先月のことですが、保険学会の先生たちの会合で
2008年度の生保決算について話をする機会がありました。
例年は業界関係者が解説していたようですが、
今年は「中立的なアナリストの立場から話してほしい」と
私にお鉢が回ってきました。
同じ生保決算の話でも、相手によって関心事項や知識の水準が違うので、
できるだけ中身を変えてスピーチするようにしています。
ただ、一口に大学の先生といっても専門はバラバラでしょうし、
今回は目線をどこに合わせればいいか悩みました。
幸い大阪でも東京でもそこそこ質問があったので、
とりあえずホッとしました。
主な質問は「株式保有をどう考えるか」「相互会社と株式会社」
「生保は支払い余力をどうやって回復するのか」などなど。
覚悟していた(?)「答えに困る」質問もほとんどなく、
熱心に聞いていただけたように感じました。
反対に東京では私から、
「相互会社と株式会社の優劣にしても、健全性規制にしても
米国のように実証分析などを通じてアカデミズムが果たせる役割は
もっと多いのではないか」
といった話もさせていただきました。
また、大阪では若手の先生がたと二次会、三次会とお付き合いいただき、
交流を深めることもできました。
保険業界と同様に、学会も岐路に立っているのは間違いなさそうです。
このあたりの話は別の機会にでも。
なお、スピーチの内容と全く同じではありませんが、
8/17の週刊金融財政事情に08年度生保決算の分析記事が
掲載される予定です。機会があればご覧いただければと思います。
※写真は名古屋の味噌煮込みうどんです。