これも解釈がなかなか難しいです。
平均寿命が延びる要因と、健康寿命が延びる要因は、
必ずしも同じではないはずですよね。
健康寿命の場合、延命可能な医療技術の進歩よりも、
若いうちからの生活習慣などが影響してくるのでは
ないでしょうか。まだわからないことが多いようですが。
ということで、今回は「健康寿命という指標がある」という
ご紹介でした。
※写真は神楽坂です。先週、お祭りをやっていました。