12/1(火)の夜に放送されたNHKの「たった一人の反乱」
「ミートホープを告発した男~赤羽喜六編」を観ました
(ご覧になったかたはいますか?)。
2007年に発覚したミートホープ社によるひき肉偽装事件を
NHKがドラマ仕立てにしたものですが、
赤羽さん本人のインタビューもあり、思わず引き込まれました。
赤羽さんは何とかして会社(社長)に偽装を止め、
真っ当な商売をしてもらおうと、苦悩に苦悩を重ねた結果、
事件を表に出そうと必死に取り組みました。
ところが、事件が発覚した結果(唯一取り上げたのが朝日新聞でした)、
ミートホープ社は倒産し、約100人の従業員は失業。
家族はマスコミの取材攻勢や外部からの嫌がらせに
追われることとなったのです。
番組のなかで赤羽さんは、
「(もし告発前に戻ったとしたら)今度は告発などしない」
と断言していました。
この事件により新たな食品偽装が次々に発覚し、
ミートホープ事件では動きが鈍かった行政も徐々に変わり、
間接的には消費者庁の誕生にもつながっています。
しかし彼のコメントはこうです。
「ヒーローなんかではない。まわりはみんな不幸になった」
「自分が罪にならないためにやったこと」
「得たものは何もない」「むなしい」
内部告発とはそこまで重たいものなのですね
(司会の山本太郎さんがとまどっていました)。
ただ、赤羽さんはなぜ家族(特に奥さん)に自らの苦悩を
話さなかったのでしょうか。
この世代の特徴と言ってしまえばそれまでですが、
今も二人が別れて生活しているという話を聞いて
ちょっとショックでした。